2012年7月2日

想い

twitterに大飯町の住民の意見がリツイートされているのを読みました。
そこには町の復興や雇用の安定のために原発が欠かせないという趣旨のことが書かれ、
外部から集まって来るデモの群衆に生活を脅かされているとまで記されています。
他人の町のことには口を出さないでほしいという気持ちが分からなくはありませんが
如何に地元の人間は誰一人反対を唱える者が居ないとは言え、
この大きな問題に対して閉鎖的になってしまうことだけは避けて頂きたいものです。


原子力産業は過疎の村や町の財政を立て直し、道路も整備され豊かな環境に変えてくれます。
けれど決して安心安全といった代物ではありません。
予期せぬ事故がどれほど甚大な被害を与え、国土の津々浦々まで影響が及ぶかを
平和ボケしていた私たちにフクシマの事故は教えてくれました。
制御も管理も指揮系統も、有事の対策が何一つ成されていなかったことや
電力会社にも政府にも危機管理が希薄であったことが露呈された今となっては
このまま再稼動させることによるリスクは全国民が抱えなければならないのです。
もはや一市町村だけの問題ではないことを理解して頂きたいと思います。

デモによって、静かな町の日常が脅かされているという現状は
田舎町で暮らす方々にとって大変な苦痛になっているかも知れません。
けれど、ひとたび事故が起きた際には人間が制御することの出来ない化け物が
美しい山村で蠢いていることを、もう一度見つめ直して頂きたいのです。
故郷を失ってからでは遅いのですし、次の世代に何を残して行くべきか
もう一度お考えになってみては如何でしょうか。

ルールや配慮に欠ける者も一部には居るのかも知れませんが
デモに参加している人間の多くは、決してあなた方の敵ではありません。
何の不自由もなく暮らす都会に住む者の勝手な言い分と捉えずに
この国の未来のために、これから生まれて来る子供たちのために
少しずつ、少しずつ、変わって行けることを願っています。



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