こんな夜は
良き人と出会い
他愛もない言葉を交わしながら
そして時を忘れ旨き酒を飲む
その日その時の
人との繋がりが温かく体を包み
それが何にも益して心地好い
やはり人間は面白い
たとえ初対面であったとしても
気の合う者たちと過ごす時間は
心を穏やかにさせてくれる
これを幸福と呼ばずして何と言おう
西荻窪のとある場所で過ごした時間もそうだった
小さな鳥居をくぐった先にあるその店は
私をこんなに優しく幸せな顔にしてくれた
Hobo
人は停滞してはいけない
この場所が最高だなんて決め付けてはいけない
幾つになっても旅をしなきゃだめだ
でなきゃ素敵な人間と出逢うこともない
「今ある不幸せに留まってはならない
まだ見ぬ幸せに今 翔び立つのだ」
その昔、岡林信康はそう歌った
現実の世界は己が作り出すもの
ならばその殻を破り
非現実とやらに遭遇しなければ
酔いどれて
千鳥足で歩きながらも
闇の向こうに何かが見えるものだ
得てして
それが真実だったりもする
やはり人間は面白い
思いあぐね闇に逃れ
彷徨う夜は
行くあてもないまま
風に吹かれて
こんな夜は帰りたくないよ
こんな夜は帰りたくないよ
千鳥足でどこ行こう
千鳥足でどこ行こう
電信柱にぶら下がる
雑巾みたいな夜は
星明りさえ見えない
空を見上げて
こんな夜は帰りたくないよ
こんな夜は帰りたくないよ
千鳥足でどこ行こう
千鳥足でどこ行こう
「こんな夜は」 かずら元年
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