信じてもらえないかも知れませんが
実は私、二十代前半くらいまでは下戸でした。
どこをどうやって今みたいに飲めるようになったのか分かりませんが
当時は酒を全く受け付けない体質だったのです。
煙草なら16の時からハイライトをスッパスパ吸ってたんですけどねぇ。
今、焼酎を飲みながらPCに向かっていて思い出したエピソードがあります。
あれは・・高校を卒業する前の晩のことでした。
銭湯へ行った帰り道、当時可愛がってくれていた地元の先輩諸氏が集う店に立ち寄り
(サウンドコーナー店主の高村氏や帯広畜産大学生だった糸川氏などの酒豪です)
こともあろうに、グラスになみなみと注がれた焼酎をクイッ!と飲んでしまったのでした。
記憶では私の送別会だったような気がするんですが、
その場の楽しい雰囲気に後押しされるように(気軽に)クイッ!と行っちゃったんです。
(生まれて初めてそのとき口にした焼酎とやら、まるで水みたいな味だったんですもん)
それからしばらく談笑した後、トイレに行こうと席を立った瞬間
プチン・・と何かが切れるように、視界が消え失せました。
気がついたのは数時間後、白々と夜が明ける頃でした。
私はお店の座敷に寝かされていたようです。
糸川氏の心配そうに見つめる顔が最初に見えてきました。
なんでも、バッタリと見事に倒れたそうです。
意識を失った私の姿にかなり動揺したらしく、糸川氏はずっと指圧を続けていたとか。
「頭打ってなくて良かったわあ~」と安堵の言葉を口にしながら
私が下戸であることを知らない彼は「湯上りやったし、寒い外から来てすぐやったし・・」等々
無様な姿の私への労いというか何というか、ずいぶん気を遣ってくれてました。
たぶん、自分が無理に飲ませた格好になったことで責任を感じてたんでしょうね。
しばらくして外が明るくなった頃、糸川氏やお店の方々にお礼を言って
まだ冬の寒さが残る3月の北海道の凍てつく路を歩き、家に戻り布団に入りました。
これが人生最初の「朝帰り」だったと思います。
その日の卒業式には出席しましたが、頭がボーッとしていたせいか
体育館の窓から見えた薄曇りの空しか覚えていません。
苦い思い出ではありますが、酒の洗礼を受けた記念すべき出来事のお話でした。
そんな下戸時代(江戸時代じゃないよ)の逸話のある私、
今じゃ立派な飲兵衛なんですから、人間の体って不思議なもんですね。
倒れることもなく、千鳥足で家までちゃんと帰れるんですから!!(笑)
(筆者後記)
今夜の日記は、かずら元年の歴史を紐解く上で貴重な文献となったことであろう。
*
0 件のコメント:
コメントを投稿