南南西の風 風力1で
海を渡り山を越えて
名前も知らない遠い島から
流れ着いた歌を詠おう
ほっぺたにぺたんと貼り付いた
花びらがとても君に似合うのさ
風来郷
燦々と降る午后の日差しが
君を素早く虜にするんだ
悪戯な眼で微笑いかけてる
けどもうそこは行き止まりなのさ
道端のペテン師が
出鱈目な世界地図を広げ
陽気に歌ってる
風来郷
緑の風が髪を揺らして
頬を撫でて行くよ
小川の辺 鳥は歌うよ
風来郷
だんだんと僕は少年みたいに
川沿いの道を鉄橋目指す
線路の脇に腰を下ろして
レールに耳を当ててみたんだ
地べたにぺたんと座り込めば
鎮守の森はつむじ風が不意に起る
風来郷
「風来郷」 かずら元年
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