夜にFBを開いたら
旧い友人が一人で「呑み語りライブ配信」してた。
歌うわけでもなく
楽器を奏でるわけでもなく
社会に訴えかけるわけでもなく
ただ淡々と、古家の薄暗い一室で
ちびりちびりと酒を呑みながら呟いている。
一方通行なので、こちらとの「会話」は成り立たないが
不思議なことに、これが妙なリアルさを感じるのだ。
小さなテ―ブルを挟んで、傍でじっと彼の話を聴いてるような
そんな感覚に陥ってしまうから可笑しい。
そもそもWEB配信といえば、何かしらのテ―マが必ず在る。
けれど、その思惑が煩わしく思えることも度々あるのも事実だ。
そのテ―マも必然性も全く無い「日常の呟き」が
むしろ現実味を帯びて心地好く目と耳に入り込んでくる。
これはちょっと見逃せないほど癖になりそうだ。
薄明りの向こうで、
古い柱時計が振り子を揺らしながら静かに時を刻み
これまた古くてデカい寒暖計まで登場するそのセットは
まるで計算されたかのようなドラマ性を引き出してくれる。
一人芝居、これは面白い。
ジロキチ亭の主に、密かに嫉妬してしまった。
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