2013年8月31日

もしかすると恩師


ジジイなもんで、テレビはNHKしか見てないばかりか
敢えて番組表をチェックすることすらありませんから、
いきなり飛び出す音や映像に身を乗り出すことが時折あります。
(要は点けっ放し状態、いけませんねぇ)

今夜はベンチャーズの懐かしい音が流れて来ました。
好きとか嫌いとかの問題ではなく、
もろにリアルタイムでブームに遭遇した私にとっては
何やら甘酸っぱい少年時代の思い出が蘇って参りました。
当時の少年たち、ほぼ全員がエレキに目覚めるきっかけとなったのは
紛れも無く彼らの登場だったんですからね。

エレキ=モズライト、
フェンダーでもギブソンでもなく、この時代はこの構図が絶対のものでもありました。
マイナー基調のサウンドと共に、美しい曲線を描くモズライトのデザインもまた
あの頃の日本人の好みだったのかも知れません。
国内の各メーカーで、コピーモデルが沢山作られていたほどです。
もちろん私も、テスコのミディアムサイズを頑張って手に入れたんですが
1万円を切るような安物だったので、ピックアップが1弦の音を拾ってくれないという
とても切なく恥ずかしい思い出があるのです(笑)
60年代の安価な国産モデルには、よく見られた現象ではありますが
友人が持っていた1万8千円ほどの全音のコピーモデルはいい音がしてたので
とっても悔しい思いをしながら羨ましく眺めておりました。

そんなギター少年たちの憧れの眼差しを尻目に
かのベンチャーズ、後年はフェンダーを多用するようになりましたが
ノーキー・エドワーズが加入した初期のモズライトのトーンが
聴き慣れているせいか、リスナーとしてはそれが今でも一番しっくりきます。

そしてそして最も重要なことは
猫も杓子も夢中になったあのエレキ・ムーブメントが無ければ
片田舎の中学生であった私がギターに触れることは無かったと思うんです。
つまりそれは、その後アコギに持ち替え歌うことにもならなかったということで
そう考えると、ベンチャーズは「人生の恩師」であるとも言えるわけでして
感慨深く今夜の映像と音を楽しんでいた八月最後の夜なのでありました。

*

2013年8月30日

アキの居ない秋


暑さがぶり返してしまいましたが、
なんとなく秋への移ろいを感じるこの頃です。
日に三度は観てしまう「あまちゃん」も四週を残すだけとなり
今年の秋は例年以上に寂しいものとなりそうな気がします。

ここ数日、久しぶりにパソコンと格闘しておりました。
現在のBlogスペースをホームページ化しようと思いまして
あれやこれや手と頭をフルに動かし作業中なのであります。
まだ完全な状態には仕上がってませんけど
テンプレートだけは出来上がりましたのでお知らせまで。
この後もコツコツと制作に励みます。

それと、
10月に一年ぶりとなるライブを予定しています。
生誕記念日の「前夜祭」という位置づけですが
60+1、どうなりますことやら・・
詳細は未定ですが、INFORMATIONをクリックしてみてください。

歌えんのか?ずぶん!!(種市先輩風)

*

2013年8月26日

殺気(笑)


昨日、夕方になってから近くの中学校へ横浜市長選の投票に出掛けた。
中に入ってすぐの場所に、受付のパソコンの前に座った女性が居たのだが
その顔を見るなり、え!なぜ!?みたいな驚きが。
あろうことか、私の仕事場のオペレーターさんが座っていたのだ。

家から20数Km、車でも1時間弱は要する遠い場所に在る仕事場。
安い給料でこんな離れた地域から通う者など私くらいだろうと思っていたのに
まさか同じ町内で、おまけにすぐ近くに住んでいようとは・・
これは驚愕に値する出来事である。

目を丸くしながら手短に尋ねると、どうやら彼女は以前から知っていたようだ。
ということは、近所をぶらぶらしているときに目撃されていたのかも。
或いは私の家を知っているのかも知れない。
わあ、知ってしまった今となると、これはちょっとした恐怖を覚える。
大袈裟に言えば、私生活を覗かれているようなもんだからね。

だってさあ、背中にギター担いで
午前様よろしく千鳥足で早朝の駅から家まで歩いたことだって何度もあるし
一度や二度、どこぞで擦れ違っていたかも知れないもんねぇ。
想像しただけで背筋が凍る思いなり。

仕事場では勤務時間が異なるんで(私とは入れ違いの時間帯)
顔だけは知っていたが、挨拶以外に世間話のひとつだってしたことが無い。
どこから通っているかだなんて知る由も無いってことだが、
まさか至近距離のご近所さんだったとは!

横浜、とっても広うござんす。
仕事場は鶴見の海の近くの埋立地だというのに
なんでまたよりによって、こんな遠く離れた場所で遭遇するのやら。
思わず私生活に警戒心を抱くようになってしまったわあ。

むむ、殺気!(笑)

*

2013年8月25日

糸子が帰って来た!


土曜から始まった森山未来と小野真千子の「夫婦善哉」
一日遅れの今夜になってから再放送を観ました。

カミさんから聞いてはいたものの
さほど関心も無く、観るつもりは無かったんですけど
始まってすぐに、まんまと引きずり込まれてしまいました(笑)

NHK大阪、かなり力を入れてるようです。
小野真千子の相変わらずなヤンチャぶりだからでしょうか
「カーネーション」の糸子が戻って来たような、そんな感覚。
キャスティングもいいですね。

先日観た「風立ちぬ」と同じ時代背景。
東京と大阪の違いはありますが、この時代の躍動感は素敵です。
単純にオモロイ!!

ちなみに一番興味深く思えたのは
「風立ちぬ」と同様に喫煙シーンが多いこと。
森山未来演じるぐうたら男、スッパスパと煙草を吸います。
やはりこの時代を描くには欠かせないものなのでしょう。

(例の)日本禁煙学会さん、
今度はNHKに要望書を突きつけるんでしょうかね?

*

2013年8月24日

ジワジワと

アベノなんたらのおかげで円安が進み
デノミ脱却、消費者物価指数の底上げじゃーとばかりに
輸入品の価格もジワジワと上がってきています。

弦の買い置きが底をつきそうなので
そろそろ発注せねばと成田の某ネット販売店のサイトを覗いてみると・・


半年前まで3セット¥980だったこの格安弦が¥1180に値上がりしてました。
コーティングされてない安いブロンズ弦を早めに張り替えるため
1セット¥330ほどで買えるのはとても有り難かったんですけどねぇ。
安くて旨い牛丼のような製品が20%以上も値上がりするなんて
これはダメージが大きいです。
消費税率が上がった暁にはどうなっちゃうんでしょ。


このダルコのフォスファーブロンズも安いので愛用してます。
某楽器店でパッケージをオリジナルの物に入れ替えて販売されてたんですが
それも¥360から一気に¥500に値上がりしてしまいました。
(おいおい、この上げ幅は何なんだよー)
ただ知名度が上がったせいか最近は成田のショップでも並行輸入を始めたようで
そちらではまだ¥398で売られてました。(次回入荷時には値上がりしてるんだろなあ)

高額商品は価格据え置きか、むしろ安くなっているようですけど
かのマクドナルドもそうであったように
価格の安いランクを引き上げて客単価を伸ばそうとする戦略なんでしょうか。

ガソリンも高値安定のままですし、
庶民の懐を直撃されるのは困ったものです。

ああ、なんか
とっても貧乏臭い話に終始(笑)

そんなわけで、大瀧さんの「びんぼう」をウルフルズのカバーで。


*

2013年8月22日

残暑ざんす


激戦の後を物語るように
昨夜遅くポロ~ンと弾いただけで
ダダリオの4弦がブチッと切れてしまいました。
ふだんは弦を切るなんてことほとんど無いんですけど、
激しく手荒に扱ってしまってごめんなさいね。
罪滅ぼしに帰宅してからポリッシュでお化粧して
新しい弦に張り替えてあげました。

藤圭子さんが飛び降り自殺
イチローが4千本安打達成
前橋育英が初出場で初優勝

朝から何かとニュースの多い一日でした。
田舎から捥ぎたてのトウモロコシ(メイちゃん風に言うとトウモコロシ)も届きました。
次の休みにポンタ邸へ配達に行かねば。

まだまだ暑い日が続きそうです。
残暑ざんす。

*

2013年8月21日

使命


夜、NHKの「真夏の夜の美輪明宏スペシャル」を観ていました。
何が己を突き動かすのか、その問い掛けに
使命感と無償の愛だと仰っていたのが印象的でした。
この世に生を受けた者全てに与えられた使命、
それを邪魔するものが劣等感なのだという言い切り方は
おそらくこの方じゃなければ口にできないことでしょう。
その決め台詞に嫌味を感じさせないのが人徳なのだと思います。
言葉の力を感じた、そんな夜でした。

使命感などと、私が口にするのはおこがましいことですが
一年ぶりに歌への意欲が湧き起こったのも
突き詰めると、それに似たようなものなのだと感じるのです。
音楽に理由などありませんが、そこで歌い奏でることの必然はあります。
何故いま歌わなければならないのか、明確な答など無くても
体が歌を欲する必然性は、使命が呼び起こしてくれたに違いありません。
そんな風に思えるんです。

ここ三日間ほど、かなり追い込んでみました。
発声は七分くらいですが、ギターは指が痛くなるまで弾き続け
汗とピッキングで新品の弦は完全に死んでしまいました。
試運転としては手荒なやり方ですが、一度これをやっておくと後が楽になります。

実は今回、楽器の調教も兼ねていまして
新たに加わったEpiphoneを鳴らし込む必要もあったのです。


GibsonのBlues Kingをコピーした、トップ以外は合板の安物なんですけど
ミディアムサイズで胴厚の薄いボディは出音が軽くて歯切れがいいんです。
現在の中国製のEpiphoneは、どれもまともな音が出ませんし
私が持っていた物も全て手放してしまったくらいですが、
たまたまWEBで見掛けたショートスケールのこれは使えそうな予感がして
工場から入荷するまで数ヶ月待って入手した代物なんです。

早々にがっつり弾き込むという、かなり手荒な洗礼を与えてしまいましたが
期待してるんですよ、この子には。
何らかの使命を帯びて私の処へやって来た筈ですからね。

*

2013年8月20日

復活の兆し


暑い暑いとボヤキながらも
ふとした瞬間に季節の移ろいを感じるものです。

今夜の月を眺めていると
雲間に秋の気配が漂っていました。

さて、某所で漏らしてしまいましたが
一年ほど引き篭もっていた私、10月に歌うことになりまして
只今(慌てて)その準備に励んでいる次第です。

自ら選択した長い休業期間、
これを世間ではブランクと呼ぶのでしょうけど
要は、歌いたくなっただけのことです。
こんな気分になるまで、気長に待っていたというか
己の肉体ではありますが、気持ちが昂らなければやって行けないのです。

昨日今日と、かなり集中して良い時間を過ごせました。
馴染みの古い曲は少々の(私自身の)温度差を感じてしまい
その幾つかを大幅に焼き直す結果となりましたが
たぶん一年間の封印で風味が変わってしまっていたからだと思います。

即興で、わずか30分ほどの間に新曲も出来上がりました。
久しぶりに(本気で)歌ってみて気付いたのですが
今の私、妙にポップス志向になってます(笑)

詳しくはいずれまた、
こちらの仕上がり状況を見ながらお知らせ致します。
復活の兆し、乞うご期待!!

*

2013年8月16日

九試単戦と紫煙、そして風

「風立ちぬ」ようやく劇場に足を運ぶことができました。
空を飛ぶ美しい姿を追い求めた堀越二郎の飛行機作りは
決して兵器として当時の戦闘機を見ることの無かった
私たちに共通した理念と憧憬を感じられたのが嬉しい限りです。


三菱九試単座戦闘機、当時としては画期的とも言える
逆ガル型の主翼を持つ試作1号機のテストフライト。
その美しい機体が空を舞って以降、九六式艦上戦闘機を経て
やがて名機と呼ばれた零戦が誕生するのですが、
物語は九試単戦の試験飛行で終わり、その後の大戦を描くシーンも全くありません。
飛行機作りに情熱を燃やした男と運命の女性との出逢い、そして別れ。
そこに吹く風の描写がとても清々しく、どうしようもない悲しみに包み込まれてしまいます。

ちなみに、先日話題になった日本禁煙学会の要望書。
彼らが言う通り、随所に頻繁に喫煙シーンが出てきました。
愛煙家である宮崎監督のささやかな抵抗かも知れませんね。
皆、旨そうに紫煙をくゆらせていましたもの(笑)

けれどそれらはごく自然な流れの中でのひとコマ、
昭和という時代を描くにはそれでいいんです。

劇場から外へ出て、夕暮れの空を見上げながら吸った煙草の実に旨かったこと。
秋の訪れを予感させる、心地好い風が吹いていました。


*

2013年8月14日

お門違いも甚だしい

たとえば末期癌の人間が
もう先は無いんだからと
己の意思で煙草を吸い
酒を飲んだとしよう。

仮にそれがTVのドキュメンタリー番組で
その光景が全国に放映されたとして
喫煙を助長する内容だと苦情が来るだろうか。

生から見放された一人の人間の生き様に
口を挟める者が居たとしたなら
それこそが善意を装う偽善者に違いない。

映画や小説、歴史上の人物の写真や肖像画には
煙草をくゆらす姿や情景が描写されることがよくある。
表現の形として、そこに「煙草」が必要なことは多々あるのだし
芸術の正当性として、とやかく言われる筋合いのものでは決してない。

明治、大正、昭和にかけてのこの国の動乱期、
その歴史の中の人間を描くときに
もくもくと煙を吐く者たちの姿には、むしろ必然を感じる。
それが当たり前の時代だったのだから。

「風立ちぬ」の喫煙描写に物言いをつけた日本禁煙学会というNPO法人、
彼らの要望書を目にしてとても不愉快な気分になった。
お節介も甚だしいし、苦情を趣味とするクレーマーと何ら変わりない。
ホームページも覗いてみたが、今どきこんな悪趣味なデザインがあるのかと驚き
中身は自己満足と揚げ足取りの文字で埋め尽くされていた。

こんな輩に芸術を語る資格など全く無い。



要望書 http://www.nosmoke55.jp/action/1308kazetatinu.pdf

日本禁煙学会HP http://www.nosmoke55.jp/

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2013年8月13日

FM


月曜から始まってます。
「大瀧詠一のアメリカン・ポップス伝 パート4」
軽妙なトークで歴史を掘り下げ
いったいどこから仕入れたのか、裏話も満載です。

NHK-FM 午前0:00〜0:50(月曜~金曜深夜)
http://cgi2.nhk.or.jp/navi/detail/index.cgi?id=09_0126

今夜も楽しかったあ。
お聴き逃しなく!!

*

2013年8月12日

Rain

夕刻の激しい雷雨、天が牙を剥いたような凄まじい勢いでしたが
皆さんのお宅は被害に遭われなかったでしょうか。
石神井在住の友人や、杉並の地面下で営業されてるお店とか
東京の北西部には知り合いが多いので心配になります。

私の家の辺りは雷鳴が轟いた時間帯はありましたけど
さほどの雨量もなく停電にもなりませんでした。
夜になって日付が変わる頃、再び空がゴロゴロと鳴り始め
今はザアザアとやや強めの雨が降っております。

3週分の「あまちゃん」の録画を居間のテレビで一気に観る娘と
蒸し暑い2階の寝室で安眠する女房と
女二人がエアコンを使用中なので、悲しいかな私の部屋は冷房できません。
サッシを全開にして風を取り入れ、雨音を聞きながらパソコンに向かってますが
これ以上雨脚が強くなると締めなければならず、困っておるのですが・・



こんな夜はビートルズのレインでも掛けちゃいましょう。
やはりこの時代はモノ・マスターが一番ですよね。



本日の松島病院での診察結果、膿は溜まってないようです。
少々傷みがあったのは、切った箇所の傷が完全に塞がってないからだそうな。
マイペースで淡々と無表情に語る女医さんがそう申しておりました。
この先生、台本棒読み口調なので
話の途中で質問を被せるとちょっと嫌な顔をします。
(初診のエコー検査とメスを入れた女医さんは優しかったのになあ・・)

完全に治すには膿が溜まる袋を除去しなければいけないらしいのですが
一泊か二泊の入院が必要とのこと。
急を要してはいないので、月末に再診を受けてからゆっくり考えてみます。

あ、雨が少しだけ小降りになった。

*

2013年8月11日

夏が背中で


殺人的な猛暑と豪雨、
何やら我々人間の犯した罪に
自然界が怒り狂っているかのような気もします。

私、明日は休日なのですが
憂鬱なことに松島病院へ再診に行かねばなりません。
切られて膿を出して、それで終わったようなつもりでいましたが
どうやら再び膿が溜まってきてるようなのです。

どのような審判が下されるのか、それを考えるとちと怖い。
入院・・手術・・
きゃーっ!!臆病者の爺はビビッてます。
医療費も馬鹿になりませんしねぇ。

液晶テレビが遠退いて行く。。(ToT)

臆病者、といえば
若い時分に作った歌を想い出しました。
逸る気持ちとは裏腹に、
夏の容赦ない陽射しを恨めしく思っていたのは
今も昔も変わってない気がします。



夏が背中で舌を丸めて嘲笑い出すと
乗り遅れやしないかと
僕は駅までの路をひた走るんです

夏が肩で風を切って歩いていても
追われる者の臆病風は
自分の足を切り落とすんです

まだ間に合うはもう危ないなんて
熱に魘されうわ言のように
繰り返す僕はしどろもどろさ
地べたに這い付くばって

にょろりにょろりと汗を拭き拭き歩き出すと
コンクリートの街並みが
ぐにゃりぐにゃりと舞い踊るんです


「夏が背中で」


*

2013年8月10日

傷だらけのテレビ


我が家のブラウン管テレビ、いよいよだめみたい。
まだ使えるからと、地デジ化された後も
アナログ変換できるDVDレコーダーをチューナー代わりにしてしぶとく使っていた。

今朝、カミさんが慌てて部屋に飛んで来た。
テレビ!いきなりプッツンしたよ!!
まだ私が「あまちゃん」の録画を観る前だ。

しばらくしてもう一度飛んで来た。
電源入れたら映ったけど色が変!!

居間へ行って確かめてみると
なんというか、モノクロの画像に緑色だけ足したような
古い映画を観ているようで、明らかにカラー映像ではない。
顔色がすこぶる悪くて、みんな病気のように見える始末。

買い替えどき、なのかな・・

ボーダーコリーがサッカーボールに喰らい付き
頑丈な画面に突進して歯が欠けたりとか
冬には猫が暖を求めて、テレビの上で寝ていたりとか
それらの対策のために液晶には替えられなかったブラウン管の存在。

けれど今じゃ、あの犬もあの猫も
みんな天国へ逝ってしまったので
ブラウン管じゃなくても不都合は無い。
傷だらけのテレビ、想い出はたくさん詰まってるんだけどね。

液晶に、買い替えどきなのかな・・

*

2013年8月9日

忘れてはならない五つの日


今日もまた、鎮魂の日。
あの日と同じように、夏の陽が容赦なく降り注いでいた。

日本人として忘れてはならない4つの日があると
皇太子時代の現天皇が1981年に残した言葉がある。

8月6日の広島原爆の日、
8月9日の長崎原爆の日、
8月15日の終戦記念日、
そして6月23日の沖縄戦終結の日である。

確かにそうだ。
私たちには後世に語り継いで行く義務がある。

この国の愚かな政府が
「核兵器の非人道性を訴え核兵器廃絶を求める共同声明」の署名を拒否したとしても
我々国民は孫子の代まで歴史の事実を伝えて行かねばならない。
地球上に紛争と核がある限り。

その広島型原爆の168個分にも相当する放射性セシウム137を放出したのが
耐用年数を超えてもなお稼動させていた福島第1原発だ。
老朽化した施設を単なる金儲けのためだけに安全を顧みず動かしていた
それが世に発覚するきっかけとなった3月11日も
忘れてはならない五つめの日として、語り継いで行かなくてはならないのだ。

*

2013年8月8日

復縁


ギターの善し悪しって、決して値段じゃないんだよねぇ。
ビギナー向けの安物が、時としてその10倍以上の高級品を越えてしまうこともある。
要は自分の思い通りの音が出せるかどうか、そこんところで決まってしまうのが
出逢いと別れを何度も繰り返すことになる所以なのかも知れない。

たとえばこの00サイズのエピフォン、
同社の近年のドレッドノートには満足に鳴る製品は無くて
おまけに仕上も粗悪な物が多く、私も何度か騙された経験がある。
もう二度とエピなんか買うものか!と強く思ったものだが
ミディアムボディにショートスケールのこの子を目にしたとき
何の根拠も無いまま、これはイケるんじゃないか?と確信してしまったのだ。

予感的中。
ザクザクしたナローな音の質はギブソン直系、というかギブソンより鳴る。
音が太くてレスポンスが良いのは私好みだ。
これはちょっとハマリそう。

気分が良くなり、久しぶりに数曲を歌いながらアレンジを変えてみた。
いつ以来だろう、こんなに楽しく歌えたのは。
その気にさせてくれる相手が、ようやく現れてくれたようだ。

ちなみにこの子は従来の中国工場製ではなく、インドネシアの工場で作られている。
最近生産拠点をシフトしてるようだが、中国のラインより質が良いのかも知れない。
なんか、いい感じだわ。弾いてて楽しくなる!

*

2013年8月7日

ストーンズから消えた男


しばらく顔を見てないからと言っても
隠れている場所はずっと覚えてた。

この娘を連れて帰ったのは、忘れもしない2006年の夏。
ブライアン・ジョーンズの映画「ストーンズから消えた男」を観るため
カミさんと一緒に川崎へ行った日のことだった。
レイトショーが始まるまでの間、時間潰しに立ち寄った山野楽器で
ふと目が合って試奏して、こりゃ面白いと即決で購入した代物だ。
またかい!と、カミさんは呆れていたが
彼女が大好きなブライアンの映画に誘ってあげたせいもあり
こちらにはやや優位な情勢があったので文句は言われなかった。

フェンダーのテレコースティック、
テレキャスターをモチーフにしたエレアコの最初のモデルである。
今夜、何気なく引っ張り出して手入れをしたついでに弾いてみると
わ!薄っぺらな樹脂バックのボディなのに凄く鳴るようになってる!!
セミアコ程度の厚みのボディなれど、生音がやたらとデカイのだ。
しかも切れが良くバランスもいい。

これにはびっくり。
7年間の熟成の成果なのであろうか。
暫くの間、ちょいと傍らに置いておくとしよう。

あまり話題にもならず、興行収益も少なかったであろう
「ストーンズから消えた男」に纏わるエピソードなり。
ちなみにカミさんと観たレイトショー、
それを裏付けるように、観客はわずか数人だったとさ。

*

2013年8月6日

空虚


怒涛の数日間が過ぎて
急に平穏な時を迎えると
なあんか、ぽっかり穴があいたような気分。

足りないんだ、ピースが。
不完全なジグゾーパズルみたいに
記憶の一部にどうしても埋まらない所があるのさ。

平々凡々とした日常に
ちょっと波風が生じただけで
体力気力を消耗して
メモリー回路までおかしくなってしまうのかしら。

だとしたら
人間て、脆いものよね。



その人間が創り出した
地球上で最も残忍で凶暴な兵器によって
日常の営みを寸断された街に
今日も鎮魂の鐘の音が響く。

それでも世界にはまだ
1万7千発もの核弾頭が在るのだという。
抑止だ、傘だ、と言われても
頭のイカレた奴がスイッチを押せば終わりなのだ。

第二次大戦以降、人間は何を学んだかって?
敵に脅威を与えることさ。
力を誇示するために、核の数を競い合ったのさ。

それは今なお続き
飢えた貧しき共産主義国家までもが
交渉のカードと称して海の向こうの大国を威嚇する。

人間て、愚かなものよね。



幸せって何だろう、そう問われれば
そりゃ平穏な日常が一番さ。
誰もが胸を張ってそう答える日は
果たして来るのだろうか。

ぽかんとしながら
私の頭はくるくると回り続けるだけだった。

*

2013年8月5日

我が家のお嬢様


家に居る他の猫や犬、そして家を訪れる人間たち
そのほとんどに対して、まるで見下しているかのように
いつもツンとして愛想を振り撒くことをしませんでした。
気を許した相手以外には、媚を売ることもせず
お嬢様の血統らしく堂々とした振る舞いに徹していたようです。

当然、仲良しのお友達は居ません。
けれども彼女のポリシー通りに生きて行く日々の中で
寂しそうな素振りを見せることはありませんでした。

その張り詰めた気持ちから、ふっと息を吐いたとき
化粧を落とした少女のように、彼女はとても甘えた表情になるんです。
床から私や家族を見上げるときは、いつもこの顔で
オバチャンの歳頃になっても、少女のような瞳は変わりませんでした。


家庭内に友達が居ないせいもあり、ふだんは無口なんですが
突然堰を切ったようにたくさんお喋りを始めることがあります。
それもピィピィと甲高い声で、一般的な猫語とは明らかに異なる発音です。
13年前に初めて我が家にやって来たときもそうでした。
ピィピィと鳴く白い子猫に、子供たちはピィちゃんと名付けました。

先月末、突然お尻(正確には陰部)から出血して子宮蓄膿症と診断されましたが
そのときの血液検査で重度の腎不全であることが分かりました。
先生曰く、生きてるのが不思議なくらいの末期的状態で
腎臓はほとんど機能してないくらいの数値だったようです。
この夏を越せるのか尋ねてみましたが、先生の顔には「無理」と書かれてました。

あれから十日ほど、日に日に痩せ衰えて行く姿には
かつての気品ある容姿や愛くるしい瞳の輝きが見られなくなったどころか
数日前からは歩くこともままならない状態にまで陥ってしまいました。
それでも家族が集まるのを待ってくれていたのか、
金曜には末娘が来て、土曜には一番可愛がっていた長男が来て、
ひと通りのお別れをすることが出来ました。

昨夜、30分おきくらいに痙攣が始まり
3時頃までは私と女房と長女が皆で体を擦っていましたが
朝の5時頃、添い寝していた女房に看取られ息を引き取りました。
享年13歳、お嬢様の道を貫き通した見事な生き様だったと思います。

夏の盛りですから、今日のうちに荼毘に付すことになり
今までの他の家族と同じように阿久和のペット葬儀場へ向いました。
我が家から車で15分ほどの場所、今回で10回目です。


不思議なことに、ここへ来るときはいつも快晴。
青い空から燦々と陽が降り注いでいるのです。
20年以上前から変わらぬ風景のこの一角、
ここに立つと、いろんなことが思い出されます。

生前のピィちゃんを可愛がって頂いた皆様、
そしてお悔やみの言葉を掛けてくださった皆様、
この場を借りましてお礼申し上げます。

*

2013年8月3日

見舞い客


末期の猫を見舞いに、娘がポンタを連れて泊まりに来た。
今朝、家まで送って行ってあげたかったけれど
私が病院を予約してあったため、膨大な荷物をバギーに乗せて
午前中の暑くならないうちに電車で帰って行った。
ポンタはちょいと熱あり、それでも元気に悪ガキぶりを発揮していた。

私はシャワーを浴びてから松島病院へと向う。
予定通りちょこっと切開、麻酔注射は噂通りに痛かった。
処置はわずか10分ほど、30分休憩した後に止血を確認して終了。
ちょっとだけ切った割には大袈裟なサイズのガーゼを貼るもんだなあと思っていたが
帰宅して夜になってから剥がしてみると・・
あらら、結構な出血の跡があるじゃないですか。
看護士さんに指示された通り、患部と下着の間にガーゼを挟み
しばらくしてから見てみると、ほんのちょっとだけ血が混じった汁が出ていた。
いったいどれくらい切られたんでしょうね?
処置後の傷みが無いのが幸いとは言え、見えない場所だけに皆目見当がつかない。
明日の午前に診察を受けるので、その時に聞いてみようかな。

今夜はシャワーも酒もダメ。
一晩くらいなら我慢もしますが、明日は平気なのかしら。
蒸し暑い時期だけに、シャワーだけは浴びたいなあ。

夕方(猫を)見舞いに長男がやって来た。
もうほとんど餌を口にせず、お水もほんの少しだけしか飲まない。
ニャアと口は開くものの、声にはならない様子。
あと幾日の命なのか・・

*

2013年8月2日

明日は飲めないのです


父の日に息子から頂いたマッカラン12年、
開けるのが勿体なくてずっと箱に入れたまま置いてあったやつを
思いきって今夜初めて口にしてみた。
(高級酒なので度胸が要るんだよなあ、貧乏性だから)

一杯目はロックで。
あらら、こりゃ芳醇な香りと口当たりだわ。

二杯目は水で割って。
いやいや、これはロックでしょう。

日頃は発泡酒と焼酎ばかり飲んでるもんで
舌が安酒に慣れてしまってるせいか
シビレル・・(笑)
やはり私には場末の飲み屋と安酒が似合うのでしょうか。



さて、明日は松島病院パート2の日。
日帰りでちょぴっと切ってきます。
麻酔の針がイテェんだろうなあ、きっと。
なんたって、デリケートでやわやわのところですもん。

女房や娘に笑われた。
出産に比べたらどうってことないじゃん!
・・そんなの、比較できないし。

男は切られたり血を流したりするのは大の苦手なのさ。
みんな、そうだよね?

明日の己の姿を想像すると
なんだか情けなくなってきた。

今夜は飲むぞ!
明日の分まで飲むぞ!

あ、マッカランは2杯でおしまいにします。
勿体ないから。

*

2013年8月1日

美味い煙草をくれないかい

なあんか鬱陶しいです。

好景気にあやかり、儲かってそうなオヤジは偉ぶった口調だし
暮らしが楽にならないのは社会のせいだと卑屈な若者はグレちゃうし
中流階級を気取る者たちは家族旅行とゴルフで見栄を張るし
口の軽いアホな政治家は相変わらず失言を繰り返すし。

なあんか馬鹿馬鹿しい世の中です。
暦の上ではオーガスト。



美味い煙草をくれないかい
紅い色の炎をつけて
体の奥が冷えているから
燃える炎をからだにつけて

うまい話はないのかな
宝島の地図が最後の望み
キャプテンクックの様に俺は今
住所不定無職おまけに低収入


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