さて、満を持してユニット装着の儀です。待ちに待ったこの日がやって来ました。まずは背面端子類の配線をどうするか、見えない場所ですが手を抜きたくない部分です(これが拘りという面倒だけど一番楽しいところ)
今回はスピーカー端子を使わずに3Pのターミナルブロックのみで行こうかとも思ったのですが、ファストン端子が付いたリード線を切ってしまうのも勿体無い気がして両方とも使用することにしました。はい、ケチ臭い性分ですから。
そうなると、わずか10Cm四方の狭い板面に、どのようにレイアウトするかにかかってくるのですが・・
試行錯誤の結果、ちょっと厳つい気もしましたがこのような配置に。一番拘った点はフィルムコンデンサーの取付位置と、左右対称になるべくターミナルブロックとスピーカー端子を結ぶ配線の形状。アンプからの出力をターミナルブロックで親亀と子亀にパラッてあげるのが無理のない方法だという結論に至りまして・・
はい、こうなりました。コンデンサーの位置と電流の経路、左右対称となる配線の妙、どれをとっても美しい仕上がりだと思いませんこと?ブロックの右側2箇所にアンプからの+ー出力と親亀に行くケーブルを繋ぐ作戦ですが、これは親亀のターミナルもプッシュ式なので、16芯のケーブルが2本も入らないことが理由です。ビスでがっちり固定できるブロックターミナルは強い味方となりました。買っといてよかったあ。
肝心のユニットPT20ですが、付属のガスケットの貼り込みには少々苦労しました。サイズが微妙に大きいので、はみ出さないように微調整しながら最終的には余った一部を切って何とか上手く出来上がりました。ローコストモデルなのでユニット前面のフレームがプラ製ですから、これを貼らずに取り付けるのはちょっと心許ない。頑張らずにはいられませんよね。
かくしてソフトドームツイーターのドーム君は無事に巣箱に収まりまして、終の住処と覚悟を決めた姿に胸が熱くなりました。ほんとよ。
ゴツいターミナルブロックやコンデンサーは巣箱の中に収めちゃえばいいじゃないか。そんなご意見もあるかもしれませんが、先々のコンデンサーの交換や配線の変更とかを考えると、裏で剥き出しになってる方が便利なのです。
親子の絆を結んだ感動的な後ろ姿です。アンプからの出力を親と子にパラっているのがわかると思います。ちなみにコンデンサーはタイツウの1.0μF250V、M800がフルレンジなので20KHz以下をカットすることにしました。
ただこうして見ると、手抜きで未塗装の親亀の背中が不憫に思えます。子亀の方は背面の姿をご披露したかったので塗っておいたんですが・・母ちゃんごめん。でもね、母親は化粧なんかにゃ目もくれず、ひたすら働く凛々しい姿も美しいものなんだよ。・・すいません、言い訳でした。
と、ここまで来たなら音を聴かずにいられなくなるもんですよね。深夜なので抑えめに・・ちっ、音圧上げないとよくわからねえや(笑)
一夜明け、こちらが斜め前方から見た親子像。親亀からは一歩下がった位置につけてます。データシートでは子亀ユニットの能率がほんの僅か親亀を上回ってるんで、少し尖った音に変貌するのかもと心配してましたけど、ソフトドームだけにかなり控えめな音調です。耳を近付けなければ鳴ってるように感じない、けれどしっかりと帯域を広げてくれてます。シンバルやハイハット、スネア類が以前より明確になってますが決してキツい鳴り方ではありません。ストリングスやホーンも艶が乗ってますし、定位感も増したような気がします。ソフトドームにして正解でしたね、スーパーツイーターとしての役目は立派に果たしてるようです。さあ、エージングを兼ねてこれからあれこれ聴いてみるぞ!