2012年10月9日

還暦初夜(2)


昨夜、友情出演のスーマーが「いい写真が撮れた」と嬉しそうに言っていた
私が歌っているのを前で観ている孫の姿を捉えた画像です。
「孫たちを前に歌うってすごいなぁ」と、instagramの彼のページには書かれてました。
http://instagram.com/p/QhUi9YqDOG/
ほんと、自分でも凄いと思いますよ。
小学校低学年の子に分かるような歌、わたし歌ってませんからね!
いつものようにいつものナンバー、幼児向けの曲は何ひとつありませんもの(笑)
それでも興味津々で見つめていたのは、音楽好きだからなのか
それとも爺さんの歌ってる姿が珍しくて驚いていたのか、果たしてどっちだったのやら。

いや、そんなことはどうでもいいんです。
私が見たもの聞いたもの感じたものを、私の歌を聴きながら
それをどう受け止めるかは個々の問題なんですから、相手が大人でも子供でも関係ありません。
感じてくれた何か、或いは(何だかわからないけど)生で演じられるライブの醍醐味、
そんな「何か」が、彼らの脳を刺激したり心を揺さぶってくれたりしたのならそれでいいんです。
音楽って、所詮そんなものですよね。
私の歌がどう伝わったか、やがて思春期を迎える頃にでも尋ねてみることにします。


お爺ちゃんカッコイイ!そう思われたかどうかは分かりませんけど
ごく稀にですが、小さな体でライブに足を運んでくれるのは嬉しいことです。
演奏後にパチリ。さすがにこれは気恥ずかしいですな(苦笑)

数日前から山口の(旦那方の)祖母宅へ子供連れで出掛けていた末娘から
前の日にお店宛てに内緒でケーキが送られていました。
びっくりするやら嬉しいやら、家族に乾杯!いや、家族に感謝!!であります。
本当にそうです。この歳でこうして歌っていられるのも家族の理解があってこそですもの。
ドサクサ紛れに?昨夜のステージでこう宣言させて頂きました。
「家族の皆さま、すみませんが私はこの生き方を変えられません」・・とね。

実は還暦を迎えるにあたって、いざその日が近付いて来ると
水溜りを避けるときのようにピョンと跳ねなきゃいけないのかな?
日付変更線の前でそんなことを思っていました。
歌い続けたまま通過するってことに、少しだけ気負いめいたところがあったようです。
けれどいつもと変わらずに、その日は過ぎて行きました。
自分にとっての未知なる世界、60歳を迎えるというプレッシャーからだったのでしょうか、
それが解き放たれ、今はいつも以上に身も心も軽くなったような気がします。
超えられたことの安堵感、なのかも知れません。

旧い友人が、Facebookの私のタイムラインに一枚の写真を載せてくれました。
40年ほど前の私の姿だそうです。


場所は石神井公園の野外ステージ、イベントに出演したときの映像です。
72年くらいのものでしょうかね、たぶん私はまだ19歳。
この痩せ細った少年が、まさかこの歳になるまで生きて来られたとは。
いや、それ以前に今なお歌っているだなんて驚きです。

何度か死にかけ、失いそうになったこの命、大切にしなければいけません。
だってこの先、どれほど面白いことが待ち受けているのか
それをこの目で見届けなければなりませんからね!

かずら元年は、これからもずっと歌い続けて行きます。
その糸口が、昨晩のライブで見つかったことをお知らせしておきます。
この体が朽ち果てるまで歌いますとも!!



「こんな夜は」

思いあぐね闇に逃れ
彷徨う夜は
行くあてもないまま
風に吹かれて

こんな夜は帰りたくないよ
千鳥足で何処行こう
千鳥足で何処行こう

電信柱にぶら下がる
雑巾みたいな夜は
星明りさえ見えない
空を見上げて


こんな夜は帰りたくないよ
千鳥足で何処行こう
千鳥足で何処行こう



Lyric & Music by Kazura



実は昨晩のライブで、この曲を歌っていると涙が出て来たんです。
気が付かれた方は居なかったと思うんですが「半べそ」かいてました。
こんな夜は帰りたくないよ、そう歌いながら泣いていたのは何故なのか
いくら考えても、明確な答は見つかりませんでした。
音楽って、そんなものです。



2012年10月8日

還暦初夜(1)


ビト&かずら元年バースデーライブ、盛況でした。
お集まり頂いた皆さん、友情出演のスーマー、一人で店を切り盛りしたボーマス、
そしてFacebookに寄せられた沢山のメッセージ、そのどれもに感謝感激な夜となりました。
人生の節目とも言える「還暦初夜」を存分に楽しみながら歌うことができたのも
温かな声援、お言葉などなど、ひとえに皆さまのおかげであることを噛み締めております。
どうもありがとうございました!私は幸せ者であります!!

余韻に浸りながら(のんびりと)朝まで六角橋周辺で過ごし、
電車を乗り継いで帰宅したのは6時半頃となりました。
還暦を迎えた初っ端から「午前様」と相成った不埒なジジイではありますが、
どうか皆さま、これから先もお付き合いのほど宜しくお願い致します。



2012年10月7日

前夜・・


昼過ぎまで雨がパラつく寒い一日でした。
今日が運動会だった子供さんと父兄の方々は大変だったでしょうね。
夜になって一段と冷えてきた感の横浜です。

さて明晩、皆さまのお越しをお待ちしております。
かずら元年とビトちゃんのバースデー・ライブ!
1952年生まれの私は、長い道程を経て還暦を迎えることに相成りました。
ちょっとしたひと区切り、けどいつもと変わらずいつものナンバーを歌います。
かずら元年60歳!めでたしめでたし。




10月8日(月)反町NO BORDER
OPEN 19:00 START 20:00(予定) MC¥500+投げ銭
出演:ビト、かずら元年、スーマー(ゲスト)

NO BORDER  横浜市神奈川区松本町4-28-2Rotunda1F TEL 045-314-8985
http://www.geocities.jp/noborderyokohama/top.html



2012年10月6日

Nドラがイイネ!


正直、ドラマ好きです。
それもNHKの渋めのもの(Nドラと勝手に名付けました)

今夜、吉田茂を描いた「負けて、勝つ」が最終回でした。
渡辺謙さん演じる吉田茂がスマート過ぎるのは難点でしたが
動乱の時代のダイナミズムは十分に伝わってきました。
マッカーサーが言い放った「この国に責任者はおらんのか!」という台詞、
現在のこの時代に聞いても耳が痛かったです。
正面から交渉できるような、そんな政治家は居ません。
相変わらず責任者不在の我が国が、恥ずかしく思えて仕方ないですが
外交が国の行く末を決めるという原理を、政治家諸氏は肝に銘じてほしいものです。
世界に対して言うべきことは言う、そして賭けとも思えるような駆け引きで
お互いの妥協点を見出すような演出は、いつの時代にも必要なのだと思います。

密約で調印された日米安保条約、今なお残る多くの米軍施設など
日本のその後に影を落とす結果となったことは否めませんが、
この小さな島国が連合国による分割統治とならずに済んだことを考えると
いったい何が正しかったのか、何が過ちだったのか、分からなくなります。
けれどひとつだけ言えるのは、やはり平和憲法は遵守すべきだということ。
理想としての第九条は、決して改訂するべきではないと思うのです。
不毛な武力衝突を避けるためにも、強い外交力がどれほど重要か
「負けて、勝つ」の五話を見終え、改めてそう思いました。



そしてもう1本。
毎週火曜日が待ち遠しくなるようなドラマがあります。
「つるかめ女産院~南の島から~」http://www.nhk.or.jp/drama10/tsurukame/
キャスティングとストーリーがとても良い作品です。
仲 里依紗と余 貴美子の掛け合い、そこへ重厚な演技の伊東四郎が加わり
軽いポップな作りではあるんですが、重心の低い内容になっています。
あまり感情を露にしない仲 里依紗、いいですね。
この(素人っぽい)何処にでも居そうな顔とスタイル、好きになりました。
ぶっきらぼう感の表現はピカイチですもん。

こちらは全8話、10月16日が最終回です。
再放送その他、1話からご覧になれる機会がありましたら是非!



さてと、明日の休日は8日に迫ったバースデー・ライブ(またの名をカンレキ・ライブ)
それに備えたリハーサルという名のリハビリに徹します!(笑)


2012年10月5日

土地の柄


北海道の実家へ戻って暮らし始めた旧い友人のBlogを読んでいて
うんうん、確かにそうだ。と、頷いてしまいました。

若い世代の方々の今の暮らしぶりは分からないのですが
あの地では、高齢者がストーブをガンガンに焚く習慣が昔からあるのです。
冬は勿論のこと、春先でも秋口でも、果てはちょっと冷える夏でも
寒いな、と感じると居間の大型ストーブのスイッチを入れます。
関東のヤワな家とは違い、断熱効果の高い住宅内のそれはかなり暑くなるのですが
長きに渡っての生活習慣のせいか、暑がる私を尻目に家主は平然としています。

氷点下20℃近くまで下がると、野外は痛いほどの寒さです。
ところが室内は暑いくらいで、真冬でも家主は薄着のまま暮らしているから驚きます。
私の父も晩年まで、寝床から「らくだの下着」のまま抜け出てくると
そのままの格好で勢いよくストーブを焚いていたものです。
寒いときでも厚着しようとはせず、ふだんの服装で暖かくなるまで焚くのです。
(私の父の冬の家着が、らくだの上下だったほどですからね)

幼少の頃は一緒に暮らしていたので、当たり前だと思っていたのかも知れませんが
しばらく遠ざかっていると異様な光景に驚いてしまいます。
冬が来る前でも、煙突に繋がった大型のストーブが赤々と燃えてるんですからね。
省エネなど眼中に無いくらい徹底していて、ある意味あっぱれで滑稽です。

その反面・・
私が中学生くらいまでの頃は石炭ストーブだったものですから
週に一度は煙突を全部外してススを抜く大作業「煙突掃除」がありました。
真冬の日曜の早朝、家の窓や扉全てを開け放っての極寒での過酷な作業です。
凍てつく北海道で朝の8時前から、防寒着を着込んだ父はそれを始めるのでして
寝起きでまだ体が温まってない私は泣きそうになりながら手伝っていたものです。
汗ばむくらいの室温と、真逆の外気と同じくらいの室温。
少年時代、冬はこの落差が嫌でたまりませんでした。極端すぎます。
やがて燃料が石炭から石油に変わり、煙突掃除の光景は見なくなりましたけどね。

今振り返ってみると、古の北海道民の営みはダイナミックなものでした(笑)
友人のBlogを見て、あれこれ想い出した光景に苦笑いしています。


2012年10月4日

これぞニッポンの子供!!


先月、飛行機デビューして北海道の私の実家へ遊びに行き
そして今月は新幹線デビューまでして山口まで行くという(一歳未満児のくせに!)
今や北から南まで列島を縦断する勢いのポンタの顔を見に娘の家まで行って来ました。

会う度にデカクなっていて、おまけに何らかの知恵まで付けていて、
子供の成長ってやつは本当に早いもんですね。
高速ハイハイの次に、本人の目下の課題は二本足だけで立ち上がることのようで
今日も時折、お相撲さんの「はっけよーい」みたいな格好をしながら悩んでおりました。
たぶん、立ち上がるタイミングと重量バランスの相関関係について
本能的に体が試行錯誤を繰り返しているんでしょうね。
誇らしげに立つ姿が見られるのも、そう遠くない気がします。

母親としての娘を見ていて思うのですが
この時期の子育てって、子供のペースに上手く合わせて行くことが肝心なんでしょうね。
鬱陶しいとか煩わしいとか、そんな気持ちがちょっとでも湧いてしまってはいけません。
子供と一緒に自分も成長して行くことを楽しみながら毎日を生きている、
そんな娘の母親としての姿がとても素敵に感じてしまいます。
もちろん、その生活を支える父親(娘の旦那)の逞しさがあってこそですけどね。
(・・たまには旦那のこと、褒めてあげなくっちゃネ!)

写真は夕飯時のスナップ。
お粥、お野菜、豆腐、全て完食しました。
飯粒が付いてる顔って、いいなあ~
これぞニッポンの子供!!

この子が大きくなり、やがて生意気な言葉を口にする歳頃になるまで
私が歌っていたとしたら面白いだろうなあ。
「お爺ちゃんの歌、どうだった?」

・・果たして、その答えは!?(笑)


2012年10月3日

裸体


弦を外したギターは裸体のようなもんです。
露な姿を見ていると、何だか恥ずかしそうですもの。

成田のショップから注文していたパーツが届いたので
ひと夏の垢を落としたり、ボディのケアをしてあげたりしました。
ちょっと嬉しそうに微笑んでくれた、ような気がします。

眼が悪くなったもんで、相変わらず弦の張替えには苦労します。
糸巻きの穴に弦を通すのに難儀したり、
巻き具合を確かめようにもボヤけて見えなかったり、
なので今日は指先の勘だけでやっつけてしまいました。
見えてなくても、案外と上手く行くもんですね(笑)


新品の弦の響きは新鮮で気持ち良いものです。
アコギの場合は特にそう感じます。
けれどもこのGibsonていう代物は、逆に響かない方が心地好いから不思議です。
「J-45は鳴りが悪い」ほとんどの人はそう酷評します。
でもそれは鳴らないんじゃなくて、鳴りを抑えた音作りだからなんです。

敢えて音を響かせない、それって凄いコンセプトだと思いませんか?
太く野暮ったい音で、ちょっと詰まったように聴こえる性格が
私みたいに低音弦をミュートさせたストロークには良く合うんですよね。

面白いことに、最近は古くなって伸びきった弦の音が好みになりました。
いわゆるガシャガシャしたチープな音。
力ずくで持って行くような、そんな感じがGibsonには合ってるような気がします。
ちなみにこのJ-45、夏場だというのに2ケ月ほど張りっ放しでしたからね。
しかしながら、さすがにそのままライブで使うわけには行かないので
(渋々)後ろ髪を引かれる思いで張り替えてしまったわけです。
切れる心配が無ければ、そのままにしておいたんですけどねぇ。


ショップに注文の折、愛用のピックが値下がりしてたんで纏め買いしました。
この製品の厚みと弾性が一番しっくりきますし、なんたって安いのが素敵!
単価80円がなんと50円に値下がりってのは嬉しい限りです。
しかも従来品と比べて少し硬めの素材になったのも有り難いことでした。
(数年前に仕様変更されて柔らかめになってましたからね)
J-45をガシガシ鳴らすには良き相棒となることでしょう。

さてと、ライブの準備をしなくっちゃ。
鈍った体も鍛え直しておかなきゃね!