2013年7月8日

海賊とパンク


酷く暑い昼下がりに電車で街へと出掛け
海賊の子孫だと勝手に決めつけたこの娘を連れて帰って来た。

Ron Emory "Loyalty" Parlor (Ash Butterscotch)

オール・アッシュ・ボディにメイプル・ネック、
ヘリボーンのバインディングとバイキング・スタイルのブリッジ。
それが52年テレキャスターの如くバタースコッチで彩られ、
なんとも心惹かれる風合いではないか。
間違いなく美人だ。しかも妖艶さが付き纏う怪しい匂いを放ち
男がコロッとやられてしまう何かが潜んでいる。
悪魔・・それもまたいい。

ロン・エモリーはオレンジ・カウンティのパンクバンド、T.S.O.Lのギタリストで
これはその男の名を冠したシグネイチャーモデルなのだが
別に彼らの歌が好きなわけでもなく、ただただ一目惚れしてしまっただけなのだ。
それでも海賊やらパンクやら、その言葉から湧き上がるイメージは心を躍らせてくれる。


パーラーサイズなので、ネックは12フレットでボディにジョイントされている。
ゆえに弦長は2フレット分短い610mmくらい、弦のテンションはかなり低い。
この緩さとボディの小ささは初めての体験だったけれど
案外と音圧もあるし、ちょっと癖になりそうなほど気に入っている。
12フレットに刻まれたインレイにLoyalty(忠誠)とあるのも嬉しい限り。
この娘は私に忠誠を誓い、そして楽しくさせてくれることだろう。


唯一私を悩ませているのが顔の大きさ。
そのせいで一般的なミニ・ギター用のケースに収まらない。
000かクラシック用じゃなければ駄目なのだが
そうするとボディの遊びが大きくなってしまう。
連れて歩くためのケース探し、これは難航しそうな気配だけれど
いやいや、君によく似合うやつを必ず見つけてやるさ!

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