2019年5月15日

4極シンクロナスモ-タ-


幸せというか、愉快というか
嬉しさというか、興奮というべきか
今日の僕は、夜になっても喜びでいっぱいだ。
いい物を手に入れた誇らしさを
まだまだ誰かに語りたくって
先ほどの続きを、気を静めながら
アナログオ-ディオの歴史を交えながら
再び書かせて頂くとしよう。

70年代の後半になる頃、
レコ-ドプレ-ヤ-はそれまでのACモ-タ-から
サ-ボ回路やクォ-ツロックの普及によって
DCモ-タ-に淘汰されていったわけで
いつしかACモ-タ-はオ-ディオ界から姿を消した。
その最たる要因は、タ-ンテ-ブルのスピンドルを
モ-タ-に直結したダイレクトドライブの登場だ。
ベルトやリムを介さずに軸そのもので回すという方式は
たとえそれがトルクの弱いDCモ-タ-であったとしても
機械的な動作音が発生する回転系を持たない構造から
あたかも静寂性に優れSN比がアップするような
そんな迷信にも似た理屈を業界は大衆に吹聴していった。
おそらくそれは、厄介な構造の動作(回転)計算や
部品の製造コストを抑えるためでもあったのだろう。
何がいけないのか、まるでわからないまま
レコ-ドプレ-ヤ-はダイレクトドライブだけになった。

過去に主流であったベルトドライブのほとんどは
4極シンクロナスモ-タ-が使われていて
電気の周波数に同期して回転する優れものだった。
なので電圧変動に左右されず定速で回ることが出来たのだ。
交流電源だからといって、振動やノイズが出ることもない。
それがベルトを介してタ-ンテ-ブルを回したとしても
よほど粗悪な設計や製造がされてない限り
ダイレクトドライブに劣ることは無いだろうと思う。
ところがモ-タ-のゴロやら振動の影響とやらで
著しく音質が損なわれるような悪い噂ばかりが巷に溢れ
あっという間にDCモ-タ-に取って代わられたわけだ。
それはアナログディスクやカセットテ-プと同じくらいに
一瞬と思えるほどの僅かな月日で消えうせた。
オ-ディオの世界とは、なんと恐ろしいものであろう。

その死滅したACモ-タ-で動く古のYP-400は
回転も滑らかで、嫌な音も振動さえも発しはしない。
軸ではなくタ-ンテ-ブルの外周を回す構造は
むしろ安定した回転を生み出しているのかもしれない。
ベルトドライブの大きな利点は、
センタ―スピンドルをボディに固定することによって
回転軸にブレが生じない強固な構造だ。
たぶんそれがレコ-ド盤面の振動を抑える効果もある。
その結果、音の立ち上がりや分離が良くなり
低域に至っては締まって聴こえるのだと思う。
モ-タ-の回転軸をスピンドルにするなど以ての外、
ヤワなDCモ-タ-ならなおさらだ。
これを読んだ諸君よ、騙されたと思って
4極シンクロナスモ-タ-のベルトドライブ機を
機会があったら試してみてくれたまえ。
僕の言ってることが戯言ではないと実感できる筈だから。
カタログデ-タではなく、聴感を重んじる。
それによってアナログの素晴らしさを
改めて感じ、大切にしようではないか。

長くなってしまったので今日はここまで。
まだまだ語りたいことが山ほどあるので
この題材についてはしばらく続ける予定なり。
朝ドラのエンドロ-ルを真似て言うなら
「かずらよ、明日に続けよ!」

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