2014年8月6日

八月が来るたびに



エノラゲイ
機長のティベッツ大佐の母親の名前らしい

悠然と大空を飛ぶ母なるその機体から
広島の街に投下されたのはリトルボーイ

69年前に産み落とされたその子は
やがて世界を核開発競争へと導いて行く結果となった

強いアメリカを誇示するために
どうしても成功させたかった新型の核爆弾

不幸なことに
我が国はその実験台となってしまったわけだ

核爆発の瞬間、搭乗員は思わず叫んだ
ラッキーストライク!
街は一瞬にして廃墟と化した


この非道な核兵器が
今なお地球上には1万7千発もあるのだという

大国はその保有数を競い
小国は脅しの道具として
そんな物騒なものをひけらかす

数のバランスが抑止力になるのだと豪語して
2千発以上の核兵器が常時発射可能の状態らしい

狂ってる

69年前とは比較にならないほど
世界は恐怖と背中合わせなのだ

平和な時代ほど危ういものはない
僕が生まれるほんの7年前の出来事を
語り継いで行かなければ歴史は繰り返す
声を上げなければ過ちは繰り返される

八月が来るたびに
僕はそれを強く念じている

*

0 件のコメント:

コメントを投稿