2014年8月16日

怖や怖や。



別に大した代物じゃないんだけれど
つい数日前まで其処にあった物が忽然と姿を消してしまうと
もしや己の記憶が曖昧なのではと思い、冷や汗をかいてしまった。

開け放った窓から吹き込む風に飛ばされたんだろうとは思いつつ
待てよ・・
其処にあったのを何処かへ移動したのか?
其処にあった、というのは思い込みに過ぎず
実は別の場所に置いたことを忘れてしまっているのか?

自分の記憶を疑い始めると
よもやこれが痴呆の始まりなのでは!?
どんどん悪い方へ思考が偏って行く始末。

ああ、何処へ行ってしまったんだ。
深夜に部屋のあちこちを探し回ると・・

あった。
デスクと窓の下の壁の隙間に落ちていたのを見つけた。
たぶん風の強い日にカーテンに煽られて落ちてしまったんだろう。

拾い上げると、言い知れぬ安堵感に満たされた。
「其処にあった」という記憶が間違っていなかったことで
ひとまず痴呆の疑いが晴れたからだ。

・・やれやれ、そんなことまで心配する歳になってしまったのかい。
あまりに現実的で怖いね。
怖や怖や。


一昨日、軽く飲みに出掛けた東白楽のB.C.B.G.
現在改装途上でライブ・スペースを充実させる模様。
諸事情から反町No Borderを閉めてしまったので
これからは此処で歌う機会が多くなるのかも。

まずは毎年恒例の「己を祝う会」
今年はこのB.C.B.G.で催します。
リアルタイムに10月8日の水曜日、20時頃から。
詳細は追ってお知らせしますんで覚えておいてくださいな。
場所は東横線の東白楽駅下車、徒歩3分ほど。
フードも充実!

ケツは完治、酒も問題なし。
たまには歌わねえとな。

怖や怖や。

http://www.geocities.jp/noborderyokohama/bcbg/index.html

*

2014年8月15日

語り部になろう


終戦記念日。

69年前のこの日から
我が国は戦争を放棄した。

その記念日であることを誇りに思い
多くの犠牲の上に今日の豊かな暮らしがあることを
絶対に忘れないようにしなければいけないし
愚かな過ちが繰り返されることの無いように
僕らは永遠に語り継いで行かなければならない。

けれど、
「いつまでも原爆やら戦争やら
過去のことをうだうだ言ってんじゃねえよ」
ネットでは、そんな目を疑うような書き込みも多い。

これは怖いことだ。
10万人、100万人の反戦の声が
わずか一握りの人間たちによって掻き消され
やがて大衆が扇動・洗脳されて行く歴史を何度も見てきた。

いつの時代にも必ず居るんだよ、馬鹿が。
終戦記念日ってのは高齢者の催しだと思ってるような連中が
ゲーム感覚で戦争を軽んじてしまう恐怖と
69年前の敗戦を未だに屈辱だと思い続けている輩。
そんな奴らが一番怖い。

いや、一番怖いのは
国家という二文字で括られたときの凶暴さと暴走だ。
国の威信、国の面子、国の不利益、などというやつ。
国防と言えば聞こえはいいが、その対象には「敵国」がある。
そして正義を訴える戦争が勃発するのだ。

義は、言い訳にしかすぎない。
その義を持って、何十万何百万もの大量殺戮を正当化できる筈もないし
その果てには憎しみと悲劇しか生まれてはこない。

僕が幼少の頃、おふくろがよく言っていたものだ。
「日本は戦争に負けて良かったんだよ」
身の程知らずの思い上がった考えが愚かであったことを知る
その機会を得られたことが幸運だったと言いたかったのだろうが
幼かった僕には何のことやら、当時はその意味がまったく解らなかった。

終戦直前の北海道、畑仕事をしていたおふくろたちに
突然飛来したソ連の戦闘機が面白半分で畑に機銃掃射を繰り返していたそうな。
パイロットが笑いながら操縦しているのが見えたらしい。
当時アメリカに「北海道をくれ」と言ったソ連、
もしもそうなっていたなら、僕は日本人ではなかったかも知れないのだ。

戦争という人間の最大の悪事に纏わる出来事を
運命の悪戯などという言葉で表現したくはないが
北と南、或いは東と西に分割されなかったことだけは
不幸中の幸いと言うべきだろう。

ただし、それを決定付けたのが広島と長崎であることを
僕らは絶対に、絶対に忘れてはいけない。
八月は、日本の国民として思いを新たにする
そんな夏であり続けなければならないのだ。

僕らはその
語り部になろう。

*

2014年8月13日

ハイカイ爺さん



すっかり忘れてた。
松島病院で完治のお告げを頂いたとき
内圧検査を受けたその結果を聞きに行かねばならなかったことを。
あじゃぱあ~(古すぎ?)

やむをえん。
明日はそれだけを聞くために松島へ赴こう。
お盆休みの真っ最中なので外来は空いてるだろう。

待てよ?
腰の具合もずいぶんと良くなったような気がするし
暑い中、わざわざ街まで出掛けるのだから
ついでに馴染みの店でも徘徊してみるか。
ケツと腰の快気を己で祝うってやつ。

・・と、企んだはいいのだが
お盆休みってやつは人だけじゃなかった。
お店も休んでいる処が多いのよね。

があーん。

まあいいさ。
行ってみたら休業の貼り紙があったとしても
僕は恨まないよ。
ドアを蹴飛ばして帰るかも知れないけどさ。

閉まってる店の前でブツブツ呟いてる爺を見たら
たぶん僕なので(労わるように)声掛けてください。
日除けのダンボールを被ってるかも知れないけど。

ハイカイ爺さん
ハイカイ爺さん
(ハイサイおじさんのメロで)

*

2014年8月12日

ぼったくり



旧宅の近くに安い車検専門店があったので
今回はここを利用してみようかと思う。
ドライブシャフトのアウターブーツは交換しなきゃならないだろうけど
それを加えても他より安く上がりそうだ。
一応、陸運局指定工場の資格もあるようだから
某カーショップ辺りの作業よりは安心して任せられるかもね。

とは言っても、諭吉が数枚飛んで行くわけで
この時期になると日本の車検制度が憎たらしくなる。

自賠責の保険金額も馬鹿にならない。
昭和30年に施行された自動車損害賠償保証法に基づく保険制度らしいのだが
任意保険の加入率が高い現在まで継続されてるのが不思議なくらい。
重量税と合わせると、軽でも3万円を遥かに超えてしまう。
国のぼったくりとしか思えないわ。
しかも怪我をしたときの最高補償額120万円、
死亡時でも最大3000万円とケチな支払い限度額なんだからね。
ほんとに必要な制度なの??

税金、諸費用、証紙代と合わせて
まるまる国庫に収まるなんて、おかしいのとちゃいまっか!!

*

2014年8月11日

疲労感



昨日の日曜、
たまたま仕事が休みだったせいもあり
家から一歩も外へは出なかった。

時折吹き付ける激しい雨と風。
こんな日は不要不急の用がない限り
外出せぬようにとテレビのアナウンサーが言うもんで
初老を自負する僕は素直に従ったまでである。

確かに、大雨や台風で不幸にも命を落とすのは
老人が多いことは間違いない。

増水した用水路の様子を見に行くと言って出掛け・・
台風に備え屋根に上って修繕中に足を滑らせ・・
みたいな。

毎回のようにそんなニュースが流れると
うちのカミさんはいつも怒るのだ。
なんで外なんかへ出るのさ!
危ないからノコノコ出てくんじゃない!と、容赦ない。

でも、高齢化社会の現代では
外の様子を見たくとも、他に頼む相手も居ないだろうし
他に人手も無いのだから仕方ないと思うんだけどね。
豪雪地帯で屋根の雪下ろしをしてるのも、みんな高齢者だ。

気の毒だから、そんなに怒るなよ。

そんなわけで
まだ若手の部類の老人である僕は
家に篭りだらだらと過ごしていたのだから
雨に濡れることも強風に煽られることも一切無かったのであるが
一夜明けた今日になっても、何だか激しい疲労感に襲われていた。
密閉された室内に居たというのに
外から襲って来る気圧の変動にやられたのであろうか。
たっぷり寝た筈なのに、今日は終日眠くて仕方なかったくらいだ。

大型台風、恐るべし。



今夜はちょっぴり秋の気配。
窓の外から虫の鳴き声が聴こえてくる。
今年の夏は短いかもな。

*

2014年8月9日

遠い世界に



コピペ、切り貼り
この男が何を口にしたって
今さら失望したりはしないさ。

けど、大相撲の表彰状じゃないんだから
毎年同じってえのはありえない。

ましてやこの国に於いて
とても重要な意味を持つ式典での
我が国の宰相としてのスピーチだ。

五輪招致の会場で
ありえないこと、できないことを
嘘八百並べ立てて宣言することはしても

日本にできること
日本がやらなきゃならないことは
お茶を濁すどころか意志の欠片も見えやしない。

選挙に勝つ
戦いに勝つ
そんなときだけが雄弁なのは
洋の東西を問わず政治家は誰しも同じだ。

しかし我が国には
永久に忘れてはいけない日がある。
その史実をこれから先も語り継いで行くことが
僕らの永遠の使命だというのに

裏方が時間に追われて用意した
お座なりの「台本」を読み上げるだけとは
いいのか?それだけでいいのか?

八月の記憶が
遠い彼方に葬り去られてしまうことが
僕は怖い。



遠い世界に(1969年 西岡たかし)

2014年8月6日

八月が来るたびに



エノラゲイ
機長のティベッツ大佐の母親の名前らしい

悠然と大空を飛ぶ母なるその機体から
広島の街に投下されたのはリトルボーイ

69年前に産み落とされたその子は
やがて世界を核開発競争へと導いて行く結果となった

強いアメリカを誇示するために
どうしても成功させたかった新型の核爆弾

不幸なことに
我が国はその実験台となってしまったわけだ

核爆発の瞬間、搭乗員は思わず叫んだ
ラッキーストライク!
街は一瞬にして廃墟と化した


この非道な核兵器が
今なお地球上には1万7千発もあるのだという

大国はその保有数を競い
小国は脅しの道具として
そんな物騒なものをひけらかす

数のバランスが抑止力になるのだと豪語して
2千発以上の核兵器が常時発射可能の状態らしい

狂ってる

69年前とは比較にならないほど
世界は恐怖と背中合わせなのだ

平和な時代ほど危ういものはない
僕が生まれるほんの7年前の出来事を
語り継いで行かなければ歴史は繰り返す
声を上げなければ過ちは繰り返される

八月が来るたびに
僕はそれを強く念じている

*