2014年6月30日
責任者不在の国家
専守防衛を掲げて自衛隊が発足したのは1954年7月1日。
明日はその60周年という記念すべき日だそうで
期せずして同じ年に生まれたのが安倍晋三だったというのも
偶然を通り越して因縁めいたものを感じてしまう。
今夜、首相官邸前には4万人もの人が溢れた。
一触即発の緊張が続く世界の紛争地域で
日本が引き金を引いてしまうことを恐れる国民の声だ。
明日からは合法的に戦争に加担できることになるなんて
憲法九条の歯止めは何処へ行った?
法律で認められていない事を行使できるなんて
いったい何のための憲法なんだ?
この国が戦後一貫して拒み続けた武力行使が解禁となったからには
諸外国に対して我が国が戦闘可能であることを宣言したことになる。
赤い某国は危険な挑発をエスカレートするだろうし
また或る国は前線の露払いとして、都合良く利用するのだろうが
その「最前線」に立つのは命令を下した者ではない。
若者たちを戦場へと送り込むのは
弾丸も砲弾も飛んで来ない机上で論議する馬鹿者どもだ。
YESもNOも明確に言えない国家が
ひとたび引き金を引いてしまえば
ただそれだけで白か黒か、赤か青かが明確になる。
もう今までのように言葉を濁したり言い逃れなど出来やしないのさ。
責任者不在の国家が集団的自衛権を行使して
その後始末と責任はいったい誰が負うというのだろう。
「私が責任を持って!」と、今まで何度も聞かされたが
その場凌ぎだけであって、そもそも責任を取れるような者などこの国には居ない。
それが空恐ろしいのだ。
こうして六月は終わって行く。
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