2012年4月20日

Thank you Levon !

彼が叩くスネアの音が大好きでした。
シンプルで、時にダイナミックで、
とりわけ歌との絡みは絶妙だったと思います。
レギュラーグリップのせいもあったのかも知れませんが
現在のロック・ミュージシャンに見られるマッチドグリップには無い繊細さがありました。
余計な音を一切出してなかったのは、自身が歌いながら叩いていたからなのでしょう。
歌と楽器の隙間に在る空気感、私にそれを教えてくれたのも彼でした。

レヴォン・ヘルム、
ホークスを経て、やがてザ・バンドとして大成させた立役者は
15年ほど前に喉頭癌の宣告を受け、歌うことがままならなくなったものの
ドラムとマンドリンからは離れることなく演奏を続けていました。
それが数年前に奇跡的な回復を遂げ、ライブやレコーディング活動に復帰したのですが
病魔に侵された体はやがて末期癌へと進行して
世界中のファンの祈りも虚しく、昨日帰らぬ人となってしまいました。

数え切れないほどの名曲を残し
たくさんのことを教えてくれたレヴォン、
71年の生涯でした。



70年にウッドストックのスタジオで収録された「King Harvest」
私はこの演奏が今でも好きです。
高画質・高音質版が見つかりましたので載せておきます。
時折レヴォンのスネアがスパッ!と鳴る度に
私は少年のように心躍らせるのです。

Thank you Levon !



2012年4月19日

灯りがまたひとつ・・


夜毎ミュージシャンが集う小さな小さな飲み屋、
六角橋の焙り家が今月で閉店するそうです。
つい先ほど、mixiへの店主の書き込みで知り
あまりにも急な話に驚いています。

私は自分のライブが終わった後、
日付が変わる頃にお邪魔しては
明け方近くまで居座ってしまうことが何度かありましたが
店主の溝さんや奥方キャンディーにも良くして頂き、
とても楽しめる貴重な空間でありました。

近頃はライブから遠ざかっていたせいで
昨年の夏以降は足を運んでいませんでしたが
いざ閉店という二文字を目にしてしまうと
とても残念な気がして仕方ありません。

たくさんの人間たちと知り合いました。
たくさんのことを語り合いました。
一度だけ(あの狭い店で)ライブも演らせて頂きました。
私なりの思い出が、旧い椅子とカウンターに刻まれているのですから
とてもとても残念で、淋しくなってしまいそうです。

29日までは営業しているそうなので
来週中には一度顔を出したいと思っています。
或る意味、私にとっては・・
「音楽の殿堂」とも言える店でした。
またひとつ、灯りが消えるわけです。
淋しい。



2012年4月18日

こんな昼下がりに


少しずつですが
穏やかな、いい陽気になってきました。
開け放った窓の向こうには
遅れてやって来た春の匂いがしています。

毎年、こんな昼下がりに
ポチッとスイッチが入ります。
気負うこともなく、ポチッとONになるのですが
これが実に自然で、とても嬉しくなる瞬間なのです。

ああ、今年も春が来たんだな。

待っていたのは春だけじゃなくって
ミュージシャンとしての心と体が目覚めるその時。
どうやら、長い眠りからようやく覚めることができたようです。

例えて言うなら
或る日突然地面から顔を出す、筍みたいなものでしょうか。
むくむくと、体の中から力強く伸びてきます。

今日は色々なアイディアが浮かびました。
おかげで今まで歌う機会の無かった数曲が日の目を見られそうです。

結果的には「焼き直し」といった作業になってしまいましたが
ちょっとだけ今までの拘りを捨てて、
今の自分が気持ち良くなれる表現方法にしてみようかと思います。

来月のライブが楽しみになってきました。



2012年4月16日

私の青空

あれから7年が過ぎました。

悪戯っぽい笑みを浮かべながら
まだ何処かで歌っているような気がしてなりません。

後で知ったことですが、
亡くなる直前に病院でカトリックの洗礼を受け
洗礼名パウロとして旅立って行ったそうです。

高田渡、享年56歳。
葬儀はカトリック吉祥寺教会で執り行われました。

たぶん、
天国へ行ってもお酒はやめてないでしょう。
それどころか、
仲間たちが何人も天に召されましたから
今頃は楽しく飲んでいるに違いありません。

晴れた午後に
空の上から歌が聴こえて来そうです。



高田渡「私の青空」



2012年4月15日

場末の薄暗いパブがロックの根城なのさ


その昔の私、ザ・バンドの数あるアルバムの中で、これがとても気に入ってました。
Moondog Matinee(ムーンドッグ・マチネー)
ロニー・ホーキンスのバックバンドだったホークス時代を彷彿とさせるカバーアルバムです。

内容もさることながら、真っ黒なアルバムジャケットと一緒に付いていたのがこのイラスト。
これは折り畳まれたLPジャケットサイズの部分ですが、
広げると50X40Cmほどの大きさがあり路地の細部まで描かれていました。
この上手いんだか下手くそなんだか分からないような不思議なイラストも気に入り
何処へ引っ越しても私の部屋には必ず貼るようにしていたくらいです。
場末の安いホテルに寝泊りしながら、安酒飲んで演奏していた日々が伝わってくるような
いかにもアメリカ的なチープ感が素敵じゃないですか!

酒と煙草と女、そして薄暗いパブ。
今でこそミュージック・シーンは巨大化してコマーシャリズムに乗ってしまいましたが
音楽、とりわけロックの原点はやはりこれなのです。
町から町へと旅をしながら、僅かばかりのギャラで食い繋いでいるような
ちょっとばかり不良っぽく不健全な臭いがプンプンしてるものだったのです。
その当時の臭いを強烈に放つバンドと、7年ほど前に知り合いました。


クックハウス。
60年代から70年代にかけての曲を演奏する彼ら、自称「コピー・バンド」です。
流行の「カバー」ではありません。当時の雰囲気そのままの「コピー」です。
この潔さが天晴れで、いつも観ていて楽しくさせてくれます。
私が中学生だった頃に田舎のハコ(当時はゴーゴー喫茶と呼ばれてました)で見かけたような
つい憧れの眼差しで見入ってしまうカッコ良さがステージにはいつも在ります。
いいんですよ、ほんとに。

昨晩はボーカルが入れ替わり「ロニー&ザ・ロケットメン」として演奏してました。
(ネーミングもそれっぽくていいですよね)
冷たい雨の中、痛む腰を庇いながらこれを観に出掛けたわけですよ。
いやあ楽しかった、酒が旨かった、そんな幸せな夜でした。

ありがとうね!クック!!
そして7年前に彼らと出会うきっかけを生んでくれた形のノブちゃん、
みんなに感謝だわあ。


2012年4月13日

老化・・なのかしら?

夜になってから少し冷えてきました。
明日は3月上旬の気温に留まるらしく、寒い雨の一日となりそうです。
夕方から街へ出掛け、久しぶりに友人のバンドのライブを聴きに行こうと思っているので
せめてその時間帯までには止んでほしいものです。

昨日は青空と桜とポンタのおかげで何とか我慢できてたんですが
持病の腰痛が再発して少々不自由な暮らしとなっております。
左側の腰に鈍痛、歩くことに支障は無いのですが
椅子に座っているとかなり苦痛でして、これはちょっと困ったものです。
5年ほど前に、生まれて初めて腰を傷めてからというもの
年に何度かは重い痛みを感じるようになってしまいました。
寄る年波・・てやつなんでしょうかね。
細い体とはいえ、若い頃は腰だけは丈夫な質で威張っていたものなんですがねぇ。
とほほです。

(例の)夥しい数のスパムメールを撃退するため、あれこれ対処してきましたが
一向に効果が表れないので、娘に勧められ携帯からのメールのみ受信する設定に変えました。
これが一番簡単で確実な方法だったのか、ようやく平穏な日々が訪れたようです。
パソコンからメールを送られる方や、毎回メルマガを送ってくださる方の中で
こちらへの送信がエラーになることがありましたらお知らせください。
すぐに受信許可の設定にしますので。

で・・
スパムスパムスパムスパムが耳から離れず無性に喰いたくなったスパムですが、
20%減塩の製品を西友で購入して、念願叶い食することができました。
もちろんビールのつまみとして。


20%減塩、ちょっと物足りない気分です。
とりあえず生にステーキ用のタレを付けながら食べたのですが、
先ほどFBに小倉エージ氏からのコメントがあり、
減塩の製品でも塩辛いので熱湯で茹でこぼししているそうです。
私の味覚、飲兵衛にありがちな「しょっぱい」物を好むようになってしまったのでしょうか?
歳を取ると味覚も鈍くなるという説もありますが・・(汗)

腰痛といい、味覚といい、
これは老化現象なんでしょうかねぇ。




2012年4月12日

想い


車で娘とポンタを迎えに行き
我が家の裏で散り行く桜を眺めていました。
暖かな春の陽射しが降りそそぐ日溜りの中で
このささやかな幸せのひと時に感謝するばかりです。

災いも試練も、罪も罰も
全て私が受け止めます。
けれど、この小さな体だけは
どうかお守りください。

綺麗事に聞こえるかも知れませんが
青空に映える桜の木を見上げながら
この子を含め、私の孫たち三人を想う本心なのです。
それは人として親として、誰もが抱く想いなのでしょう。

日本の春の風景は、心を優しくしてくれます。
いずれポンタが大人になった時、
自分はこの世に生まれて来て良かったと、そう思ってもらえるような
そんな世界であってほしいと願っています。





大いなる夢と希望に
満ち溢れてた少年は
雄々しき翼を広げ
空高く翔ばたいて行くよ
青い草原の果てへ
遠い世界を目指す

大きな木の下に咲く
名も無き花の雫よ
旅立つ別れの朝に
人知れず花びらを
開いた姿気付かれないまま
いつか大地へ帰って行く

Grass Heart あなたの幸せを祈る
Grass Heart 私の思いはここにあるよ


「Grass Heart」より (柄にも無い言葉で綴った私の古い歌です)