2012年11月30日

人間の営みには不便さも必要なのです


明日から12月。今年もあと1ヶ月となったわけで、この1年をどう纏めたら良いものかなどと考える暇も無く、残されたわずかな時間は足早に通り過ぎようとしています。迷走するこの国もまた、いったい何処へ向かおうとしているのか、それが問われる総選挙を控えているせいか、街はいつもの年末以上に師走の慌しさに満ちているようです。

昨晩の激しい鼻炎は何だったんでしょう?薬を飲んで一夜明けるとすっかり元通りになっていました。何か毒性のある気体でも吸い込んだのか、はたまた何かの花粉のアレルギー症状だったのか、皆目見当もつかないほど今夜の私は快調です。

それによってちょっとした誤算も生じました。このまま体調が回復しなければ、明日から猛烈な繁忙期へと突入する仕事場へ行かずに済んだというのに、残念なことに元気になってしまったのですから。途切れることなく鳴りっ放しになるであろう電話の応対を思うとかなり憂鬱になります。

ゆったりと正月を迎える気風が失せた昨今、忙しないほどに年末年始を慌しく過ごす人間が増えてしまいました。それというのも365日、何もかもが停まることなく動き続けているからです。業種によっては24時間ずっと動き続けているなんて、もういい加減に考え直してみませんか?正月くらいはライフラインとして必要なもの以外、全てを停めて国民皆でのんびりと過ごしましょうよ。元旦からスーパーが営業してる必要なんて無いでしょうし、たとえ正月三が日に買い物が出来なくても、不便に思うことの方が何だか異常に思えるんです。昔のように1年の間にせめて1日か2日だけでも、リセットされる時間があってもいいんじゃないでしょうかね。年中無休と24時間営業って、消費者のため?それとも企業の利益のため?いずれにせよ、エネルギー問題を検証する上で議論の対象にしてほしい気がします。人間の営みには不便さも必要なのです。

今夜はフェアポート・コンヴェンションが心地好く響きます。サンディ・デニー然り、彼らの音はなんて冬に似合うんでしょう。このジャケット写真のように、ぴんと背筋を伸ばした老人になりたいものです。毅然とした人間になりたい、こう願う気持が今も昔も変わっていないのは、自分がまだ大人ではないからなんでしょうけどね(笑)

2012年11月29日

イイニク


早いもので、末娘の子(通称ポンタ)が一歳の誕生日を迎えました。
最近ではヨチヨチながらも長い距離を歩けるようになり、つい先日は初めての靴を買い与えられ、大地に一歩めの足跡を残したようです。その成長の早さ、会う度にいつも驚かされますが、このまますくすくと育ってほしいものです。11月29日(イイニク)なので、おそらく将来は父親に似て肉好きの人間となることでしょうが、いつかこいつと酒が飲みたいものだといつも思っております。

午後から急性鼻炎を患い、すでにティッシュペーパー1箱分くらいの鼻をかみ続けている今夜の私、焼酎のお湯割りで体を温めて早めに寝ようかと思います。明日は繁忙期前の最後の休日、爺さんは静養しなければ。。


2012年11月28日

トロピカル・ダンディ


ぎんぎんの月明かりです。
蒼い光に浮かび上がった風景は
冷えた空気に透明度を増し
そして静寂の夜に横たわっています。

「ゆでめん」が冬なら
「風街」は夏。
さすればこの「トロピカル・ダンディ」は?

無国籍のチャンプルー・ミュージック、
季節もまたそこには存在しないようですから
寒い夜にはこれを聴きながら
塞ぎ込んでしまいそうな心を温めることにします。

日本列島、冬に向かってまっしぐら!


2012年11月27日

ろっかばいまいべいびい


猛烈な冬の嵐が北国を襲っています。私の故郷である北海道では多くの世帯が今なお停電中で、その復旧には数日かかるとの情報もあり、電気を失った厳寒の地で暮らす方々が大変心配であります。石炭を燃やすストーブが主流だった時代とは違い、今ではどの家庭も大型の灯油ストーブを電気で動かしていますし、台所が全て電化された家庭も珍しくはありません。商店街の舗道も電熱ヒーターで常時凍結を防いでますし、冬場に電気が供給されないというのは北国での営みに大変大きなダメージと被害を与えます。どうか天候が回復して早急に平穏な市民生活に回帰できますように、そう願ってやみません。

申し訳ないほどの澄んだ穏やかな空に、月が明るく輝いている今夜の凍てつく横浜。私はというと昨晩発掘されたCDの中から西岡恭蔵氏の「ろっかばいまいべいびい」を聴いております。私は彼のアルバムの中では、この75年にリリースされた3枚目が一番のお気に入りだったのでありまして、(発掘によって)久しぶりに耳にできたことがとても嬉しく思います。
アナログ盤ではA面に当たる前半5曲をハックル・バックが演奏しているのも聴きものですし、金子マリさんとのデュエット曲「踊り子ルイーズ」は今聴いてもいいですねぇ。そしてB面は細野晴臣氏の色合いが濃くなる中でのアルバム・タイトル曲や「今宵は君と」などの名曲が並びます。
99年に自らの命を絶ってしまったわずか50年の短い生涯が悔やまれるミュージシャン、そんな男の歌を今夜はしみじみと聴いているのです。

B面(CDで言うと6曲目以降)リプレイしてしまいました。

2012年11月26日

ザクザクと・・


一年に一度か二度だけですが、何故か無性にクラシックが聴きたくなることがあるんです。冬が来るといつも決まってヴァイオリンかピアノの協奏曲をね。今夜がそうでした、確かメンデルスゾーンが有った筈だが・・と、例によって部屋の奥の手付かず状態のバリケードの向こう側をガサゴソと探し始めてはみたのですが、手が届く範囲には見当たりませんでした。でもその代わり、とっても嬉しくなるようなCDがぞろ~っと出て来たのです。わ、こんなの持ってたんだあ!とか、手放したつもりでいた盤とかがザクザクと。ここ掘れワンワン的な、今の私にとっては宝の山の発掘となったわけでして、長い休暇中に一箇所だけ整理できなかった場所も、いずれきちんと調査する必要が大いにありそうです。

新たに発掘された物の中にP.P&Mのベスト盤がありました。さほど旧い物ではないでしょうけど、夏の終わりくらいに「正統派フォーク」を改めて聴きたくなっていた矢先でしたので、とてもタイムリーな再会となりました。(発見が遅れたら、たぶん買っていたでしょうからね)
今これを掛けながらパソコンに向かってますが、当然のことように心地好い思いをしています。世紀末とも言われた(発展途上の)60年代には、あらゆる分野で原点というものを感じずにはいられませんが、彼らのようにその時代に完成されていたものたちには敬服するばかりです。
只今「シュール、シュール、シューラルー」が流れております。嗚呼、十代前半の甘酸っぱい記憶が・・


一緒に発掘されたバーズの「フライト’65~’90」これは意外でした。リミックスされた音源と300頁にも及ぶ貴重なブックレットが付いたこのディスクを持っていたことを、恥ずかしながらすっかり忘れていたようです。バーズは中期あたりまでを米コロンビアのアナログ盤で今でも持ってますから、CDで聴くことは無かった筈なんですが、何故かベスト盤とバード兄弟までもが出て来ました。(名うてのバード兄弟、確かに好きなアルバムではあったのでCDも買っておいたのかも知れません)
DISK-1のMONOバージョンの「ミスター・タンブリンマン」この音圧はアナログ盤では出せないでしょうね、悔しいですがデジタル処理ならではの音です。久しぶりにじっくり聴いてみると、テリー・メルチャーそのものってアレンジですよね、これは(笑)
いやあそれにしても、2曲目の「すっきりしたぜ」以降の音のリアルさが凄い!アナログ盤で慣れ親しんだ音とはまるで別物です。こりゃびっくり、持ってて良かったあ~


電力需要が急激に増えて供給不足の危機に陥った本日の東京電力管内でしたが、暖房その他で私の部屋で相当の消費をしてしまいましたことをお詫びします。

2012年11月25日

ゆーふぉー?


・・これ、いったい何でしょうね?
午後、鶴見の仕事場の屋上駐車場に出たとき、穏やかな空が心地好かったので何気なく西の方角を写真に収めたんですが、後で見てみると太陽の右下に謎の発光体が写ってたんです。青みがかった球形のそれは、数秒後に撮られた同じアングルの画像では太陽の右側まで移動してました。


光の悪戯にしては位置関係が腑に落ちません。もしやUFO!?なのでしょうか。
グーグル・マップで方位を確認してみると社屋からは真西の方角、その直線上には白楽や妙蓮寺、岸根公園などが在りまして、以前その界隈でUFOが頻繁に現れるという噂を耳にしたことを思い出しました。これって、そうなんでしょうか?気になって仕方ありません。

どなたかお詳しい方、情報をお寄せください。

2012年11月24日

12X5

久しぶりに恐怖心を抱く揺れ方をした夕刻の地震でした。揺れ始めから本震の波が来るまでほんの数秒、縦揺れから一瞬で大きな横揺れに変わったときは3.11を思い出してしまいました。「災害は忘れた頃にやって来る」その言葉通り、あの忌まわしい出来事から学んだ多くのことが、日常生活にどれほど生かされているのだろうかと考えてしまいます。地震大国ニッポン、喉元過ぎれば・・などと呑気に構えてなどいられません。何をどう準備しておくか、どう行動するのが最善か、もう一度思い起こしてみましょうね。

さて、昨晩の「december's children」に続き、今夜もストーンズで始まりました。廉価盤の音の粗悪さに悪酔いしないようオリジナル盤で聴いております。


実は私、この「12X5」が一番好きなのでありまして、ストーンズを聴きたいなあと思ったときは昔からこれを好んで掛けることが多かった気がします。チャーリー・ワッツのタイコが合ってなくてもいいんです、ちょっとユル目で彼ららしい演奏が聴けるのと選曲の良さがその理由でしょうかね。裏表があっという間に終わってしまうんで、いつも2回ずつ掛けています。そしてこれが終わると・・


このアルバムへと移るんですが、その流れがとても落ち着くんです。入念なリハのせいなんでしょうか、演奏もかなり纏まっていて安心して聴くことができます。「12X5」の浮き足立った感じが無く、どっしりと構えた雰囲気が伝わって来ますし、楽器のバランスがとてもいい感じです。この時代のアルバムの中では、ビル・ワイマンのベースとキースのギターが一番良く絡んでるんじゃないでしょうか。選曲の良さも「12X5」を上回ってます。秋から冬にかけての季節にはこれがいいですね。

ああ、いつも思ってしまいます。
擬似ステレオではなくMONOで聴けたらもっといいだろうに、と。

2012年11月23日

abkco(アブコ)の謎


デッカ時代のストーンズのアルバムは今でもLP盤でほとんど持っています。好きでしたから。けれど今では針を通すことが無くなってしまいました。だって片面が終わるのがあっという間で掛け替えるのが忙しないんですもの。
そこで今夜は廉価盤の宝庫アブコからリリースされていた2枚組のアルバムを引っ張り出してみました。初期から「山羊の頭のスープ」あたりまでのヒット曲を集めた内容の物ですが、このチープ感がムンムンしたジャケットが嫌いで一度も掛けたことの無かった代物です。おまけに1枚目のA面には9曲も収められているもんですから、細い音溝がレーベルのすぐ近くまで無理やり刻まれていて音が悪いやらダイナミック・レンジが乏しいやらで、レコードの質としては最低に近いものであることが私を遠ざけていた理由でもあるのでした。
でもね、ジャケットの品が悪かろうが音が悪かろうが、曲数が多いんなら掛け替えの手間も省けるってことですから、こうしてパソコンに向かいながらでも気兼ね無く聴いてられるんじゃないかと思い、今夜初めて中身を取り出してみた次第なのであります。が、笑っちゃうほど音質は悪いです。圧縮のし過ぎなのか、音圧がワウっぽく変動するほどに。

アブコという会社は謎が多くて、いったいどうやって版権を手に入れたんだろうと不思議に思うようなアーティストのベスト盤を安価で数多くリリースしていました。当然マスターはオリジナルじゃないんでしょうけど、カッティングの粗悪さは相当なものです。そんなこのアルバムですが、日本ではRVCから(まともな価格で)販売されていたというのが驚きでもあります。お?B面の「黒くぬれ!」から突然音質が良くなりました(笑)

ふと中を覗いてみると、ライナーノートを今は亡き中村とうよう氏が書いていました。呟きにも似た短い文章ですが、ストーンズを己の座標軸と表現するあたりは流石ですね。


さてさて2枚目にしてみましたが、この盤の音は明らかに変ですな。コンプ掛け過ぎのワウッた音だけじゃなく、時折回転が落ちたようなピッチの変化まで生じます。いわゆる回転ムラ的な音、あーなんだか気持悪くなってきました。悪酔いしそうなので他のディスクと取り替えることにしましょう。聴きたいときは手間暇を惜しまずにオリジナル盤で聴け!ってことかもですね。教訓になりました。

それにしても、当時こんな粗悪品を正価で販売したRVCに苦情は無かったのかしら?私は白ラベルのサンプル盤だったので被害はありませんでしたけど・・

2012年11月22日

DO YOU BELIEVE IN MAGIC


近頃はリスナーに徹するばかりで、暫くの間ライブからは遠ざかりそうな雲行きであります。なんたって楽しいんですもの、古いアルバムの音の中に思い出や新たな発見があったりして。まさに温故知新ですな。自身の原点を掘り起こして見つめ直すことも時には必要なんでしょう、きっと。ある意味、旅みたいなもんだわなあ~と思いながら毎夜さまざま聴き漁っています。

今夜はジョン・セバスチャンから始まりました。このファースト・アルバムも実に良い内容です。MGMのアナログ盤は傷みが激しくてトレース出来ないのでリプリーズ盤のCDで聴いてますが、この時代のマスター音源は時折歪んでる箇所があるようで、ジリジリと割れ気味の音はアナログ盤のせいだけじゃなかったようです。(ステファン・スティルスのセカンドあたりにも、ストリングスの入った分厚い音の部分で少し歪んでいる所がありましたから、ミックス・ダウンの時にオーバー・レベルだったのかも知れませんね)

他のアルバムをもう一度聴き直してみたいなあ・・そう思ってはみても、「フォー・オブ・アス」も「ターザナ・キッド」も「ウエルカム・バック」も、みーんな手放してしまっていて手元には残っていません。なんてこったい!それじゃあとAmazonを見てみると、どれもびっくりするくらい値が上がってました。廃盤だらけなんですかねぇ?米国盤で持っていた物すべてを売り払ってしまったことが悔やまれます(泣)

因みにこのジョン・セバスチャン・ファースト、レコーディングの最中にリプリーズと契約したことから、全く同じ内容のアルバムがジャケット違いでMGMとリプリーズの2社から発売されたという経緯があるんです。契約切れのMGM盤は初回プレスのみだったそうであまり市場には出ておらず、我が家にあるこれはかなり貴重な代物のようです。ただし、所有権は女房。彼女が高校生の頃に「ジャケット写真の良い方」を選んで購入したそうです。確かにリプリーズ盤の方はナンジャコリャア~でしたからね(笑)


さて、お次はラヴィン・スプーンフルが流れている今夜の私の部屋、なのであります。
DO YOU BELIEVE IN MAGIC!

2012年11月21日

You'd Be So Nice To Come Home To


You'd Be So Nice To Come Home To 「帰ってくれれば嬉しいわ」

ヘレン・メリルがクリフォード・ブラウンをバックに歌ったこの曲には、大橋巨泉の「名誤訳」と言われる邦題が付けられました。正確に訳すと「君が待っていてくれるのなら、家へ帰るのはさぞや楽しいことだろう」となるらしいのですが、誤訳とは言えあまりにも素敵なタイトルだったのでそのまま世に出されたというのが真相のようです。確かにこのジャケット写真と、切ないほどの彼女のハスキーな声を聴いてしまうと「帰ってくれれば嬉しいわ」そう歌われていると思う方がより現実的に感じてしまいます。
私は40年ほど前にこの歌を初めて耳にした時に、原題と邦題の両方を同時に覚えてしまいましたから、今でも誤訳の方がすんなりと入って来るんですが、この時代の音楽や映画の「邦題」には、それと類似した傾向が数多くあったように思えます。誤訳とも意訳とも取れない、かなり微妙な線であっても真実が伝わって来るような、今で言うキャッチ・コピーに近いものだったんじゃないでしょうか。当時のレコード盤のタスキに記された邦題もその典型でしたから、情報の少なかった時代に私たちはそこからイメージを膨らませ、様々に想いを巡らせていたものです。それらから思いもよらず恩恵に授かることもあるのですから、間違いというもの全てが悪だとは決め付けられませんよね。非常に難解な日本語の言葉と文法、受け止め方によって意味が変わってしまうのは避けられないことですし、受け手側の自由な解釈に委ねられるのはむしろ素敵に思えます。

それにしても、このアルバム・ジャケットは素晴らしいですね。私のお気に入りの一枚です。チューブのコンデンサー・マイクに向かって歌うその顔、そしてマイクのボディに重ねた文字、レコーディングのリアルさが伝わって来る秀作です。私にとっては、この写真と「You'd Be So Nice To Come Home To」は、今でもイコールであり続けているのです。

「帰ってくれれば嬉しいわ」
その叶わぬ想いが、今夜も焼酎と共に更けて行きます。

2012年11月20日

marantz

最近のオーディオ製品には全く興味が無いというか、デジタルばかりを優先してフォノ入力端子も省かれてしまったような物が多いことには少々憂いを感じていました。ましてや一時期などはホーム・シアター向けのAVアンプが主流を占めて、オーソドックスなプリメイン・アンプを生産するメーカーもそれ以降はずいぶん少なくなりましたし、幾つかの一世を風靡したブランドは海外の企業に買収されてしまいました。
時代に逆行するかのようにアナログの音を重視する私にとっては、高級機としてのみ残された製品には高額すぎて手が出せず、もはや中古製品を購入するしか道が無かったわけですから、現行のモデルに見向きもしなくなったのは当然のことだったと言えます。

そこでよく活用したのがハード・オフ。価格の付け方に少々のバラツキはあるのですが、そこを上手く見据えて行くと買い得な物が見つかります。ジャンクの中から数千円で程度も良く完動品のお得な製品が手に入ることもありますから、今までずいぶんとお世話になったものです。
先日ご紹介したDENONのターンテーブルが良い例で、私はDP-1700の極上品を¥8000で購入することが出来ましたが、同じ陳列棚にはグレードの低いDP-790が何と¥16000で置かれていました。こんな逆転現象もありますから見ていて楽しいんですよね。

私の部屋に置かれている現在のオーディオ製品は、スピーカーを除いてアンプもCDプレーヤーも全てハード・オフからジャンクで購入した物です。確か五千円前後だったと思いますが、6~7年経過した今なお元気に動いてくれています。ただ「中古の中古」であるだけに、いつプッツンするかその辺りが心配でもあるのです。その時はまたジャンクで見つけりゃいいじゃないか、そう思われるかも知れませんが、アンプに関しては近頃あまり良い物が有りません。そりゃそうです、旧い物は更に旧くなってるんですから、フォノ端子が付いた程度の良い製品を見つけるのは容易ではないのです。

そんな折、往年のマランツは今どうしているのかしら?と思いネットで探してみると、未だ新製品を世に送り出しているようです。嬉しいことに現行機にもフォノ・イコライザーを搭載してました。パーツはかなりランクを落としてるんでしょうけど、シュアーのようなMM型で出力の高いカートリッジであればSN比も問題なく使えることでしょう。しかも安い!エントリー・モデルのPM-5004であれば2万円程度で売られています。


現代風な顔つきではありますが、とても品の良い印象を受けます。角にRを付けて丸みを帯びた厚手のフロント・パネルもいいデザインじゃないですか。マランツさん、いい仕事してますなあ。
これ、気に入りましたんで手元のアンプが他界した折には(新品で)購入したいと思います。もちろん、中古で安くて良い物が見つからなかった場合に限りますが・・

marantz PM-5004 http://www.marantz.jp/jp/Products/Pages/ProductDetails.aspx?CatId=HiFi&SubCatId=Amplifier&ProductId=PM5004#.UKupIOSzsxE

2012年11月19日

冬なんです


故郷である北海道を離れ、都会に移り住んでから40年以上が過ぎましたが、当時のそこでの暮らしは一年の大半を厳しい寒さと対峙していたような気がします。冬が近付いて来るその気配に怯えながら、動物的な本能が働いて身構えたとしても、どうすることもできないまま縮こまるしか成す術が無いほどに、厳寒の地の凍てついた冬は例えようも無いほど長く感じられたものです。

季節や時間を体で感じられない都会での生活に慣れてしまうと、どうしても冬をナメてしまいます。紅葉が遅れるほど温暖な秋が長引いたりしようものなら、その痛いほどに厳しい冬の存在を忘れてしまい、或る日突然急な冷え込みに襲われてから慌てふためくのです。

今や私の体もそのご他聞にもれず、冬に対する身構えが全くできなくなってしまいました。心の準備もままならず今夜の寒波には完敗です。冷房装置の夏が行き暖房装置の冬が来る、都会には四季が無いどころか、2極の温度管理によって肉体が自然を捉えられなくなっているんでしょうね。情けないことです。

その北海道、友人のBlogによると今夜は雪が降っているそうです。都会暮らしをやめて実家へ戻り、二十数年ぶりに体感する「本物の冬」に怯える姿が言葉に表れていました。

さて私はというと、
冬の夜がよく似合うサンディ・デニーを聴きながら、遠い田舎のことを思い出しているのです。

2012年11月18日

トラッドに浸る


本日Amazonの大阪物流から、注文していた数点のCDが到着しました。全てUK盤のブリティッシュ・フォーク、もう一度勉強し直そうかと思いましてね。オムニバス盤が2点とフェアポート・コンヴェンション、サンディ・デニーなどなど有名無名含め、例によってお安い価格の物ばかり(笑)
写真はその中のTHE BEST OF BRITISH FOLK、サブ・タイトルにはフェアポート・コンヴェンションの「The Heart of the Song」と銘打たれてまして、いきなり1曲目はその歌で始まるんですが、心地好い流れで18曲があっという間に終わってしまいます。これは楽しい!ラベル面がアナログ・ディスク風に作られているのも好感が持てます。

このオムニバス盤は通常の1枚用の厚みのプラ・ケ-スにディスクが2枚収まって、外装にはジャケットと同じデザインの紙箱が付いているんですが、¥700とは思えない装丁と音質にびっくりしました。私が全く知らないアーティストも数多く収録されてまして、そのトラディッショナルならではの雰囲気がたまらない魅力となっています。歌もフィドルも、このウエット感はやはりいいですね。


こんな感じで、プラケースを開くと更に真ん中にプラ板が付いていて、その両側にディスクが2枚収まっています。このプラ板が薄くて心許ないのとディスクの取り外しに少々難儀するんですけど、そこは2枚組36曲入り¥700という格安さに我慢することにしましょう。・・馴染んでくる前に壊れてしまうかも知れませんけど(苦笑)

フェアポート・コンヴェンションほどには今まであまり聴く機会はありませんでしたが、マグナ・カルタもいいですね。「シーズンズ」あたりが欲しくなってしまいました。いずれにしてもこのTHE BEST OF BRITISH FOLKと、同じく2枚組のGREAT BRITISH FOLK、これらのオムニバス・ディスク4枚72曲でしばらくは退屈しないで済みそうです。

わ、Ewan MacColl (with Peggy Seeger)のバンジョーと、グレース・スリックばりのボーカルを聴かせるThe Albion Bandのライブもいいなあ~♪Judy Dunlopの「The Sun And The Moon」も素晴らしい!!


2012年11月17日

The Heart of the Song


LP盤をのんびりとした気分で聴くためには、ゆったりした時間を持て余し気味の夜が一番なのでして、さすがに昨日今日は余裕が無いせいか(やむなく)CDの棚から何枚か取り出して聴いています。
私は好きなアルバムをBGMとすることは好まず、「聴くなら聴く」でがっつり集中してないと気が済まないところがあるので、こうしてBlogの文章を打っていても手が止まってしまうことが度々あります。耳が音に惹かれてしまうと、言葉が何処かへ飛んで行ってしまって先へ進まなくなり、挙句は書こうとしていたことまで思い出せなくなる始末で、何度も打ち直しするのはもはや日常茶飯事となってしまいました。二つのことを同時になんて、私には出来っこないのです。
ならば軽く行こうと、今夜はエイモス・ギャレットを掛けてみましたが、やはり途中から聴き入ってしまい、わずか数行の辺りを行ったり来たりしています(苦笑)

Amazonの「欲しいものリスト」に幾つかの商品を入れておくと、時折「値下がりしました」と表示されていることがあります。その誘いに乗せられたわけではないんですが、あまりにも安くなっていたのでCDを何枚か注文しました。その内の2枚がこれ。



ブリティッシュ・フォークのオムニバス盤、2枚組で何と¥700!これはお得な内容です。明日大阪から到着予定なのであります。楽しみ!!

2012年11月16日

ジムラン

JBLはジェームス・B・ランシングによって創設されたスピーカー・メーカーです。今はどうなのかよく分かりませんけど、私の若い頃は誰もが「ジムラン」と呼んでいたので私もそうしてました。ところが或る日、ちょっとスカしたお兄ちゃんがお洒落に「ジェビル」なんて口にしたものですから、何だか宝石みたいなその聞き慣れない言葉にとても驚いた記憶があります。
「ジムラン」と聞くと強く逞しい姿がストレートに伝わって来ますし、前述の「ジェビル」と聞くと高級で品のある印象を受けますし、そのまま「ジェイ・ビー・エル」と発音されると端正で律儀な堅物を想像してしまいますし、名前というのは呼び方によって印象はずいぶんと変わってしまうものですよね。私はいつの頃からか「ジェイ・ビー・エル」と呼ぶようになりました。たぶんハーマン・インターナショナルに買収された以降は周囲の大勢がそうだったからなんでしょうけど、あの会社は高級オーディオ・メーカーを数多く傘下に収めてましたから、もしかすると「ジェビル」はハーマンの日本法人が仕掛けたことなのかも知れませんね。違っていたらごめんなさい。

さて、25日ぶりに労働に励んで来た今夜は少々疲れております。こんな夜は「歌もの」よりも、どうしてもこっちの方へ行ってしまいがちです。


ジムランとブルーノート・ジャズ、何故にこれらは相性が良いのでしょう。気持が良すぎます。業務用のスタジオ・モニターは無論のこと、民生機としてもJBLの功績はやはり偉大に感じますね。
リスナーとしての私、ジャズを聴きながらでも焼酎が進むというあたりが極めて日本的なんですが、どっこい日本人として、これは王道ですよね!

2012年11月15日

JBL mini


命の洗濯とも言えるような長い長い休暇も本日で終わり、明日からはまた時間に追われる日常が始まろうとしています。毎日何かしらの作業を見つけてはコツコツと身の周りを整理整頓したり、はたまた安いアナログ・ディスクの探索に出掛けたり、さしたる計画も無く思いつくままに過ごした3週間ほどではありましたが、ゆったりのんびりした中にも自分なりにはかなり充実した日々だったように思えます。特に長らく愛用していたアナログ・プレーヤーが故障してしまったことから格安良品のDENON DP-1700と巡り会い、長らく懸案となっていた私の部屋のオーディオ機器の再構成と放置されていたレコード盤の整理を終えることが出来たのが一番の収穫でした。
ただ、趣味としてのこれらは一度拘り始めるときりが無くなるものでありまして、休日最終日の今日は何もせずただひたすら音楽に浸っていようと思っていたにも関わらず、とんだ勘違いから某ショップへ無駄に足を運んでしまい、帰宅した後もふと思いついたかのようにいきなりJBLのスピーカーを引っ張り出し、すでに完結した筈のデスク上の棚を再々構築してしまうことに相成ってしまいました。ぼーっとしているとイメージばかりが膨らんで、あれもこれも試してみたくなる習癖なもので、スペースの寸法を測り、上手くそこに収まることがわかると即実行してしまうのです。決して働き者ではないんですが、楽器とかオーディオとか己の守備範囲についてだけは行動が素早いのでして、それは思い立ったその時に深夜早朝おかまいなしに始まるのです。

かくして本日も日がすっかり暮れてからの急な作業となってしまいました。引っ張り出されたのはJBL 4312M、私も一時期愛用していた往年の名機4311~4312をそのままダウンサイズしたミニ・モデルです。


わずか300X180X180mmのコンパクトサイズなんですが、見ると分かる通りユニットの色形を含め4312と全く同じ風貌を持っているので、写真だけだと通常サイズの4312とうっかり見間違えてしまいます。(数年前に私がこれをオークションで落札した時、実は最後まで勘違いしてたという笑えない事実があるのです)
そんなこんなで手元に届いてからも、その経緯から何となく気まずさだけが残ってしまい、この個体を恨んだわけじゃないんですが、あまり真剣に聴くことも無いまま仕舞い込んでしまいました。「こんなに小さい体で3Wayはバランスが悪かろう」と、無理に言い聞かせて納得してしまったのです。以来、部屋の片隅の物置みたいな場所にずっと放置されていましたが、「お?あれならここのスペースにちょうど収まるぞ。はて、どんな音だったかな?」ふと思い出した途端、体はすでに発掘作業を始めていて、あっという間にセッティングは終了していたのでした。

数年ぶりに顔を合わせた小さなJBL、どんな鳴りっぷりなのか満足に覚えてなかったので早速アナログ盤で音を聴いてみることにしました。昨晩聴き込んでいたアーロ・ガスリーに針を落とすと・・予想もしなかった分厚い音で鳴り響きました。図体はミニですけど紛れも無くJBLの伝統的な音です。ついこの間までフルレンジのオーラトーンを絶賛しておきながら、マルチ・ユニットでしかもこんなに小さな箱から理想的な音場が表現されるなんて意外な驚きでした。マルチでありながらフルレンジのような音の繋がり、これはもしかすると今一番欲しかった音なのかも知れません。JBLが奏でるバーバンク・サウンドは70年代のいい雰囲気をそのまま伝えてくれてるようで、思いも寄らぬ好結果に大満足と相成った次第です。

そんなわけで長期休暇最後の一日は、そんな慌しい内容で締めとなりました。十分に体を休めることは出来ませんでしたが、気持良く(最後の)夜を迎えられたことが何よりかと思います。さあ、明日から社会復帰です!(少々気は重いんですけどね)


そんな夜のお供はJ.Tで始まりました。JBL mini、本領発揮のサウンドかと思いますが、早めに寝なければいけないので今夜は後片付けが楽なCDで聴いております(笑)

2012年11月14日

タチバナ・レコード


父親が偉大すぎたせいもありますが、息子であるアーロ・ガスリーを私は好んで聴くことがありませんでした。過去に彼のディスクを数枚持ってはいたものの、ほとんど耳にすることも無く手放してしまったくらい私の中では印象の薄い存在だったのですが・・
今日立ち寄ったレコード店でこのアルバムが目に留まり、値段も安かったので「久しぶりに聴いてみるか」みたいな軽いノリで買って帰り針を下ろしてみて、己の浅はかだった捉えどころに呆れるほど素晴らしい内容であることに驚いてしまいました。全曲どれをとっても素晴らしいアレンジで、私好みのミュージシャンがバックを固め、これぞバーバンク・サウンド!のオンパレードではありませんか。ストリングス・アレンジがニック・デカロだなんて、それだけでもご馳走様~てな気分になるってものです。すみません!アーロ・ガスリーさん、あなたを過小評価してました!!
それにしても、リプリーズ盤はどれもいいですなあ。。改めて実感してます。


立ち寄ったレコード店というのは、六角橋から鴨志田へ移転したタチバナ・レコードさん。今日初めてお邪魔しましたけど、綺麗な店内にきっちりと整理された状態で陳列されているレコードたちを見ると、店主が如何に愛情を込めて販売しているかがよく分かります。応援するためにも沢山買ってあげたかったのですが、懐も寂しくなってきたことですし相変わらず安くて買い得な物だけにしか手を出さない主義なので、レナード・コーエンの「LIVE SONGS」とエリック・アンダースンの「SWEET SURPRISE」、そしてこのアーロ・ガスリーの3枚を計三千円ほどで購入させて頂きました。藤が丘の娘の家にも近いので、これから先も度々足を運ぶことになるでしょう。

出掛ける直前にアマゾン経由ビックカメラから注文していた商品が届きました。
スタイラス・クリーナー、アナログ派には欠かせない針先を掃除する専用アルコール液です。


早速20年超の高齢なカートリッジの針先を全部磨いてあげましたが、ダンパーの劣化の方が大きな問題なんですから針だけ綺麗にしても・・と、いくぶん自嘲気味になっております(笑)
でもいいんです。小さな円錐形のダイヤモンドは光り輝きピッカピカになりましたからね。

そろそろ冬本番、寒くて乾燥した気候はレコード盤の再生にとってあまり良い環境とは言えないのですが、何故でしょう?冬のピンと張り詰めた空気がアナログにはとてもよく似合うのです。心と体が温もりを欲しているからなのかも知れませんね。

それを感じることができる冬、私は好きです。


2012年11月13日

電球の温もり


ON AIRの電飾を外して小さなデスク・ライトを置き、ターンテーブル周りの整理がようやく完了しました。レコード盤を照らすのは、やはり(普通の)電球がいいですね。クリプトン球の淡い光がアナログには欠かせない気がするのと、寒い季節にはわずかながら部屋を温めてくれる効果があります。ただし、節電対策の逆を行ってるようで少々後ろめたさは感じておりますが・・

長い眠りから覚めた推定年齢20歳のM44Gですが、今夜は何故か歪が目立ちます。いくら元気そうに振舞っていてもダンパーは古くなってるでしょうし、これは新しい物に替えてあげなきゃ駄目かも知れませんね。うーん、遂に現行型と交代する時が来たということか。サウンド・ハウスで¥4580、Amazonで¥4979、送料を考えたら密林の方が得でしょうけど、うーん現行型かあ。。悩みます。

社会復帰二日前となる明日は、藤が丘の娘宅へ行くついでに鴨志田のタチバナ・レコードを覗いてみようかと思ってます。あ、正確に言うと「ついで」は娘宅(笑)

2012年11月12日

楽しい夜更かし


ご意見は様々あるかも知れませんが、ソロとしての大瀧さんのアルバムの中では「ナイアガラ・ムーン」が最高傑作であると私は今でも確信しています。はっぴいえんどの流れを汲んだベルウッドのアルバムも勿論好きではあるのですが、リズムを重視した音作りに徹したこの遊び心満点なアルバムこそ、その後のナイアガラ・レコードのスタイルを確立して行く上で大きな礎となった筈なんですから。26年前に(当時の大瀧さんのお抱え運転手だった)京都の故・岸本哲クンから頂戴したこのサンプル・アルバム、今聴いても実に楽しい!

このアルバムがリリースされた後、エレック・レコードが傾いてしまった為にレーベルはコロンビア・レコードに移籍することになったのですが(その後再度CBSに移籍)まだこの当時はアナログ全盛の時代、私が所有していたのは全てLP盤でCBS移籍発のアルバム「A LONG VACATION」まではシングル盤を含め全タイトルが手元に有ったと思います。(有った、と過去形なのは金に困った時期に全部売り払ってしまったからなのでして・・情けない)
けれどこのアルバムだけは手放すことが出来なかったのです。「ナイアガラ音頭」のDJコピー盤に7万円もの値が付いたり、布谷文夫さんのアルバム(ポリドールからリリースされたが全く売れずすぐに廃盤になった代物)が1万円で売れたり、ナイアガラやURC絡みだけでも総額数十万円にはなったおかげで家族を守ることが出来たという逸話があったとしても、これだけは持っていたかったのでした。

レコード番号NAL-0002、しぶとく持っていたご褒美なんでしょうか。エレック~コロンビア~CBSと移籍する度にジャケットの裏写真が変更され、今は全く別の画像が使われているようです。私が所有しているオリジナル盤はこんな感じなんですが、これぞ大瀧ハウスと呼べる世界がそこには在るのです。


ね、素敵でしょ!この写真。レコードに囲まれ畳に寝そべる無国籍状態の師の姿に感動したものです。まさに、さよならアメリカ さよならニッポン。この空間からナイアガラ・レコードが誕生したという歴史的な一枚なんですから、これはこの先も絶対に手放すわけには行きません。哲ちゃん(岸本クン)の形見とも言えますしね。いやあ、それにしてもいい写真だあ~

前述のレコード番号についてですが、NAL-0001はシュガー・ベイブだったんです。それも売り払ってしまいましたけどね。でも後悔はしてません。オリジナル盤のほとんどを手放してしまったのは残念ですが、今こうして家族の皆が平和に暮らしていられるんですからね。売られて行ったレコード盤たちも本望だろうと都合良く考えることにしています(笑)

ああ、何年ぶりでしょ。このアルバムに針を落としたのは。いや、それ以前に空気に触れさせたのが一体いつ以来になることやら。幸いなことにジャケットも盤面もカビていませんでした。国内盤のコーティングされた厚い素材のジャケットは、やはりこの国の風土に適合したものなんですね。恐れ入りました!

アナログ三昧な今日この頃、懐かしい音に触れさせてくれたのもやはりDENONのおかげなんでしょうか。こうして聴いていると、福生の大瀧さんのお宅にお邪魔して朝までブラックジャックを楽しんだ思い出が蘇って来ます。ナイアガラ・ムーンをレコーディングした後、伽藍とした45スタジオに唯一置いてあったリッケンバッカーは今でも記憶に残っています。そんな「楽しい夜更かし」については以前の日記をご覧になって頂ければと思います。

ちなみに先日レコファンで百円にて購入(買戻し)した「EACH TIME」の内袋、これはたまりませんね!




2012年11月11日

ガラードとディスク・プリーナーの思い出


ガラード401、リム・ドライブの無骨で重々しいこのターンテーブルを初めて目にしたのは渋谷の百軒店に在ったロック喫茶ブラック・ホークでした。元はジャズ喫茶であったその店のブースの中で、2台が並べて置かれ、オルトフォンのSPUというこれまた重量級でゴツイ顔付きのMCカートリッジで休み無くレコードが掛けられるのを見ながら「カッコいいなあ・・」と、羨望の眼差しで見つめていたものです。時は70年代初頭、渋谷の街が今ほど賑やかではなかった頃のことですが、ペンタングルやフェアポート・コンヴェンションなどを知り得たのもこの店のおかげでした。木の椅子に腰掛け、一杯の珈琲を注文して数枚のアルバムを聴きながら過ごす時間は、当時の私にとって最高の贅沢だったことが思い出されます。そして、いつか自分の部屋でガラードとオルトフォンのセットで音楽を聴きたいものだと思ったほどに、私はこのカッティング・マシーンのような風貌のターンテーブルに一目惚れしてしまっていたのです。
残念ながらその想いを果たすことは出来ませんでしたが、一番好きなターンテーブルは?と問われれば、今でも私は躊躇無くガラード401だと答えることでしょう。仮にこの先、ひょんなことから手に入りそうになったとしても今さら家に置こうとは思いませんけどね(笑)
形こそ異なりますが、その後DENONのターンテーブルが好きになったのも、業務用としての同じ匂いを感じたからだったような気がしています。


watts PAROSTATIK DISC PREENER、この円筒形のレコード・クリーナーの存在を初めて知ったのもブラック・ホークだった覚えがあります。ブース内で次に掛けるレコードの盤面をスルスル~ッとこれで拭いていたような・・おぼろげですが、シンプルで無駄のない形状のこの製品を私は今でも愛用しています。細かく複雑な溝で刻まれているレコード盤の埃を完全に除去するのは不可能に近いことですから、クリーナーで拭き取るなんて行為は単なる気休めにしか過ぎません。いくら上質なベルベットで作られた見た目にも高級感溢れる物であってもそれは同じですから、比較的安価でスマートなこれを当時からとても重宝していたものです。


ちょっと分かり辛いかも知れませんが、中にスポンジを詰めたパイプが入っていて、それを水で濡らしてから挿入すると表面のベルベット素材に湿り気を与える構造になっているので、一般的な(乾いた)クリーナーに比べると静電気の発生を若干抑えることが出来ます。これはある意味とても合理的な発想で、水分の含有率は大きく異なりますが水で湿らせたガーゼで拭き取るのと同じ効果がありますから、ある程度の汚れや埃の除去には効果があると思います。ま、前述の通り「気休め」程度の話ですけどね。

ガラードとディスク・プリーナーの思い出、でした。

2012年11月10日

我楽多(ガラクタ)


そろそろ疲労がピークに達しております。
アナログ・ディスクを引っ張り出したことから始まって、ターンテーブルの入れ替えやら、それに伴う配置換えやら、はたまた安い出物を探しに出掛けたり、ここ数日間は毎日のように体を扱き使っているもんですからね。(仕事もこれくらい熱心にやれればいいんですけど。笑)

昨晩床に就いてから、まるで神様のお告げのように「あそこを片付けて整理しろー」みたいな声が聞こえた気がして、それからあーでもないこーでもないと考え始めると眠れなくなってしまい、熟睡できないまま朝を迎えてしまいました。
え!あそこをですか!?と、戸惑ってしまうくらい雑然としたパソコン・デスクの下が問題の場所でして、この家に越して来てから10年もの間放置されたままの「荒地」だったわけですから、暮れの大掃除に近い(いや、それ以上の)過酷な作業が待ち受けていることが恐怖だったのです。けれどレコード盤を整然と並べ、出し入れが容易になることも必要な環境整備だったものですから、観念して取り組む覚悟を決めたのでした。
寝てる間に構想は出来上がり、すでに煮詰まってしまっていたので、昼過ぎにはコーナンへ車を走らせ必要な部材を購入してとんぼ返りで帰宅しましたが、そのレコードラックにすべき箱の組み立ては後回し、まずは膨大なガラクタの山を片付けなければなりません。床に座ったまま2時間あまり黙々と埃を払いながら作業に没頭して、ようやく綺麗に何も無い状態まで漕ぎ着けました。仮に10年間放置されていたとは言え、前の家から運び込んでそのままになっていた物がほとんどなわけですから、開けてびっくりな素晴らしき物が数多く発掘されるというオマケが付いていたことが疲労感を和らげてくれました。(発掘されたお宝については後日また)
パーチクル・ボード製のラックを組み立て、レコード・ジャケットを収めた姿が上の画像です。どーです、見違えるほどすっきりしたでしょう。(あ、その前の状況が分かりませんもんね。恥ずかしくてお見せできませんが・・汗)肩が凝り、腰も痛くなりましたが、この光景を目にして達成感で胸がいっぱいになると、そんな肉体の疲労は吹き飛んでしまうものです。あー、やって良かった。昨夜の天の声に感謝です。

「後日」と書いてはしまいましたが、嬉しいので発掘されたお宝のほんの一部をご紹介させて頂きます。まずは同世代の誰もがお世話になったであろう往年のリファレンス機、シュアーのカートリッジM44G。確か何処かに仕舞い込まれている筈だと前から思っていたのが今回の大掃除でようやく見つかったのです。


いつ頃購入した物かは分かりませんけど、入っていた箱から察すると推定年齢は20歳くらい。針先もボディも綺麗な保存状態ではありましたが、ダンパーの経年劣化は否めないので使えるのかどうか半信半疑でアームに取り付けてみると・・
驚きでした。何の問題も無く音溝をトレースして、おまけに内周の歪みも全くありません。それまで使っていたMCのDL-103も20年選手でしたから、おそらく何ともないだろうとは思っていたんですが、その予想の遥か上を行くほどクリアで骨太な「シュアーの音」が再現されました。時代は変わっても、やはりこれは名機ですねぇ~。


実はこれが発掘されたとき、何故かDENON製の旧型のヘッド・シェルにマウントされていたんです。この鉄板プレスで作られたタイプの薄い素材のシェル、私は本来好きではなくほとんど使ったことが無かったのですが、昔ほど音のクオリティに拘らなくなっているのと、DENONのターンテーブルに替えたばかりだったので今回はそのまま使用することにしました。こうして見てみると、DENONと銘打たれたヘッド・シェルも悪くないように思えるから不思議です。

お宝とは言えませんが、こんな物が新品のまま出て来たのでターンテーブルの脇に置いてみました。


手前のタイガー・タンクじゃないですよ、奥のON AIR電飾ですよ!
入っていた黄ばんだレシートを見ると15年前に購入した物のようでしたが、置き場所が見つからないまま仕舞い込まれていたんでしょうね、おそらく。本日やっと灯が燈りました。・・て、年甲斐もなくこんな物を飾ってしまい、何ともお恥ずかしい限りです!!

2012年11月9日

名盤は安く買え


安いLP盤を求め、レコファンの横浜西口店へ「買出し」に行って来ました。この店舗のアナログ・ディスク・コーナーにはかなりの量が置かれてまして、ひと通りの探索を終えるまで優に2時間ほどはしぶとく滞在してたと思いますので、足は棒のようになるは腰は痛くなるは、相当の体力を消耗してしまいました。
まずは何処へ行ってもお決まりの百円均一の餌箱から。ロクでもない物ばかりと分かってはいても、ほぼ全部をチェックした私はよほど執念深い性格なのかケチなのか。時間を要した割には収穫なく辛うじて邦盤2枚、竹内まりやの「M」と大瀧氏の「EACH TIME」2枚のみの購入に終わりました。
気を取り直して店内メインの餌箱を漁り出したとき「¥380以上の商品5点以上購入で全て¥200引き!」のポップが目に入り、更に真剣な眼差しで「買い得品」を探し始めると・・思った以上に¥380の商品が入っているじゃありませんか!つまり1枚¥180で買えるわけですから、これは気合を入れなければなりません。千円以上のいっぱしの値段が付いた物には目もくれず、ひたすら安い物・得な物を見つけるために端から端まで掘り起こしたことは言うまでもありません。
結果としては(かなり纏まりの無い内容ではありますが)デイヴ・メイスンの「アローン・トゥゲザー」、ジェシ・コリン・ヤングの「ライト・シャイン」、ジャクソン・ブラウンの「レイト・フォー・ザ・スカイ」、エルヴィス・コステロの「パンチ・ザ・クロック」の4枚を(めでたく)¥180で買うことが出来ました。
他には比較的安価だったのでジャクソン・ブラウンのファーストとセカンドをそれぞれ¥580で、ランディ・ニューマンの「セイル・アウェイ」を¥780で購入したんですが、綺麗な盤面だったので一安心です。
内容は支離滅裂ですが9枚合わせて計¥2860、どれも昔に持っていた物の買い直しとなりましたが初めての買出しとしてはまずまずの成果だったんじゃないでしょうか。
貧乏性(いわゆるケチ)の私がアナログ・ディスクを購入する際の鉄則は、1枚あたり300円以内またはアマゾンで売られているCDの価格以下であること、です。千円を超える物はよほどのことが無い限り手を出さないようにしています。純粋に音楽を楽しむことが目的であれば当然のことかと思いますし、決してコレクターではないんですからね。

今、ランディ・ニューマンを聴いていますが、やはりいいですねぇ。いいと言えばこの旧いレーベル、リプリーズ。これがまた良いのです。


リプリーズ、アサイラム、アトランティック、アトコ、エレクトラ、ベアズヴィル etc・・ワーナー・ブラザースの傘下にあったレコード会社からはとても魅力的なアルバムが数多くリリースされ、私の好きなアーティストのほとんどがそこに集中していました。まさに70年代の名盤の宝庫と言えるほど素晴らしい作品が、そこには無数に在ったのです。ワーナーとCBS、それにロンドンとRCA辺りだけで今でも私はお腹いっぱいになるでしょうね、おそらく。

DENONのターンテーブルを手に入れたばかりに毎晩レコードを聴き漁るようになりましたが、アナログってほんとにいいですよね!

2012年11月8日

小悪魔


デスク周りの収納をどうすべきか、整理もしないまま無造作に積まれたCDを目にするたび思っていました。これはたっぷりと時間がある今しかないだろうと、一念発起して取り掛かり、構想三日を経て本日その構築を終えました。
部材の調達はDIYの大御所コーナン。運良く250X290X900mmという小ぶりのラックが¥980で手に入り、それをベースに全体像をイメージしながら売り場をうろうろしていたとき目に入ったのが、プチ・ブロックと呼ばれる発泡スチロール製の商品でした。柔らかで軽い素材ですが縦方向の強度もあり「おお!これと板を組み合わせればもう1段上に増やせるではないか!」と、己の発想に酔いしれながら250mm幅の板を買い求め、帰宅してからその構想通りに組み上げました。


オーラトーンの横に有るのがプチ・ブロック、その上に奥行き250mmの板を乗せて棚状にしてあります。(NS-10Mの上に乗ってるスヌーピーは気にしないでくださいね、娘の預かり物ですから。念のため・・)
ラックを組み立て滑り止めのゴムを貼り、軽いプチ・ブロックには両面テープを貼り付けて棚板と固定したりしながら、イメージした通りに出来上がったときには己のセンスと才能に惚れ惚れしたものです。ぐちゃぐちゃだったCDや小物類もすっきりと片付き、おまけに最上段には末娘の結婚式の写真や、7年ほど前に鎌倉のダフネで催されたラ・ラ・ラ会のライブ・イベント・ポスターなども綺麗に収まり、やりとげたあ~感が込み上げて来るほど悦に入っておりました。

ところが・・シャワーを浴び晩御飯を食べた後で、ふと気付いてしまったのです。単品の板材¥750、プチ・ブロック¥198X2個、合計¥1146になるではありませんか。え?なんてことはない、¥980のラックを2個使った方が手間も掛からず安上がりだったということなのです。更に致命的なのはプチ・ブロックを使用したせいで肝心の収納スペースが狭められていたということ。
冷静に考えてみると無駄が多すぎました。なぜ店に居る間にこのことに気付かなかったんでしょう?策に溺れたとしか言いようがないですね、一見緻密なようで実は大雑把なO型である私らしい結末でした。
安いから明日もう1個買って来ようかしら?・・そうすると、板とプチ・ブロックがそっくり余ってしまいますが、収納スペースの拡大と強度を考えるとその方が得策かも知れません。

この過ち、すべてはプチ・ブロックと目が合ったことから始まったのでした。
女に例えるなら小悪魔です。


デロリアンよ、2012年11月8日の12時37分に戻しておくれ!


2012年11月7日

ご利益


私の部屋にセットしてあるスピーカーの現在のラインナップです。
左がYAMAHAのNS-10M PRO、15年ほど前までの宅録していた時代にはリファレンス・モニターとして重宝していました。上下のバランスが良くて、あまり色付けされてない音色がリミックスには欠かせなかったので20年以上ずっと愛用していました。
その隣にあるのがオーラトーンの5C、12.5Cmのフルレンジ・ユニットが小さな密閉箱にマウントされたとても小さなスピーカーです。これも20年ほど前に購入した物ですが、レンジがあまりにも狭いためレコーディング・モニターとしては使えず、ほぼ新品の状態で仕舞い込まれていました。
それが10年ぶりくらいに引っ張り出されたのは、以前このBlogでご紹介したフォステックスのわずか10Cmのユニットが奏でるナローレンジの音が、とてもバランス良く聴こえて心地好かったからでした。小型のフルレンジっていいなあ・・そう思ったときにこの5Cのことを思い出して、夜中にガサゴソと探索して現在に至ったわけなのです。

この製品は60年代から70年代にかけて、アメリカの多くのレコーディング・スタジオで「ラジオ・モニター」としてコンソールの上に置かれていた物で、大型のモニターで音決めした後にラジオから流れる雰囲気を確認するために使われていました。ヒット曲はラジオ抜きには語れない時代でしたから、ある意味とても重要な役割を担っていたわけです。
故に帯域が極端に狭いのでして、広帯域のスピーカーと比較してしまうと安物のコンポ以下としか思えないほど貧弱な音で鳴ります。けれどそれが良いんです。近くで聴いていてもやかましくないどころか、中域が充実しているのでボーカルやアコースティック楽器が嫌味なく耳に入って来るんです。
それはCDを再生しているときもそうでしたが、今こうして5Cでアナログ・ディスクを掛けていると、そのカマボコ型の特性とのマッチングがとても良いことに改めて気付かされます。まさにAMラジオの音なんですが、ボーカルの張り出しとリアルさには驚きました。昔は素直で自然な音質だと思っていたNS-10Mでも、上と下が勝ってしまい中域がやや引っ込んで聴こえるほどで、この小さな箱から必要最低限どころか音楽の芯の部分が表現される驚きは上手く言葉に出来ません。
私が所有している5Cはオリジナルではなく80年代に仕様変更された物なので、初期のモデルよりは少々高域が伸びているせいもあるかも知れませんが、50年代から80年代にかけてのどの時代のソースに対しても気持ちの良い音を聴かせてくれます。5C、最高です!


不要になった(壊れたというのが正しいですね)テクニクスのプレーヤーを処分してもらいに再びハード・オフを訪ねた折に、レジ・カウンターの脇に大きなダンボール箱で三つ「百円均一」のLP盤が無造作に置かれているではありませんか。百円ですからロクな物は入ってないんですが、辛うじてこの2枚だけはチリチリ・ノイズを覚悟の上で買って帰って来ました。帰宅してから確認してみるとジャクソン・ブラウンはノイズも無く、ジャケットを含めかなり良い状態で、おまけに中のライナー類は新品同様でした。これは得な買い物だったようです。
実は私、ジャクソン・ブラウンはセカンド以降あまり聴いてなくて「プリテンダー」までひとっ跳びした経緯がありまして、このアルバムも一度聴いただけで手放してしまってたんですが、今日改めて掛けてみると・・いいですね、これ。ほのぼのとした作りのとても温かな音です。これもオーラトーンのご利益なんでしょうかね?


そしてもう一枚のビーチ・ボーイズ、この辺りはCDも持ってますけど百円の魅力でつい買ってしまいました。ジャケットに少々シミがあるものの盤面は綺麗でノイズもありません。リミックスされた盤ではありますが、これもやはりオーラトーンで聴くと格別な気分になりますね。けど、ひとつ疑問が・・
来日もしたことだし再び人気が上昇している今、何故に百円??そう、これがハード・オフの良いところなんです。ジャンク扱いの山の中に「お宝」が潜んでいるのですよ。万券は絶対に使いませんが、小銭で買える物は時折腰を据えて探してみることにしています。

DENONのDP-1700は今夜も快適に回ってくれて、今日もいい一日でした。明日はデスク周りの収納について考察、そして配置換えの予定です。腰、大丈夫かな?(汗)

2012年11月6日

耐久レースみたいです


昨日から延べ10時間ほどになるでしょうか。
家にあるLP盤をとっかえひっかえ聴いてるもんですから
もうジャケットのカビ臭さにもすっかり慣れてしまいました(笑)

楽しいんですよ、ターンテーブルが替わると。
それもDENONとくればなおさらです。
国産のアナログ・プレーヤーの中では秀逸のデザインだと思います。
5年ほど前にジャンクで購入したこれより更に大型のDP-3700は(確か三千円くらい)
LPを2枚ほど掛けると直ぐにサーボが駄目になって、その日の内に返品した経緯がありますが
今回のDP-1700は元気ですね、今のところ快調に回っています。
当時調べてみたんですが、DP-3700にマウントされていたDP-3000というターンテーブルは
サーボ基板に使われていた4個のトランジスタが問題視されていたようで、
不良箇所のほとんどがそこに集中していたようです。
DP-1700が使用パーツを見直して耐久性が向上してるならいいんですけどね。
いきなり制御が利かなくなって、超高速で回り出すと泣きたくなりますもの。

カートリッジを同じDENONのDL-103に替えました。
国産MCの代表格であり、多くのスタジオでのリファレンス機です。
私が持っているのはDL-103G、ボディが金色でちょっと恥ずかしい面立ちのモデルでして
1982年に生誕20周年を記念して限定発売された物です。
つまり30歳、それでも律儀にトレースしてくれるんで驚きます。
前にも書きましたが、レコード針を頻繁に交換していた時代は何だったんでしょう?
ダイヤモンドの針先が短期間で磨耗してしまうのも不思議な気がしてましたが、
それもまたメーカーの戦略だったのかも知れませんね。

ちなみにこのDL-103、オリジナルの黒いボディのモデルを含め
コロンビアの川崎工場のオバちゃんたちがコイルを手巻きしてたという逸話があります。
いわゆるハンドメイド。ギターのピックアップと同じく、コイルは手巻きに限るのです。
今も発売されていますが、現在の製造工程はどうなってるんでしょうかねぇ?

それにしても・・


いやあ、美しい!
DENONはこの角度から見る姿が一番綺麗に感じます。
勿体ないので再生中はダスト・カバーを開けたままにしてるくらいなんですが
そう、思いませんか?