あらま。
浮かれていたせいか、Macを起動することをすっかり忘れてました。
Apple musicのチェックは後回しにしてCDとアナログ盤から始めることに。
近場にあったSOMETHIN' ELSEをダイヤトーンDS-251で再生してみると
わーお!音に厚みがあってデジタル臭さがありません。
中低域を持ち上げた音作りがされているようでアナログっぽい音場です。
パワー感もカタログデータ以上の張り出しを感じるほどで
まるで球のアンプで鳴らしているような錯覚に陥ります。
さすが白物家電メーカーの製品ですね、音に堅苦しさがありません。
フラットで癖のない特性を競い合うオーディオ専門メーカーであれば
こんな音作りは邪道だと決めつけて絶対にやらないでしょうけど
OTTOは家電メーカー(サンヨー)の地味なブランド製品であり
特性や回路技術を他社と張り合う必要性が無かったのでしょうから
モジュラーステレオの延長線として自由にやれたんだと思います。
でもね、アンプに限らず当時のオーディオ製品て
畑違いの会社から大傑作が生まれたりしたものなんですよ。
流行りだからウチでも作ってみるか、みたいなノリで
世に出してみると大ヒットしてバカ売れしたとか
白物家電メーカーの発想の自由さによる斬新な製品や
専門メーカーに負けじと開発された製品など、当時は多々ありました。
松下のテクニクスを筆頭に(技術力でいうと他社とは格が違いますけど)
東芝のオーレックスや日立のLo-D、少し遅れてテクノロジーのNECとか
家電各社のオーディオブランドが一斉に登場したのが70年代です。
話が少し逸れてしまったかもしれませんが
オーディオ製品に限らず、癖の強い物ほど楽しみが増すことがあります。
このアンプの分厚い音も、言ってみれば色濃く表れる「癖」であって
それが音を楽しませてくれる重要なファクターとなっているわけですから
無味無臭で上品な音の製品よりも劣るということは決してありません。
野暮でバタ臭いと言われるかもしれないこんな音、私は好きですね。
これはたぶんApple musicを再生した時にも同じように感じる筈です。
楽しみですね。
さて、フォノ・イコライザはどんな感じでしょう。
カートリッジのわずか3mmV前後の微弱信号を増幅する回路ですから
パーツの良し悪しが音質に大きく影響してきます。
ローコストに重点を置いて設計されるエントリーモデルにとって
こればかりは上位機種に敵いっこないのですが・・
聴き慣れたStuffのファーストアルバム、少々音が荒くなりました。
前述の通りフォノ・イコライザが非力なせいもありますけど
カートリッジがこのアンプと同じような音響特性を持つSHUREなので
相乗効果となって中低域が強調されすぎてしまったのでしょう。
ここはむしろフラットな特性のカートリッジに変えたいところです。
例えばDENONのMCカートリッジ、DL-103とかね。
如何に癖の強いものが好きだとは言っても
それは増幅系であるアンプや音に変換するスピーカーの話であって
元となる入口だけはフラットな特性の物をチョイスするのが
オーディオに関しては上手くバランスが取れるものなんです。
空間系の音作りが施されたApple musicではどうなりますかね。
(続く)
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