2014年7月17日

梅雨明けとツユ明け(医学的見地)


6月3日にメスを入れられ、6月11日に退院した後
時間を掛けて完治させる手法を用いる松島病院の痔ろう治療。
手術直後も退院後も、さしたる痛みを伴わないのはありがたいことでしたが
専門医である松島病院に於ける「シートン法」を組み合わせた治療方法は
他の病院に比べるとやたら長い時間を要すのでありました。
国民のほとんどが潜在的な「痔主」であると言われる日本ですから
ご参考までに僕が知り得る痔ろうとシートン法について書いておきましょう。

まず、痔ろうとは何か。
以前にも書き記したことがありましたけど
肛門のくぼみ(肛門陰窩)に便が入ることにより、ごく稀に細菌に感染してしまい
くぼみの奥に膿の袋が出来てしまいます。
これが肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう) と呼ばれ、
ここに膿が溜まると腫れて痛みが生じ、切開して膿を出す処置が施されます。


切開した後、そのまま完治することもあるんですが
多くの場合は膿の通り道がトンネル状に残り、それが痔ろうと言われる症状です。
これを放置して悪化させてしまうと「痔ろう癌」という最悪の状況に発展して
人工肛門のお世話にならなければいけない怖い病気なのです。


僕は去年の8月に膿が溜まってしまい、一度切開してもらいましたが
今年の3月に再発したことから覚悟を決めて手術することにしたのです。
ろう管と呼ばれるその残ったトンネルと、その奥にある膿の溜まり場を切除するわけですが
肛門の脇を電気メスで抉られた挙句、縫うことが出来ない場所なので
傷口が開いたまま時間をたっぷりと掛けて自然治癒させるのがシートン法です。
(痛そうに思われるかも知れませんが、術後の痛みは殆どありませんでした)

因みに手術直後に医師が見せてくれた膿の溜まり場(腫瘍)は小指の太さと長さくらいあって
こんなデカイ物を抉り出したのかい!と、驚いたくらいです。
ただし、その後の病理検査結果で悪性の腫瘍ではなかったことが幸いでした。

次に、そのシートン法を説明しましょう。


前述の画像とは左右対称になりますが、ろう管を抜き取った後には空洞が残ります。
この部分を自然治癒させるために輪ゴムを通してゴムの収縮力を利用するのが
シートン法と呼ばれる肛門の変形を避けるためのものなのです。


図のようにゴムが掛けられ、時間を掛けてそれが縮むことによって
開いた傷口をくっ付けながらゴムは肛門の出口へと向います。
そして通常だと術後3週間程度で(長い人の場合は2~3ヶ月)ゴムが外れるのですが
その間は膿や少々の出血もありますから、女性用のナプキン着用は避けられません。
なおかつ僕のように長期に渡る場合は途中でゴムの締め直しをされますから
(3週間を過ぎてしまうと緩んでしまうようです)
そのときの痛みと不快感は治療全般の中では最悪でした。

そう、術後1ヶ月半を過ぎてもゴムが外れる形跡が無かったのでして
毎朝の排便の折に、まだかなあまだかなあと便器の中を覗き込んでおりました(笑)

それが三日ほど前、今までにはなかった出口付近の違和感と鈍い痛みを覚え
もしやこれは治癒の最終段階に入ったのでは?と、素人考えで感じたのです。
ところが一向に外れたゴムを目にすることも無く、はてなあ?と思いつつその翌朝
起きてからいつものようにナプキンを交換するため下着を脱いでみると
びっくりするほど大量の分泌物と少々の出血の跡があったのです。
(ここ最近は寝ている間の分泌物はとても少なくなってましたからね)
なんじゃこりゃあー!と不安に思いつつも、シャワーを浴びながらケツを触ってみたら
あらら?昨日までは指先に感じたゴムの結び目が無くなってるじゃありませんか。
こここ、これは待望のあれなのか!?(喜)

自分では覗き込むことも出来ず、
さりとてカミさんにケツを見てもらうことも侭ならず、
事の真相は次回の診察まで持ち越されますが
感覚的には取れてます。待ちに待ったツユ明けだと思います。
以来、ナプキンの汚れは激減して、おまけに痛みも全くありません。
それに加えてサッパリしたケツの感触!
次の診察は25日。梅雨が明け、ツユも明けるめでたき日となるかも知れません。
うーん、その日が待ち遠しくなるではありませんか!!

けど・・
いったいいつの間に外れたのかしらね?
そしてそのゴムは何処へ行ったの??

謎であります。

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