2011年8月10日

コンバットとギャラントメン

一年に一度だけ。
昨日の日記のタイトルではないが、八月のこの時期になると
否応なしに過去の戦争のことを考えざるを得なくなるのは誰しも同じことだろう。

私が生まれたのは1952年、戦争が終わってから7年が経過していたが
その爪痕は私が知らないだけで、大人たちの心には根深く残っていたことは間違いない。
母親と暮れの街へ出掛けると、軍帽を深く被った傷病帰還兵が白衣を着て街角に座り
義足を露にしながらアコーディオンやハモニカで演奏しながら寄付を募っていた光景が
その異様さからか幼少の思い出として鮮烈に記憶に残っている。
物珍しさから私がその男の前で立ち止まり義足を凝視していると
母親から「見るな!」と叱られ、手を引っ張られ足早にその場から立ち去った。
どうやら大人たちは、誰もが体験した悲惨な戦争の傷跡を早く忘れたい一心で
それを思い出させる光景からは目を背けようとしていたようだ。
無理もない。終戦を境にして、社会の価値観は全てが変わってしまったのだから
過去を振り返る余裕など無いままに毎日を生きるしかなかったことは容易に想像がつく。
出来事を回想して、人に語り聞かせられるようになるのは生活が落ち着いてからだ。
私が小学校に上がる60年頃までは、周囲の至る所に「戦争の面影」が残っていた。
けれども、それが何なのかは幼い私が知る由もなかったことだ。


TVムービー「コンバット!」は62年から放映され、私も夢中で観ていた。
渋い面構えのサンダース軍曹が愛用のトミーガンを手にドイツ兵と戦う姿が印象的で
幼い私は戦争が何たるかも分からないまま、毎週1時間TVの前で釘付けになっていた。
決して派手な展開や映像ではない。どちらかというと毎回暗くて重い。
おまけにサンダース軍曹もヘンリー少尉も、影のある表情のままいつも何かを抱えている。
小学4年生くらいの頭では理解に苦しむ内容だったろうに、何故か私は好きだった。

実はもうひとつ、同じ時期に「ギャラントメン」という戦場ムービーもあったのだが
大手ワーナーブラザースが制作した割には人気が出ず26話で終了した。
(ちなみにコンバットは小さな独立プロの制作だったが5年の長寿ドラマとなる)
私はこれも観ていた。今思えばコンバットよりも更に地味な作りだった筈なのに
戦場で死に別れる男の姿に妙に感動しながら観ていたものだ。
今で言うなら、どちらもヒューマン・ドラマなのだろう。戦闘シーンはおまけみたいな感じだった。
小学4年生で・・そんなの観てたんだ(呆)

ギャラントメンのエンドロールで、フランク永井が日本語訳の「戦場の恋」を歌っていた。
恐るべし?小学4年生の私は、その歌が好きで毎回観ていたという節もあるが
いやはや・・

0 件のコメント:

コメントを投稿