2012年1月9日

Blue Moon

降り注ぐ蒼い光、空には大きな月が輝いています。
なんて静かで穏やかな夜なんでしょう。
成人を迎えた若者たちを祝福しているかのようです。
この優しい夜が深い闇に閉ざされることなく
彼らを明日に続く道へと導いてくれることを祈らずにはいられません。

満面の笑みで、夜明けを迎えられますように。



「Blue Moon」 ビリー・ホリデイ

昔むかし、僕が心から笑えるようになる前
僕は月の光が大嫌いだった

詩人たちが魅力的に歌に詠む闇夜の影も
僕には単なる月影でしかなかった

夜更かしする相手もなく
夜10時にはベッドに入る

世の男の中で最も哀れな者にとって
人生とはなんとも苦いものだった

青い月よ
独り佇む僕を、君は見ていたんだね
心に抱く夢もなく
生涯愛する人もいない僕を

青い月よ
僕が何のためにそこにいたかを、君は知っていたんだね
そして君は僕の願いを聞き入れてくれた
心から愛する人に出会いたいという願いを

そう、あの時、突然僕の前に現れたんだ
僕のこの腕で一生抱きしめたいと思う唯一の人が

そしてこう囁く声が聞こえたんだ
“お願い、私を深く愛して...”

空を見上げたら
月よ、君は金色に変わっていたね!

青い月よ
もう僕は独りなんかじゃない
心に抱く夢もなく
生涯愛する人もいない僕なんかじゃない


(日本語訳:東エミ)



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