中央線に乗るのは、いつ以来のことでしょう。
明日は西荻窪の駅に降り立ちます。
旧い友人と、止まったままの時間に潜り込んで
サニー・ボーイ・ウィリアムソンを聴きながら
旨い酒でも飲もうかという魂胆なのですが・・
楽しみです。
そして、
生きながらBluesに葬られたという
そんな女性にお逢いできるのもまた
楽しみで仕方ないのです。
私、一度だけでも頭を過ぎってしまったイメージを
なかなか元へ戻すことができない性癖なものですから
軽率に「淳子さん」て、呼んでしまいそうな気がします。
そのときは、呆け老人の戯言とお許しください。
今、いろんなことを思い出しています。
渋谷ジァン・ジァンの薄暗いステージと楽屋、
私のバックでベースを弾いていた少年とギターを弾いていた少年の影、
お坊ちゃま風少年の自宅に在ったラックスのアンプとフォスターのスピーカー、
断片的な石神井界隈の夏の風景・・
あの頃は、いつもお腹を空かしていました。
その飢えを凌ぐために、痩せた体を欲望で満たしていたのかも知れません。
十九、二十歳の、そんな時代。
人間は食べてなんぼ、そう思っていましたから
当時は餓死するんじゃないかという恐怖心に苛まれたものです。
眠れない夜、彷徨う都会、
寝ても覚めても、白昼夢のような毎日でした。
先日、還暦を迎えた私に女房がこう言いました。
「お互い、よくぞここまで生きて来られたもんだわ~」
・・深く頷いたことは言うまでもありません。
*画像は
Blues居酒屋ほうぼう屋から転載
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