東京に木枯らし1号が吹き、列島は一気に冬本番となりました。
北国では本格的な雪が降り、ここ横浜も夕刻からずいぶんと冷え込んできています。
明日の横浜の最低気温は6℃とか。
すでに氷点下となっている地域の方には笑われるかも知れませんけど
北海道で生まれ育ったくせに、私は人一倍の寒がりなもんで
気温が一桁になった途端に縮み上がってしまうのです(笑)
そんな寒さを嫌って外に出るのを躊躇うからでしょうか、
この季節になると無性にアナログ盤が聴きたくなってしまいます。
裸電球の橙色が温かく感じられるように、CDに比べてレンジの狭いアナログ盤の音が
妙に心地好く体の中に溶け込んで来るのは決まってこの時期なんです。
室温が低いと、わずか1.5gほどの針圧で盤面をトレースするプレーヤーにとっては
空気の乾燥と併せて、とても過酷な条件になるんですけどね。
昨年の秋ハードオフにて格安で購入したDENONのターンテーブル、
およそ半年ぶりに電源を入れましたが、今年も快調に回ってくれたのが嬉しいです。
サーボ基板にトラブルの多い機種なので、突然制御が効かなくなる物もありますから
幸い今回は「当たり」だったのかも知れませんね。
左からオーディオテクニカのMC(品番不明)MMのシュアーM-44G、同じくM-97HE、
午後からふと思い立って、カートリッジの針先の手入れを始めました。
この他にもDENONやオルトフォンのMCも手元に有るんですが
どれも皆20~30歳と高齢のため、さすがに高域が歪んだりする始末で
現在使い物になるのはこの3個だけとなってしまいました。
本当はMCの色付けの無い音が好みだったんですけど、
アンプのフォノ・イコライザーの昇圧が片チャンネルだけ不調なものですから
今回からM-97HEという、往年の名器V-15TYPEⅣ直系のMM型に替えてみました。
これ、形が好きになれなくてずっと使ってなかった代物なんですが
(個人的な好みとしてカートリッジは無骨なまでに四角い物が良い)
音質といいトレース能力といい、予想を裏切る好結果となりました。
アナログ時代の晩年に登場したカートリッジだけあり、
当時としては先進的なデザインでしたが私はこの顔付きが好きになれませんでした。
なので25年間、まともに使ったことが無かったのですが
びっくりするくらいどんな厳しい音溝にも喰らい付いて行きますし、
聴感上の歪感が極めて低く、どのアルバムもとても楽しく聴かせてくれます。
どれもが退役時期を遥かに過ぎた物ばかりの中で、これは嬉しい誤算です。
シュアーさん、ありがとう!
すっかり気を良くした私、アルバムを何枚聴いたことでしょう。
そして今はマナサスを掛けながらキーを叩いております。
2枚組なので計4回席を立たなければなりませんけど、それが苦にならない。
(操作に危険な)焼酎を飲みながらも、アナログ万歳!の心境です。
リスナーはA面とB面をひっくり返すことで一息つけて、
ミュージシャン(制作者側)は表と裏で表情や表現を変えられる。
アルバム作りにはそれが欠かせないと、今でもずっと思ってるんですよね。
表と裏、何事もこれ大事!
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