2012年2月1日

南風吹く午後


南風が吹き、ほんのちょっぴり春の匂いがした今日、
のんたんは遠い空に向かって旅立って行きました。

ふだんの寝顔のまま、タオルケットが掛けられた小さな体は
わずか30分足らずで真っ白なお骨になってしまいましたが
病気だったとは言え、若かっただけにとても綺麗なものでした。

物静かで、どこか気品さえ感じさせる賢明な子だった彼女。
今頃は天国で親友フェアリーと再会していることでしょう。


葬儀を終えて、ひとまず娘の家に連れて帰りました。
週末に旦那さんの両親が花を手向けにいらっしゃるそうなので
それが済んだら、長年住み慣れた私の家で引き取る予定です。
残された仔たちにも、ちゃんとお参りさせなきゃね。

私と留守番をしていた長女の話を聞いて、ひとつ思い出したことがあります。
のんたんが息を引き取った頃に、2階の天井裏で大きな音がしていたそうで
実は同じ時間帯に、私の部屋と洗面所の間の壁の中を
小さな石ころが転がり落ちて行くような音を耳にしたのです。
それから間もなく女房から電話があり、亡くなったことを知らされました。
長女はすでに床に就いていたので、夜が明けてから伝えようと思っていたのですが
大変珍しいことに、ふだんは夜中に起きて来ない彼女が2階から降りてトイレに入ったので
その夜の内に訃報を伝えることができました。
翌日改めて聞いてみると、天井裏で音がしたり何だか寝付けない夜だったようです。
たぶん、のんたんの仕業ですね。
あの夜、住み慣れた家に帰って来たんだと思います。


ポンタは今日も長い距離を一緒にドライブ。
終始おとなしく寝ていましたが、家に戻って腹ごしらえが済むと
たくさん寝た筈なのに、すやすやと眠ってしまいました。
生後二ヶ月ほどだというのに、時折「お兄ちゃん顔」になります。
子供の成長は早いもので、それを目の当たりにすると
なんだか自分がとても歳を取ってしまったような気がします。

おかげで、この子に話しかける時は不覚にも
「おじいちゃんだよ~」なんて口にしてしまうのです。
嗚呼その姿、人様には見せられないほどにデレデレで
紛れも無く、爺さんになってしまっているのでした。
とほほ・・



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