2011年10月1日

腰まで泥まみれ



高田渡の名曲「ゼニがなけりゃ」の替え歌「デマじゃなけりゃ」
中川五郎さんのこんなところがチャーミングなんだよね。
今でも月に10本以上のライブをこなし、老若男女を問わずファンも多い。
アルバムのライナーを書き、訳詩にも定評のある男が吐き出す「言葉」には
すっと心に入り込む不思議な力が秘められているのだろう。

60年代フォーク・ゲリラの当時からずっと歌い続けていることにも
歴史の語り部としての彼に敬意を表さずにはいられない。
私がまだ高校の1年生だった頃、田舎のTVに映し出された東京のムーブメントは
そのどれもが強い衝撃をもってハナ垂れ小僧の目に飛び込んで来たものだ。

あれから40年以上が過ぎ、やがて半世紀を迎えようとしている。
社会は、政治は、何かが変わったのだろうか。
いや、実は何も変わっちゃいない。
国民は未だ腰まで泥に浸かったままなのだ。
安全基準は都合のいいように書き換えられて行く恐るべき現実、
5年10年先のことを思うと背筋が凍りつく。

この国は
何も変わっちゃいない。


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