2020年10月10日

爺さんの古時計


20年ほど前になるだろうか、逆輸入の自動巻SEIKO-5がネットでやたら大量に売られていた。種類も豊富でおまけに安い。扱うショップもたくさんあって、価格は現在の半分ほどの5千円くらいだった。あまりにも安いんで、白と黒の文字盤のモデルをそれぞれ1個ずつ買った内のひとつがこれだ。ム―ブメントが日本製なので、今でも正確に時を刻んでくれてはいるのだが、唯一寒さにだけは弱い。冬場、冷えた室内に置きっ放しにしていると遅れ始める。寒がり屋さんなのだ。ここ二日間、11月後半くらいの低温だったせいで、ご多分に漏れず遅れてしまっていた。誤差が生じるのは機械式時計の宿命であり、この辺りがアナログとしての可愛らしさでもあるのだが、時計が遅れるのは進むことより問題が生じやすい。ましてや三日ほど放っておくと平気で10分くらい遅れてしまうのだから、気を付けてないとあたふたしてしまう結果になるのだ。そろそろ引退させてあげようかなあ・・
実はひとつのプランがあった。仕事を辞めて自由人となるにあたり、その記念というか自分へのご褒美というかで、腕時計を新調しようかと考えていたのだ。が・・サイトを開いてみると、興味を抱いた物はどれもお高い。そして冷静に考えると、決まった時間に家を出ることも無くなった人間に必要ないのではないか?という結論に至る。誰にも話してないので暗黙の裡に自己決着と相成った顛末。ちょっと残念、ちょっと悲しい、爺さんの古時計のお話でした。

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