2014年3月23日

ビクターを欲する年頃、なのか?



やはり、スピーカーを新調しようかと思います。
25Cmウーハーとドームツイーターの2Wayで構成された
アナログ時代に一世を風靡したビクターのSX-3にしようかと。
当時は爆発的に売れたせいで、オークションの玉数も多く
おまけに価格が安いところも魅力です。
引越し前に不要な物を処分してきたおかげで
僕のガサツだった部屋にも少しだけ余裕ができたので
これくらいのサイズなら無理なく置けそうなものですから。
(例の)「老人性可聴高域減衰症対策です」笑

このモデルの音はよく知っています。
ナローレンジで嫌な音は一切出さず、とても艶やかに鳴ってくれるんです。
同世代であるYAMAHA NS-1000Mの硬質な音とは異なり、
最盛期のビクター製品らしい、柔らかで優しい耳当たりが特徴です。
アナログ盤を再生するには、とても適した音質ですし
中低域が太いのでアンプ側で高域を持ち上げても嫌味じゃないでしょう。

それに・・
これはその昔、御大が愛用していたモデルでもあるのです。


ナイアガラ・ムーン、オリジナル盤の裏ジャケにそれは写っています。
ちょっと嬉しいじゃないですか。
鼻を利かせて、安くて程度の良い物を探してみます。
目標、送料込みで諭吉1枚!
消費税が上がる前に頑張って手に入れる所存です。

若い頃は粋がって
やれJBLだ、ALTECだ、タンノイだ、などと息巻き
国産、しかもビクターなんてダサーイ!と思っていた自分、如何なる変化なのでしょうか。
これも高齢化のせい?(汗)

さて、明日は5年前に手術した眼球のチェックで聖マリまで。
予約はしてあるものの春先のこの時期ですから
外来は相当混んでいるんでしょうね。
朝から夕方までの長丁場、覚悟して出掛けます。

*

2014年3月22日

空中バレー



ぽつん、と言えば
これに勝るものはないですね。
ニルソンの「空中バレー」

けど、針を降ろしてから
しまった!と、思ってしまいました。
「リトル・カウボーイ」
まるで大瀧さんが歌っているかのようで。

ま、しゃあないわな。

それにしても
この時代のRCA盤の音はいいですね。
声も弦も、とっても艶やか。
ニルソンの曲調にもよく合ってます。

そうこうしてるうちに
ぽつん、の代表曲「ワン」が始まりました。
波打つようなファルセットがたまりません。

タップで始まり、タップで終わる
僕の大切な一枚です。


はて?やはり耳の老齢化なんでしょうか。
高域が物足りなく聴こえて仕方ありません。
往年のアルテックやコーラルのように
スコーンと抜ける音のスピーカーが欲しくなりました。
スクラッチノイズが「プチッ」ではなく
威勢よく「パチッ!」と鳴ってくれる爽快感、
わかるかなあ。

同軸2Wayのフルレンジ、安くて良い物を探してますが
ヤフオクを覗くとジャンクに近い状態でもかなりの高値でした。
根気よく探してみましょ。

*

2014年3月21日

ぽつんと



今夜は何を思ったか、リトルフィート三昧です。
しかもCD。
アナログ盤を掛ける気力がありませんでした。

御大のお別れ会があった日ですから
ナイアガラムーンを聴くのが自然なのかも知れませんけど
僕は昨年のあの日以来、彼のアルバムは一度も掛けていません。
懐かしんだり、偲んだりするような
そんな心の整理はまだ当分先になるでしょう。

旧友岸本哲、布谷さん、そして大瀧さんが
続けざまに世を去ったことは
同世代である僕に、今でも重く圧し掛かっています。

お別れ会の画像に、
はっぴいえんど時代に愛用したリッケンバッカーが写ってました。
ぽつんと。
福生のスタジオを訪ねたときも
伽藍としたそこにあれは置かれてました。
ぽつんと。

時代の波間に垣間見えるものは
いつもひっそりと佇んでいるかのようです。


今日、僕が住む家の近くで
とても綺麗な空を見ました。
思わず車を降り、車道に立つと
空いろのクレヨンが欲しくなりました。

僕はこの空の下に
ぽつんと佇んでいたのです。

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2014年3月20日

カントリー・カサノヴァ



夜になってから気付きました。
なんと、世の中は明日から三連休とな!
明日から三連(勤)の僕としては、ちょっぴり妬んでます。

悔しいんで今夜はコマンダー・コディを掛けてみました。
「カントリー・カサノヴァ」実に楽しいアルバムです。
あれよあれよとレコード針はセンターへと駆け抜けて行き
あっちゅーまに両面とも終わってしまうのでありまして
もっと聴きたいぞー!と、毎回思ってしまう大好きな1枚なのです。
この(ありがちな)アメリカ的ダッサいジャケットがまた素晴らしいじゃありませんか。

これを初めて聴いたのは二十歳の頃、かな?
所用で田舎に戻ったとき、サウンド・コーナーの店内に流れていて
知魅さんに「これ、いかすだろ」と言われたのが最初の出会いでした。
その当時はカントリー・ミュージックをさほど聴いてなかったものですから
「ふ~ん」と、僕は軽く流してしまいましたが
その後10年以上が経過してから、無性に聴きたくなって購入した経緯があります。

でもね、その昔に知魅さんの所で耳にした時の音にはならなかったんです。
そこがアナログの摩訶不思議なところかも知れませんけど、
その場の空気感みたいなものがイメージとして強く残っているせいか
記憶とは全く違う音色がスピーカーから出て来たんです。
「もっと柔らかで艶っぽい音だったよなあ・・」
ビクターのプレスはビクターのオーディオじゃなければ合わないんじゃないかと
真剣にそう思ったくらいです。
と言うのも、彼の店にはビクターのコンポが置いてあったからなんですが
今思えば真空管が増幅する温かな音のせいもあったんでしょうね。
アンプを替えてもモニターを替えても、未だに当時の新鮮さが蘇ることはありません。

こんなことを思い出してしまうのも、アナログ盤ならではのことです。
音溝に刻まれているのは音だけじゃなく遠い昔の記憶。
それが何故なのかは、わからないままなんですけどね。


新居の設備担当として、今日もいい仕事をしました。
物干し竿に洗濯物を楽に掛けられるようカミさんから要望があったので
アイリス・オーヤマに90Cm幅のベンチを2本注文して
180Cmの縁台として使えるように組み立てたんです。
元がベンチですから、ここに腰掛けて空を見上げるのもまた良し。
実際に乗ったり座ったりしてみましたが、とてもいい按配でした。
またしても大好評!設備担当は鼻高々!!(笑)

*

2014年3月19日

サン・アンセルモの雪



この町に引っ越してから3週間が過ぎましたが
いつも仕事場へ向う途中、住宅街の一角に在るお家が気になってたんです。
今日になってその正体がようやくわかりました(遅!)

てっきり住宅だとばかり思っていたその家は
パティスリー・ラ・ベルデュールの姉妹店として7年ほど前に出来た
ル・ジャルダン・デュ・ヴェールというパンとケーキの有名店だったのです。
この佇まい、どう見ても普通の家ですよね。看板らしき物もありません。
2階が喫茶になってるようなので、お天気のいい日に散歩がてら覗いてみようかと思ってます。
実はボク、酒飲みなのに甘い物も行ける質でして・・
言ってみりゃあ昼は甘党、夜は辛党、みたいな(笑)
真夏の炎天下で飲むビールは別として、どうも昼間の酒は苦手なのです。
せめて夕暮れ時くらいにならないと酒を楽しむ気分にはなれません。
昼のスイッチ、夜のスイッチ、切り替えは肝心ですもんね!

それにしても、なんと洒落た町に越して来たものでしょう。
知らなかったんですが、駅から長い遊歩道がこの店の先辺りまで繋がっているそうです。
一度歩いて探索してみなきゃなりませんね、春の楽しみができました。


今夜は久しぶりにヴァン・モリソンを引っ張り出してみました。
「苦闘のハイウエイ」ホーチミンを描いたと言われるジャケットも秀逸で
A面1曲目の「サン・アンセルモの雪」は何度聴いてもぞくぞくするほど好きなアルバムです。
ふと黄ばんだライナーを出してみると(師匠)小倉エージ氏が書いておりました。
アナログ全盛の、良き時代でしたなあ・・

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2014年3月18日

人間は幾つになっても興奮すべし!



なあんかヤワな印象が強すぎるんで
舌の根も乾かないうちにヘッドシェルをオーディオ・テクニカに替えてしまいました。
やはり肉厚のあるシェルに、がっちりと固定されてると安心感があります。
このタイプはカートリッジの鳴き防止と低域を締める効果がありますから
たぶん音量を上げればその変化は一目瞭然!の筈ですが
なにぶん深夜のBGMでありますから、今は違いがよくわかりませんけどね(笑)
嗚呼・・それにしても
カモメが描かれてない現行機の顔は何てのっぺらぼうなんでしょ。

初めて手にしたM44G現行モデル、ボディ形状に少々の変更があるようで
今までのセッティングだとお腹を擦ってしまうほど低くなってます。
(若干反りがある盤だと実際に擦ってました)
やむなくアームの高さを調整することにしました。


アームベースのビスを緩め、5mmほど持ち上げ再度ロック。
盤面との平衡感は多少崩れてしまいましたが仕方ありません。

シェルの交換とアーム調整、気になり始めたらすぐやらないと気が済まないので
1時間ほど何度も何度も繰り返し微調整してたもんで
さほど力も要らない作業なのに、ほんのり汗ばんでしまいました。
たぶん、ひとつの「興奮」
人間、これが無ければ駄目だと思ってます。
滴り落ちる汗に美学はあるのだ!昔からずっとそう思ってました。
いつまでもギラギラしてないとね。
(年齢的に脂汗と同化してしまうのが悔しいですが・・)

それにしてもアナログって、自分でなんとか出来ちゃうところが素晴らしい。
目で見て解り、どこをどうすれば良いのか考えられる。
得体の知れない数値だらけのデジタルとはそこが違います。
立ったり座ったり、盤面をひっくり返したりするのが面倒だと言わないで
血の通った音楽は手間隙かけて楽しみましょうぞ!


今宵のラインナップ。
ランディ・ニューマンから始まり、レナード・コーエン、ジョージ・ムラーツと続きます。
トリオ・レコードからリリースされていたジョージ・ムラーツとローランド・ハナのアルバムは
地味ながら大好きなのでして、今でもたまに聴いています。
僕の中ではジャズの名盤!スクラッチ・ノイズがあるのが惜しいんですけどね。

そろそろ鴨志田のタチバナ・レコードへ仕入れに行かなくちゃ。

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2014年3月17日

さよならカモメさん



昨晩、ちょっと自慢げにご紹介した僕のカモメ・ビンテージ。
ヤフオクで諭吉1枚くらいにならないかしらと期待してたのに
ヘッドシェルから取り外すとき、無残にもこんな姿になってしまいました。

およそ30年間、一度も外されることが無かったせいでしょうか。
端子が酸化してリード線が抜けず、ピンセットでグイッと引っ張ると
事もあろうにカートリッジ本体がボディから抜け出てしまったわけです。
あらら・・諭吉がひらひらと空を舞って行きましたとさ。

新しいカートリッジを取り付けるにあたって、
テクニカやサエクの余っていたシェルが数個あったにも関わらず
DENONのオリジナル・シェルにマウントしたいばっかりに無理をした結果です。
そのままにしておいてあげればよかったんですよね。
後悔はしてませんけど、ちょっと残念。
カモメさんに申し訳ないことをしてしまいました。

この後どうしたかって?
元通りにはめ込んで、何事も無かったかのように仕舞いこみましたよ(笑)
けどもう使い物にはなりません。
さよならカモメさん。


リード線も駄目になってたんで、OFCのちょっと高級な物に替えて
新米のM44GをDENONのシェルに取り付けましたが
眼も指先も、すっかり老化してしまったようで
昔は苦にもならなかった細かな作業に苦労してしまいました。
老眼鏡を掛け、手元にライトを当てながら
何度もビスやナットを落としつつ、ようやく作業完了。


さすが新品の若手、音抜けが良いです。
(30歳の先代と比べるのもどうかと思いますけど・・)
まだちょっと高域が張ってますが、エージングで治まってくれるでしょう。
スタイラス・カバーはデザイン的にも必要ない気がするので、後日外しちゃいます。
このDENONの鉄板プレスのシェル、音響特性的には問題点が多いんですけど
今回はビジュアル優先で音には目をつぶってしまいました。
だって・・


ほら、このアームとターンテーブルには良くマッチしてるでしょ。
好みとしてはもうちょいとゴツイのが好きなんですけど
このアームがひ弱なもんで重たいシェルは付けられないんですよ。
アームのウエイトが後に行き過ぎるとトレースが悪くなりますからね。
薄い鉄板をプレスした軽いシェルが、このアームにはちょうどいいんです。

などなど・・
手間隙かかっても、アナログって楽しいですよね。
今夜はカモメさんを偲びつつ、いつものように焼酎で夜更かし。

いけねっ!明日の朝は資源ゴミの回収だった!
早起きせねばならんのかあ・・

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