2011年8月30日

デジタルの強烈な波形は鼓膜に突き刺さる


昨日、映画を観ながらその音響について考えさせられたことがある。
劇場は横浜ブルク13、スクリーン3のキャパは129席。
音響システムはSRD-EXだった。
デジタルなので当然音質は淀みなく、クリアで素晴らしかったのだが
如何せんフロントからの音量がデカすぎて少々閉口してしまった。

わずか129席の小ぶりなシアターは、平日のせいか1/3程度しか埋まっていない。
満席であれば少しは吸音されてちょうど良いバランスになるのかも知れないが
前半分が完全に空席になっているような状態にも関わらず
いつもと変わらぬレベルの大音量を放出するのはどうかと思う。
いや、それ以前にハコのサイズを全く考慮してないようなオペレーティングなのだ。


実は以前、川崎の劇場でも同じような体験をした。
小さなハコに少人数の客、それでもサウンドはガンガンに鳴り響いていた。
スクリーンのサイズにそぐわないような大音量、
最新の音響システムのデモンストレーションかと思うくらいで
いくらなんでも、そんなに馬鹿デカク鳴らさなくたっていいのにと呆れたものだ。

私も大音量は嫌いではない。
昔、家のJBLでアナログ・ディスクを掛けていた当時は近所から苦情が来たほど
抜けの良い音を結構なボリュームで楽しむのが好きだった。
(当時はバスレフ・ポートから風圧を感じるくらいまで上げないと気が済まなかったもんで)
そんな私でも、最近の映画館の音量には拒絶反応を示してしまう。
歳を取ったから?いや、それが原因ではない。
音にもサイズがあって、目に映る物のサイズや距離とのバランスが崩れると
人間の体は不快感しか生まれてこないような気がするのだ。
それが幼児や小人だとしたら、聴覚にも悪影響なんじゃないかとさえ思ってしまう。

ね、お願い。
耳にやさしく、適度なレベルまで音量を下げてくれないかしら。
デジタルの強烈な波形は鼓膜に突き刺さる。
人間て、刺激成分を含む大音量の中に身を置くと、とても疲労するものなのよね。

・・故に昨夜の私は、疲労困憊だったのさ。


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