2012年12月18日

ピアノ


音楽好きのポンタに買ってやってくれと、前々から娘に言われてた。
玩具とはいえ決して安くはない代物なのでしらばっくれていたら
クリスマスが近付いたもんだから、痺れを切らしたかのように再びおねだりされた。
やむを得まい、ついに買い与える承諾をした。

カワイのミニ・グランドピアノ、
ミニとは言っても32鍵、ハンマーアクションの本格的な物である。
巷では音程の狂いが少ないと評判の物らしいが
我が家には使っていない(本物の)アップライト・ピアノが今でも在るんだがね。
埃と猫の毛で汚れてしまってるんで「不衛生だからイラナイ」と言われた。
まあ確かに、クリーニングと部品交換と調律とに輸送費を加えたら
ざっと10万以上は掛かるであろうから財政的に無理ではあろうが・・

その旧いピアノは、長男に義母がプレゼントしてくれた物だから30年ほど前の製品である。
私が店頭で聴き比べ、カワイの柔らかな音質が気に入って独断で選んだ。
当時も今も、市場のほとんどを独占していたのはヤマハだったが
端正すぎて硬質な音のヤマハを私は好きになれなかった。
カワイのアップライトには(ほのかに)憧れのニューオーリンズの響きが感じられたのだ。
もしもピアノが弾けたなら(歌のタイトルではない)
私はたぶんプロフェッサー・ロングヘアーをコピーしていたことだろうな。
眠らせておくのは勿体ないけれど、
行き場のない今は部屋の片隅にそっと置いておくしかない。
(夏場は猫の寝床になっているので無駄ではないのかも知れないが)

ポンタの父親は、ドラムやジャンベを叩くミュージシャンでもある。
(私のライブでも一度か二度バックを任せたことがあった)
その遺伝子からなのか、ポンタはリズム感がいいしノリもいい。
TVの音楽番組も熱心に見入っているらしいので
爺さんとしてはちょっと将来が楽しみになってしまい、
楽器を買い与えることに何の抵抗もなくなってしまうのだ。

ただし、道を究めろよ。ポンタ!
ピアノは弾くものではない、叩くものだ。
ドラムは叩くものではない、奏でるものだ。
ギターは弾くものでもない、叩くものでもない、歌うものだ。

これが分かるようになってくれたなら、爺さんは大満足なのだが
果たしてどうなることやら・・

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