来週に予定していたジャンク品の改修と復元作業、待ちきれない性分なので始めてしまいました。まずはボディ内部と全体のクリ―ニング。さほど汚れてなかった個体ですが、古いだけに指板はオレンジオイルで念入りに磨き上げておきました。
続いてロトマチック・ペグとエンドピンの取付。リ―マ―で穴を広げながらの作業とは言え、終わってみると思いのほか肩と腰が張っててびっくり。年齢・・なのかねえ?そんな肉体の衰えを感じながらも、シャ―ラ―が装着された顔立ちを見ると心が癒されますし、もうこの時点ではジャンクではなくなってます。さて、どんな音で鳴ってくれるのでしょうか。
(O型特有)やっつけ仕事の作業を終えて、ダダリオのブロンズを張ってみました。一度チュ―ニングしてからネックの修正。トラスロッドは効いてますけど、ピキッ!と締める度に結構な音が出るので心臓には良くありません。けれど(これもO型特有)ビビリながらも大胆に締め上げて行きフラットな状態へ。元起きも無く弦高も理想的!これはネックとボディのジョイント部が、とても丁寧に作られている証ですね。創業1887年、鈴木バイオリンの職人技は見事です。
そして音出し、僕の好みであるジャキジャキと鳴る典型的なマホ材の音です。骨太で音量もたっぷり、しかも素晴らしきバランスの鳴りっぷりであります。下手なD-18辺りより、よっぽど気持ち好く鳴ってくれてるんじゃないでしょうか。ちょっと感激しました。他人には見せられないような(嫌らしい顔で)思わずほくそ笑みました。おまけに申し分のないほど手に馴染むグリップ感です。こ、これは自慢したい!見せびらかしたい衝動に駆られてます(笑)
まさか、まさか、これほどまでの好結果が得られようとは思ってもいませんでした。使い物になりそうだ・・それだけの判断基準でしたから。全てのパ―ツを外され(素っ裸で)1500円で売られていたジャンク品を連れて帰った、あの日の出会いと直感に感謝します!
そして僕は、部屋に残ったオレンジオイルの臭いにむせ返りながら酒を飲んでます。もちろん視線の先には復元されたThree Sがあるのです。いい夜だ・・
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