2011年10月14日

妖怪?


Epiphone Inspired by 1964 Texan
なんか、いい感じに化けた。
1年半に渡り部屋の隅っこに仕舞い込んであったのに
捨てられてたまるか、くそー!みたいな意地らしさを感じさせるではないか。
初めは全然鳴らなかったのだが、今じゃちょっとした心地好さがある。
楽器の出来不出来は、時間が経たないと分からないものなのかもね。

思えばこれは昨年の3月、横浜に靴を買いに出掛けた筈が
帰宅した時に肩に背負われていたという不思議な出会い。
靴屋に置いてあったわけでもないだろうに、未だ謎の多いギターなのだ。
靴が化けた挙句、今度は表情まで化けちゃうなんて
・・やはり妖怪なのか?

さてと、明日は孫の運動会。公田まで足を伸ばさねば。
仕事前の午前中しか観られないので、私にとっては(地獄の)早起き。
天気は微妙だが、決行の知らせが来ると7時に叩き起こされる。
長い一日になりそうだあ。早めに寝るか・・


2011年10月13日

されど私の髪型は

冷えるなあ・・と、思いながら
洗面所の鏡の前に立ってハタと気付く。
そうか、髪を切って来たんだった。
今さらながら、どえりゃあ短くなっちまったものよのぉ。。

若い頃のように、再び髪を伸ばしたい気持ちはあるのだが
髪質と襟足が濃い私の場合、伸ばすと決まってこんな形になってしまう。


旧ドイツ軍のヘルメット。
横から見ると、これにそっくりな形になるんだよなあ。
それが悩みの種。
歳相応に昔ほどの剛毛さはないにしても
行き着く先は、ほぼこれに近いものがある。

戦場の名車、タイガー戦車を持ってしても
サンダース軍曹にやられっぱなしだったドイツ兵。
どうして彼らの手榴弾には長い棒が付いてるんだろう、
ベルトに装着しても邪魔臭くて動き辛いだけじゃないか。
と、不思議に思いながらコンバットを観ていた幼少期。
このヘルメットにも、あまりいい想い出はない。

されど私の髪型は
・・ジャーマンなんだよねぇ。



2011年10月12日

或る日突然

何故なんだろう?
漬物でもあるまいし、
何故なんだろう?
長く寝かせた酒でもあるまいし、
何故なんだろう?
別れた恋人でもあるまいし、
何故なんだろう・・

私は衝動に駆られて、店先に置いてあったギターを連れ帰ることが度々ある。
(万引きではなく、ちゃんと金を払ってだよ)
一目惚れ、或いは目が合ったような気がして
はたまた、こいつとの出会いは運命だ!などと即座に結論付けしながら。
けれども意気揚々と連れ帰ってから冷静に見つめ直してみると
なんだよー、こいつダメじゃあーん!と
手の平を返したように気に入らないところだけが目に耳について
三日と経たないうちに隅っこの方に仕舞い込んでしまうことがよくあるのだ。

月日は流れ、そのまま1年も2年も過ぎてしまうと
呆けもあるのだろうが、仕舞い込んでいたことすら忘れてしまうことがある。
そして或る日、ふと思い出してケースから取り出してみると
あれー?これ、いいじゃあーん!
・・不思議なことに、ほんと不思議なことに、放置していた間に音が良くなっていて驚くのだ。
私の部屋はギターの醸造所なのか?


Epiphone Inspired by 1964 Texan、
去年の春先からずっと仕舞い込まれていたダメ(だった)ギターだ。
かの有名なTexanを名乗ってはいても、所詮は中国製のリーシューの安物。
ちっとも鳴らないし、おまけにピッチは悪いはシャドウのピエゾの音が硬過ぎるはで
いつか誰かに売りつけようかと思っていたくらい木偶の坊だった筈・・が、
今夜弾いてみたら、まるで別人のように素敵な音で鳴ってくれた。
音量だって、サスティーンだって、以前とは全然違う鳴りっぷり。
これにはびっくりだあ~

或る日突然の変貌に慌てふためく私。
己の感性にも疑いの眼差し。
・・これでいいのか?(汗)


2011年10月11日

90年代の私

これは決して手前味噌でもなんでもないんだが
数年に一度くらい、物好きな人間から声を掛けられることがある。
いわゆる「業界の人間」から。
プロデュースさせてくれとか、アルバムを作らせてくれとか。
素材を求める輩は、荒削りな石っころみたいな物を探し歩いては
それを自分の色に染め抜いて世に出すことを目論むものだ。
自身がミュージシャンであれば尚更のこと、そんな風潮は今も昔も変わっちゃいない。
拘束されたくないから、今まではのらりくらりと断ってきたが
なんだか勿体無いことしちまったなあ・・と、この歳になると後悔するようにもなってきた(笑)

彼らの思惑がわからないでもない。
自宅に機材を置いて、自らのレコーディング技術が向上してくると
アレンジや様々な実験を繰り返すのが、どれほど楽しいことか私もよく知っているからだ。
宅録というやつは、昨晩ご紹介したような蔵出しのローファイな作品から始まり、
やがて機材が良くなりハイファイな音質が作り出せるようになると
人間てやつは得てして、歌の本質よりも着飾ることに翻弄するようになる。
一種の落とし穴なんだけど、反面その行為が耳当たりの良いポップスを生み出して行くのだから
一概にどちらが良いとは言えないし、最終的な判断はリスナーに委ねられ
要は聴き手が好むか好まざるかによって、その作品の成果が問われるのが世の常なのだ。

今の私の歌は、十代の頃に築いたスタイルに近い。
綺麗なメロディとは懸け離れ、どちらかと言うと癖の強い言葉とビートが支配している。
アコギ1本で歌うそのスリル感が生む緊張が、ライブでも楽しい要因となるのだが
果たしてそれが聴き手にどう伝わるのかは、その場の「出来」が大きく作用することにもなる。
カバーしてくれる物が何も無いのだから、常に私は素っ裸で歌っているようなもんだ。
その裸の姿を見たいかどうかと問われると、おそらく多くの人は「見たくない」と即答するだろう。
そりゃそうだ、間もなく還暦を迎えるようなジジイの裸なんて、見たいと思うわけがない。
こんなとき、物書きはいいなあと羨ましく思う。
肉体・肉声を曝け出すこともなく、自身の想いを綴ることができるんだからねぇ。

「今の私の歌は、十代の頃に築いたスタイルに近い」
こう書いたのは、現在は宅録することもなく生で歌うだけになってしまったからだ。
あれこれ試行錯誤する必要もなく、思ったままに歌える今の方がリアルでいい。
けれども「かずら元年」を名乗る前、自宅でレコーディングに没頭していた時期は全くの別物だった。
前述の者たちと同じように、私も大いにアレンジを楽しみながら作っていたのだ。
それはそれで愉快だったし、今改めて耳にしたとしても
やはりそれなりの情熱は十分に感じ取ることができるのだから善しとしようではないか。

そんな私のポップな時代の曲「空色真冬」をご紹介。
http://kazura-web.up.seesaa.net/image/sorairomafuyu64k.mp3

昨晩の80年代に引き続き、今夜は90年代の蔵出し秘蔵音源なり。



2011年10月10日

木枯らしの吹く頃


その昔、私の部屋はプライベート・スタジオの様相を呈していた。
FOSTEXのオープンリールの8TRをベースに
極めてアナログなMTRで膨大な量の音源を残していた時期があるのだ。

人前で歌うことをやめた後、リスナーとして(これまた膨大な数の)アルバムを買い漁り
しばらくすると、やはりどこかで音楽と関わっていたい衝動に駆られ
子供たちが小学校に上がった頃にレコーディング機材を買い揃えたのが20年ほど前。
ミックスダウンを施して今も手元に残る音源は30曲くらいだろうか。
今になって聴いてみると、赤面してしまうような内容だけど、それなりの情熱だけは感じ取れる。
でも所詮は情熱だけ。
完成度は低いしボーカルも不安定で、声の張り具合なら今の方がよっぽどいい。
それでも時折「おっ?」と身を乗り出すような音に出くわすことがある。
それが楽しい。

最近になって、またそれを始めたくなってきた。
機材のほとんどは老朽化したため手放してしまったが
今なら昔の金額の1/10以下で質の良いものが手に入る。
アルバム1枚分くらいの数を一人で録り溜めてみようかしらね。



蔵出し秘蔵音源をひとつ。
画像の機材を買い揃えるもっと昔(25年くらい前かな)
TASCAMのカセット4TRで作った笑っちゃうくらい古典的な1曲を。
下手っぴいでローファイな音の中にも情熱だけは輝きを放っているもんなのさ(笑)
「木枯らしの吹く頃」http://kazura-web.up.seesaa.net/image/kogarashi64k.mp3



2011年10月9日

59回目の日、後記


昨晩NO BORDERへお越し頂いた皆さん、ありがとうございました。
おかげさまで59回目の日を、ライブという形で自ら祝うことができました。
私を含め出演したそれぞれが良い演奏をお届けできたと思いますが
惜しむらくは、この素晴らしきアーティストたちが奏でる音を
より多くの方々にお聴かせしたかったということ。
私の力不足から、それだけが残念に思えた夜でもありました。

お送り頂いた沢山のメールやメッセージに感謝します。
ありがとうございました。


2011年10月8日

ワクワクしてきた


自宅リハ、さらっと終了。
稽古嫌いの性分なので、結局いつも本番頼み(笑)

鳴りがいいんで今夜の相棒はGUILDに決めた。
初めての舞台、このままガッツリ鳴ってくれれば良いんだがね。

なんだかワクワクしてきた。
四ヶ月ぶり、だもんなあ。
飲んで歌って、いつもの調子で上手く行きそうな気がする。
穏やかな午後、ゆったりとした気持ちで過ごしていられるなんて
こんな日はそうそうないもんだ。

NO BORDERで待ってるよ。