2013年5月23日

正規紛い品


ガサゴソと、夜になると何かを始めるのが私の習癖。
今夜はベッドの下からこいつを引っ張り出してみた。

ShenandoahのMD-18
その昔、黒澤楽器が韓国の工房に作らせていた物で
ボディ内部にはby C.F.Martinと刻印されている。
50年代のD-18のコピーではあっても、「由緒正しき」紛い品なのである。
ロング・サドルにラッカー仕上げと、見た目もかなりの美形であり
トップ材以外は合板なれど、これもまたよく鳴る自慢の一品なのだ。

店頭で一目惚れして購入したのは20年ほど前だったろうか。
ほどよく鳴らし込み、経年の賜物で板材の水分は完全に飛ばされて
今は当時以上に乾いた音で元気に鳴ってくれている。

数年前、下北沢LOFTで初めて披露した折に
リハのサウンド・チェックを終えると店主が血相を変えて飛んで来て
「これ、何者!?」と、驚かせた逸話があるくらいだ。
エアーで集音すると、それくらいよく鳴る。

実は今、「相棒」を物色中。
ライブを再開するにあたり、こちらをその気にさせてくれる音を
とっかえひっかえしながら、あれこれ試している最中なのだ。

移り気で浮気心が旺盛な私にとって
これは一番の難題!である。


:*

2013年5月22日

バレバレのインチキが好き

力作、なんて代物じゃありませんけど
こんな幼稚でアホらしくなるような悪戯が好きなんです。

大昔にヤフオクで入手した粗悪なデカールが有ったもんで
数年前アリアのドレッドに貼り付けてみたんですけど
今、改めて見てみると、我ながら呆れてしまいます(笑)
仕上げも雑だなあ・・

オリジナルのヘッド


サンドペーパーでデカールごと塗装を剥がし


艶無しのクリア・ラッカーを塗布後に新たなデカールを貼り付け


再びクリア・ラッカーで仕上げ、ペグを取り付け完成


馬鹿ですよね。
自分ではプラモにデカールを貼る行為と同じだと思ってるんですが
いい歳したオヤジがやることじゃありません。
良い子のみんなは絶対に真似しちゃいけませんよ。
それにしても、サイズも違うし粗悪な作りのステッカーですなあ・・

これ、まだ手元にありますけど
なんだか気恥ずかしくて、その後のライブで一度だけ使ったきりなんです。
だって、こんなにインチキ臭い姿なんですもん。


・・でしょ(汗)

MartinはHD-28とD-18を持っていた時期がありますけど
私には分不相応だと思い、どちらもすでに手放してしまいました。
怪しいオヤジには、こんな紛い品がちょうど良いのですよ。

でも、どこぞで見掛けても
決して笑わないでね!

*

2013年5月21日

夜明け


夜明けが早くなりました。
四時を過ぎると、裏庭がこんなに明るくなっています。

空気がぴんと張り詰めた冬の朝も好きですが
草木が呼吸を始め、やがて鳥たちが囀り出す
ゆったりとした今の季節の朝は心が和みます。

悶々とした夜を過ごした後に
白々と明けて行く朝を見届けるのはいいものですね。
夜明けに立ち会えたことが、ちょっとだけ嬉しい気分にさせてくれますし
なんだかそれで救われたような気になりますから。

友と多くを語り、そして朝を迎える。
それもまた、かけがえのない素敵な時間だと思います。

幾つになっても
夜更かしはやめられそうにありません。

*

2013年5月20日

Blowin' In The Wind

何事も肥やしとなるのだろうから
人生に於ける無駄なものは無いんだろう、とは思う。

けれど日々の営みの中では
無駄な時間を費やすことがあまりにも多過ぎる。

今までいったい何やってたんだあ?
そんなことの繰り返し。

何かを積み重ねたつもりでいても
気が付くと、あちこちに中途半端な土台の
その残骸だけが幾つも転がっている。

なんだ、何ひとつ手にしてないじゃないか。
愕然とするのはそんなときだ。

60年分の残骸に、埋もれてしまいそうになることがある。
ゴミも宝も一緒くたになった荒地の
そしてそこに座り込み、実は途方に暮れるのだ。

いっそのこと、全てが灰になればいいのに。
そう思うときが幾度となくあっても
そんなことは出来やしない。

自らを否定するだけの
確固とした答えなんて何処にも無いのだから。





*

2013年5月19日

野太い彼女


GUILDをさ、
数ヶ月ぶりにケースから出して
手放すつもりで手入れを始めたんだ。
もうこれを使うことはないんじゃないかと思ってね。

そしたら

やだよー、あたいのこと捨てないで~!
と、言わんばかりに
むっちゃくちゃいい音で鳴るわけさ、これが。

だめだ、
この音を聴いてしまうと別れられない。
いかに尻軽の私であっても
思い留まるしかないじゃないか。

かのリッチー・ヘヴンスが愛用したGUILD、
そのDNAを受け継ぐ野太い彼女を
ここで見捨てるのは罪だよね。

ごめん。
浅はかだった私を許しておくれ。

そして彼女は再び
私の傍らに座り、寄り添ってくるのであった。

雨音が部屋を包み込む。

*

2013年5月18日

顛末

近頃寝不足気味なので
今夜あたりは早く寝ようかと思っていたのだが・・

自動車保険が来月更新なので
あちこち安い会社を探してネットの見積りを始めてしまい
数社を行ったり来たりしているうちに2時間が過ぎてしまった。

結果、条件を整えて行くと
どこにしても変わらんじゃないかあー!!
の、顛末。

ああ疲れた。

おまけに
数字や細かな文面は苦手な私、
やってるうちになんだか苛々してきた。

今夜は中断。
焼酎飲んで寝よっ!!
プンプン。

*

2013年5月17日

よう出来てまんなあ~!


散歩がてら、髪を切りに出掛けました。
実は私の髪の毛と爪、暖かくなってくると急激に伸び始めるのでして
冬の間とは比較にならないほどのスピードで伸びるのであります。
なのでここ数日間、なんだか鬱陶しく感じていたもんですから
思いきってバッサリと。
夜になると首筋がスースーしますけど、頭が軽くなりました。

雨後の緑は綺麗ですね、公園の芝がとてもいい色をしてました。
私はこの写真のように、逆光気味に日陰から捉えた緑が好きなんです。
瑞々しく、深い色合いになりますから。
光降り注ぐ夏には、このベンチでビールを飲むのもいいでしょう。
ゆっくりと時間が流れて行きそうです。


家に戻ってから、EKOのネックと弦高の調整をしました。
ブリッジのローズウッドが偽物臭さをプンプンさせた色合いだったので
オレンジオイルで磨いて、それらしい色にしてあげましたけど
この作業はあと数回必要かも知れませんね。
オイルが乾くと少しだけ元の色に戻ってきましたから。
恐るべし!合板の自己主張!!(笑)

(使用前?の風合い)


それはそうと、最初に張られていた弦が謎なんです。
巻き線の色がやたらに赤く(銅色ではなく明らかに赤!)
初め見たときは驚きましたもの。

画像じゃわかり難いでしょうけど、
ブロンズじゃなくて真紅に近い色合いだったんです。
今日張り替えてしまったので(一般的な色合いの)ブロンズに替わりましたが、
いったい何者なんでしょうね?中国っぽい真紅のブロンズ弦て・・
謎です。


張り替えた弦をチューニングしていて思ったんですけど、
ゼロフレットって、ピッチが正確ですね。
以前ご紹介したIwaneko Guitarsさんが指摘されている通り、
フレットとほぼ同じナット高になるので、ナットとフレット間の角度が変わらず
指板を押さえたときのシャープになる傾向が全く無いんです。
ですから3弦と2弦(巻き弦と単弦)の間に潜むチューニングの厄介さ、
これが無いのはとても有り難いことであり、ちょっとした感動も覚えました。
皆さんも経験あるでしょ?
解放では合っていてもフレットを押さえるとシャープになるあれです。
こんなところにもゼロフレットのメリットはあるんですね。
と、感心した次第。

それにしてもこのEKO、よう出来てまんなあ~!(中川イサト風)笑

*