2015年3月22日

デモ・テープはテレコ持参、な時代の話



70年代初頭、家で音を吹き込むのは小型のオープンリールデッキだった。
いわゆるテレコ、カセットデッキだってまだ普及してない時代だからね。
このテレコをそのまま携えて、
録り溜めた歌を聴いてもらうため僕は音楽舎を訪れたわけさ。
はっぴいえんどや遠藤賢司が注目されていた頃で、マイナーレーベルとは言っても
プロモーションに関わっていた如月さんが幅を利かせてた時代。

その彼がテレコのローファイな音を聴き
「うーん、これじゃわからないからスタジオで録ってみよう」と言って、
後日御苑スタジオ(通称御スタ)にて、デモ・テープのレコーディングとなった次第。

当然モノラル録音、これがまたびっくりするくらいのいい音で録れた。
そのときのスタッフが親切なことに、
わざわざ10インチのリールから5インチのリールにダビングしてくれて、
その「幻のモノラルテープ」を、実は今も所有しているのだ。
40年以上、ダンボール箱に入ったままだけどね。

後日、如月さんから電話があって
「もっとあちこちで歌って、知名度が上がってからもう一度考えよう」と言ってきた。
上から目線ありありの言葉ではあっても、
無名の僕に最上級の対応をして頂いたことに変わりは無い。

けれど、
当時マネージャーとして動いてくれていたカミさん(結婚前ね)に対しては手厳しかった。
「君、マネージャーやってるんなら歌う場所を探して来なきゃ」
僕の旧い友人たちからもある意味責められていた。
「おまえがしっかりしなきゃ駄目だよ」みたいな。

現代みたいに、ハコが無尽蔵に無かった時代。
彼女の落ち込みようと言ったら気の毒なくらいで、
申し訳なく思ったことを今でもはっきりと覚えている。

はは(笑)とんでもないくらい昔の話。。

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