アマゾンプライムにゴジラの全作品が加わっていたので
早速一作目から観始めることにした。
1954年の封切り、僕が生まれた2年後といえば
「戦後」とはいっても、まだあちこちに
戦争の記憶や癒すことのできない傷や痛みが残っていた頃だ。
母親に連れられ、帯広の街へ出掛けると
白衣を着た帰還兵が義手や義足をあからさまに見せつけながら
街角でハモニカを吹いて日銭を稼ぐ光景を
その悲しい音色と共に、今でもはっきりと覚えている。
そんな時代に作られた作品に、圧倒されるだけだ。
そんな時代に作られた作品だからこそ
どこか暗く、重く、もの悲しい。
放射能の恐ろしさと核開発競争の愚かさを
ゴジラの身を纏い我が国は世界に問うたわけで
戦争を体験した先人たちの真っ当な主張は
現代に生きる我々の心にも容赦なく突き刺さる。
はっぴいえんど、とは行かないところに
ゴジラの本質と日本人の血が、垣間見える。
そんな気がするのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿