2012年4月15日

場末の薄暗いパブがロックの根城なのさ


その昔の私、ザ・バンドの数あるアルバムの中で、これがとても気に入ってました。
Moondog Matinee(ムーンドッグ・マチネー)
ロニー・ホーキンスのバックバンドだったホークス時代を彷彿とさせるカバーアルバムです。

内容もさることながら、真っ黒なアルバムジャケットと一緒に付いていたのがこのイラスト。
これは折り畳まれたLPジャケットサイズの部分ですが、
広げると50X40Cmほどの大きさがあり路地の細部まで描かれていました。
この上手いんだか下手くそなんだか分からないような不思議なイラストも気に入り
何処へ引っ越しても私の部屋には必ず貼るようにしていたくらいです。
場末の安いホテルに寝泊りしながら、安酒飲んで演奏していた日々が伝わってくるような
いかにもアメリカ的なチープ感が素敵じゃないですか!

酒と煙草と女、そして薄暗いパブ。
今でこそミュージック・シーンは巨大化してコマーシャリズムに乗ってしまいましたが
音楽、とりわけロックの原点はやはりこれなのです。
町から町へと旅をしながら、僅かばかりのギャラで食い繋いでいるような
ちょっとばかり不良っぽく不健全な臭いがプンプンしてるものだったのです。
その当時の臭いを強烈に放つバンドと、7年ほど前に知り合いました。


クックハウス。
60年代から70年代にかけての曲を演奏する彼ら、自称「コピー・バンド」です。
流行の「カバー」ではありません。当時の雰囲気そのままの「コピー」です。
この潔さが天晴れで、いつも観ていて楽しくさせてくれます。
私が中学生だった頃に田舎のハコ(当時はゴーゴー喫茶と呼ばれてました)で見かけたような
つい憧れの眼差しで見入ってしまうカッコ良さがステージにはいつも在ります。
いいんですよ、ほんとに。

昨晩はボーカルが入れ替わり「ロニー&ザ・ロケットメン」として演奏してました。
(ネーミングもそれっぽくていいですよね)
冷たい雨の中、痛む腰を庇いながらこれを観に出掛けたわけですよ。
いやあ楽しかった、酒が旨かった、そんな幸せな夜でした。

ありがとうね!クック!!
そして7年前に彼らと出会うきっかけを生んでくれた形のノブちゃん、
みんなに感謝だわあ。


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