2013年7月3日

こんな夜は


良き人と出会い
他愛もない言葉を交わしながら
そして時を忘れ旨き酒を飲む

その日その時の
人との繋がりが温かく体を包み
それが何にも益して心地好い

やはり人間は面白い

たとえ初対面であったとしても
気の合う者たちと過ごす時間は
心を穏やかにさせてくれる

これを幸福と呼ばずして何と言おう

西荻窪のとある場所で過ごした時間もそうだった
小さな鳥居をくぐった先にあるその店は
私をこんなに優しく幸せな顔にしてくれた

Hobo

人は停滞してはいけない
この場所が最高だなんて決め付けてはいけない
幾つになっても旅をしなきゃだめだ
でなきゃ素敵な人間と出逢うこともない

「今ある不幸せに留まってはならない
 まだ見ぬ幸せに今 翔び立つのだ」
その昔、岡林信康はそう歌った

現実の世界は己が作り出すもの
ならばその殻を破り
非現実とやらに遭遇しなければ

酔いどれて
千鳥足で歩きながらも
闇の向こうに何かが見えるものだ

得てして
それが真実だったりもする

やはり人間は面白い




思いあぐね闇に逃れ
彷徨う夜は
行くあてもないまま
風に吹かれて

こんな夜は帰りたくないよ
こんな夜は帰りたくないよ
千鳥足でどこ行こう
千鳥足でどこ行こう

電信柱にぶら下がる
雑巾みたいな夜は
星明りさえ見えない
空を見上げて

こんな夜は帰りたくないよ
こんな夜は帰りたくないよ
千鳥足でどこ行こう
千鳥足でどこ行こう


「こんな夜は」 かずら元年

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