エノラゲイ
機長のティベッツ大佐の母親の名前らしい
悠然と大空を飛ぶ母なるその機体から
広島の街に投下されたのはリトルボーイ
69年前に産み落とされたその子は
やがて世界を核開発競争へと導いて行く結果となった
強いアメリカを誇示するために
どうしても成功させたかった新型の核爆弾
不幸なことに
我が国はその実験台となってしまったわけだ
核爆発の瞬間、搭乗員は思わず叫んだ
ラッキーストライク!
街は一瞬にして廃墟と化した
この非道な核兵器が
今なお地球上には1万7千発もあるのだという
大国はその保有数を競い
小国は脅しの道具として
そんな物騒なものをひけらかす
数のバランスが抑止力になるのだと豪語して
2千発以上の核兵器が常時発射可能の状態らしい
狂ってる
69年前とは比較にならないほど
世界は恐怖と背中合わせなのだ
平和な時代ほど危ういものはない
僕が生まれるほんの7年前の出来事を
語り継いで行かなければ歴史は繰り返す
声を上げなければ過ちは繰り返される
八月が来るたびに
僕はそれを強く念じている
*
0 件のコメント:
コメントを投稿