2011年11月2日

青春時代の回想



秋から冬にかけてのちょうど今くらいになると
何故なんだか、ビートルズの歌が妙に染み入るようになる。
クリスマス・シーズンを迎えた街角で耳にすることも多くなるということは
たぶん世の中の風潮としても、それは自然なことなのかも知れない。

今夜のNHK「SONGS」も、来日45周年・結成50周年を迎える彼らの特集だった。
私は昔からポールの歌をあまり好んで聴くことはないのであるが、
「We Can Work It Out」これは別格の部類に入る名曲だと思っている。
サビの後半で3拍子に変わるアレンジがスムーズで実に見事!
60年代初めにそれをやってのけたことにも感服するのみだが、
おそらくはジョージ・マーティンの成せる業だったのであろう。

そのジョージ・マーティン、自身の存在をアピールすることにも長けていた。
世界初の衛星中継、その試験放送である67年の「アワ・ワールド」の冒頭にも登場する。
ビートルズの音は俺が創ってるんだぜ、と言わんばかりにね。



この映像は懐かしい。
当時は白黒の画面で、こんなに鮮明なものではなかったけれど
深夜(未明か)興奮しながらTVを凝視していたものだ。
このイベントのためにジョンが書き下ろした歌が「All You Need is Love」なのであり、
EMIのアビーロード・スタジオには、ミック・ジャガーやキース・ムーン、
クラプトンやマリアンヌ・フェイスフルなどなど、大勢のミュージシャンが顔を並べていた。
その光景を目にして、田舎の15歳の少年が興奮しないわけはない。

でもね、邦題の「愛こそはすべて」とは口にできなかった。
照れ臭かったのか、純情だったのか、
そんな時分のことが思い出される夜なのであった。
いわゆる私の青春時代の回想、というやつかな(笑)


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