2012年10月28日
こわやこわや・・
翌日、ツトム邸で目覚めたのは12時ちょうど。
家の前を走る車の音が間近でずっと聴こえていたせいか
夜中に何度も目が覚めたのですが、窓を締め切った部屋は明かりも入らず
おまけに家の中がしーんと静まり返っていたものですから
これはまだ起き上がるような時間ではないのだろうと思いながらうとうとしていたのです。
足元で寝ていた筈のタロウも居ないし、ツトムが犬の散歩から帰ったら起きようか
なんてこと考えながら焼酎臭い息を吐いて再びうとうと・・
暗がりの中で、ふと外してあった腕時計を見て「げっ!もう昼じゃん!!」てことになった次第。
奥さんや娘さんが在宅の日だったら「なんや、このおっさん」みたいに思われたでしょうな、きっと。
飲んで人様のお宅に泊めて頂いた翌日、昼近くになってからむっくりと起き上がり
食卓に用意された朝飯とも昼飯とも言えない微妙な時間帯に
奥様を目の前にしながら食事をする気まずさっていったらないですからね。
奥様も娘さんも所用で不在の日だったことが幸いでした。ふうぅぅ。。
ひとしきり会話をした後、帰りは井の頭線で渋谷へ出るのが良かろうと
ツトムが吉祥寺まで送ってくれると言うので、またまたお言葉に甘えることに。
細い裏道・抜け道も、日曜だったせいか五日市街道に出る直前で大渋滞。
悪いことしたなあと思いつつ、ようやく駅まで辿り着きそこでバイバイ。
歩き出してみて気が付きました、まだ酒が残ってる(笑)
吉祥寺なんて、いつ以来だあ?10年?15年?久しぶりだよなあと感慨に浸り
懐かしさのあまり、ちょいとその辺をブラついてみようかとは思ったものの
日曜の人並みは物凄く、おまけに再開発で景色は変わってしまってるし
田舎もんが歩き回るには酷な環境だろうと決め込み、そそくさと駅に入ってしまいました。
旅慣れてないと、こういうところが駄目なんですよね。
それにしても、東京って凄い処ですねぇ。
半ば強制的に流れに乗せられてしまうような怖さがあります。
山手線がホームに入って来るときのスピードに驚き、
それがわずか3分間隔で次の車両が入って来ることにまた驚き、
乗り損なっても次がすぐ来るのに、敢えて飛び乗る乗客の姿にまたまた驚き、
みんな、なんて忙しい暮らしをしてるんでしょうね。
分刻み、秒刻みの営みに慣れてしまった都会の人間たちのうねりが
この国を物凄いスピードで引っ張って行ってるような、そんな風に思えるのです。
渋谷駅のモヤイ像の顔を見ていると、なんだか憂いを感じます。
僕らが棲んでいた頃の、人通りもまばらだった渋谷には
呼吸できる隙間と実感できる空があったものですが
それが、今は無い。
駅前の、人とは認識できないほどの塊になった群衆を見てしまうと
いくら用事があったとしても、あの中へ身を投じることだけはできないでしょう。
電車の窓から見た情景は、まるで奈落でしたもの。
乗換えで素通りするしか、私にはできそうにありません。
もはや都会恐怖症にまで陥ってしまったのでしょうか。
こわやこわや・・
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