待ち遠しくて、到着前日に既存の機材の配置換えと配線を済ませ
最適な設置場所を準備するほどの意気込みで迎え入れました。
DCA-301、こだま西瓜の箱に収まり札幌からの長旅を経ての到着です。
丁寧な梱包を解き、まずは外装のチェックから。
フロントパネルには目立った傷も無く、ツマミもすこぶる綺麗で
リアパネルや端子類もとても綺麗な状態であることに驚きました。
キャビネットには説明通り艶なしの黒が吹かれていて
念のため内部も覗いてみましたが、トランスや配線を含め
丹念に清掃したことが窺える予想以上の内容です。
商品概要に記されていた通りパイロットランプはLEDに交換されていて
程よい明るさでチラつきもなく点灯しています。
これだけ見ても、送料込みでわずか三千円という価格設定に
趣味で修理や調整をされている出品者さんの良心を感じます。
近頃はレトロとかヴィンテージ、昭和の希少品などと煽り
ボロクソなジャンク品を数万円もの値段で出品する輩が多く
いつも苦々しく思いながら見てますが呆れた状況です。
そんな流れに乗らず格安で提供してくださる札幌のお爺さまって
いったいどんな方なんでしょうね。気になります。
・・などと思いを巡らせながら
そそくさと、予め準備しておいたケーブルを繋ぎ終え
ワクワクしながらの通電、緊張が一気に高まる瞬間です。
電源スイッチはレバーが長めのトグル形状でしなやかな動き。
カチッでもなければパシッでもなく、カシャッでもない。
シュルッかな?ツルッかな?とにかくユルイ音がします。
それはともかく、軽やかに引き上げるとモニターからわずかにポツ音!
スピーカー保護のリレー回路が割愛されてるローコストモデルなのに
ショックノイズがほとんどありません。これは意外でした。
古いアンプはリレーの劣化でトラブルが起きやすいので無い方が助かりますが
リレーが無いと電源ONの際にはパツン!とかボッツン!とか
かなりのレベルで盛大にショックノイズが出るものですから
予想外というか、この小声で呟くようなポツ音が意外すぎて驚きました。
通電してから数分経過。
ハムノイズやガサガサ音が出てないことを確認して
いよいよ動作状態の確認と音出しです。
マスターボリュームは40接点が刻まれたクリックタイプですが
ゴリゴリせずとても滑らかに軽く回ります。
回して行くと、時折ジリジリ音の微かなノイズが出ましたが
古い個体なのでこれは許容範囲、ゆっくりと回してあげれば大丈夫ですし
接点復活剤で改善できると思います。でもこの程度なら気になりません。
さあ、オーディオインターフェースを介したApple musicの音源と
離れた所に置いてあるCDプレーヤーからのケーブルを繋ぎ込み
フォノ・イコライザの力量を確かめるためのアナログ盤もセットして
いよいよ待ちに待った試聴開始です。
いったいどんな音を奏でてくれるのでしょうか。
(続く)