昨年に続き、知人のレザーアートの個展に足を運んだ。
石川町の元町口から坂道を上った先にある小さなギャラリー、
出迎えてくれた夫婦の笑顔はちっとも変わっていなかった。
とにかく風変わりな物を作りたがる人で、
この煙草もトレーに乗せられた万札も全て革製なのである。
ありきたりな作品はもう飽きてしまったらしく
今一番作りたい物は男と女の性器だと言い放つ。
私と同じ世代の人間の言葉としては、とても刺激的で楽しくなる。
是非来年こそは作り上げてほしいものだ。
(実はこの作品願望、去年も熱っぽく語っていた)
エッセイや短編小説も手掛けるこの方、
その動機はと言えば「小遣い稼ぎ」と嬉しそうに語る。
大賞の30万円を獲得するまでは執筆を続けたいんだとか。
その安直な答が実に痛快だ。
他人に聞かれると、くだらなすぎて呆れるような
そんな会話に終始しながら、しばし屋外で煙草を燻らせての談笑。
男は幾つになっても子供のままなのだ。
山手の丘に吹く清々しい風が、二人を少年に変えて行く。
そんな夕暮れ時だった。
そこで出会った美人さんをナンパして
(うそうそ、偶然会った旧い友人ね)
山手の丘を下り元町を歩き、やがて中華街へ。
ギラギラした灯りを避けるようにしながら薄暗い路地裏の小さな店に入る。
長い付き合いながら、彼女と飲むのは初めてだ。
中華をつまみながら、四方山話に花が咲く。
これもまた楽しいひと時。
思いもしなかった展開に、たまには電車で出掛けるのもいいもんだなと実感。
旨い酒だったわあ。
な、一日。
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