ふと思い立ち、ずっと使っていなかったプリメイン・アンプをコンセントに繋ぎ
埃を掃ってから恐る恐る電源スイッチを入れてみました。
なんたって5年くらい前にハード・オフで五千円で購入したジャンク物、
それを更にほったらかしていたわけなのですからね。
けれどそんな不安をよそに、リレーもきっちり作動して無事電源が入りました。
心配していたボリュームやスイッチ類のガリも全く無かったのは驚きです。
ハード・オフのジャンクの中では当たり物だったんでしょうかね。
ちなみにこのアンプ、テクニクスのSU-A900というMOSクラスAA回路を持つ一品でして
音の線が細くならず、なかなかに深みのある音色なのですよ。
真空管アンプの感触に近づけるため、長年擬似A級動作を研究してきた同社の傑作かも知れません。
MCカートリッジ用のヘッドアンプが搭載されてるのも美味しいところですが、
(これまたほったらかしの)アナログ・プレーヤーの手入れには時間が掛かるので
今夜は断念してCDプレーヤーを繋いでの音出しです。
それも、敢えてこんなチープなスピーカーで。
これもジャンクで二千円だったFostexのFE-103という10Cmのフルレンジがマウントされた箱。
本来のモニタースピーカーには目もくれず、今夜はこれを鳴らしたい気分になったのです。
さすがに10Cmの小さなユニット、バスレフではあっても低域は細くなってしまいます。
けれど1発というのは定位感が抜群に良くて、小音量で聴くにはとてもいいんですよね。
特にFostexのユニットは篭った感じが無く、音抜けが良いのも好きなところです。
このジャンクのスピーカー、コーンやエッジを見る限り30年以上は経過してるんでしょうけど
今も衰えることなく元気に勇ましく鳴ってくれてます。
この音に浸っていると、10Cmをマウントしたバックロードホーンもいいかも知れませんね。
ディランを2枚掛けた後、今はブルーノートの名盤「サムシン・エルス」を聴いていますが
マイルス・デイヴィスのミュートしたトランペットの音がすうーっと抜けて
ハンク・ジョーンズの厚いピアノが埋もれずに聴こえて来るのが快感ですなあ。
いやあ、実にいい。FE-103バンザイ!な気分です。
キーボードを叩いていて、なんだか人差し指が痛いなあと思って見てみると
第一関節の辺りから血が滲んでいました。
どうやらアンプのケーブルを引っ張り出す時に粗目状の壁面と擦れたようです。
何かに夢中になってると、怪我をしてても気付かないものなんですよねぇ(笑)
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