2013年8月5日

我が家のお嬢様


家に居る他の猫や犬、そして家を訪れる人間たち
そのほとんどに対して、まるで見下しているかのように
いつもツンとして愛想を振り撒くことをしませんでした。
気を許した相手以外には、媚を売ることもせず
お嬢様の血統らしく堂々とした振る舞いに徹していたようです。

当然、仲良しのお友達は居ません。
けれども彼女のポリシー通りに生きて行く日々の中で
寂しそうな素振りを見せることはありませんでした。

その張り詰めた気持ちから、ふっと息を吐いたとき
化粧を落とした少女のように、彼女はとても甘えた表情になるんです。
床から私や家族を見上げるときは、いつもこの顔で
オバチャンの歳頃になっても、少女のような瞳は変わりませんでした。


家庭内に友達が居ないせいもあり、ふだんは無口なんですが
突然堰を切ったようにたくさんお喋りを始めることがあります。
それもピィピィと甲高い声で、一般的な猫語とは明らかに異なる発音です。
13年前に初めて我が家にやって来たときもそうでした。
ピィピィと鳴く白い子猫に、子供たちはピィちゃんと名付けました。

先月末、突然お尻(正確には陰部)から出血して子宮蓄膿症と診断されましたが
そのときの血液検査で重度の腎不全であることが分かりました。
先生曰く、生きてるのが不思議なくらいの末期的状態で
腎臓はほとんど機能してないくらいの数値だったようです。
この夏を越せるのか尋ねてみましたが、先生の顔には「無理」と書かれてました。

あれから十日ほど、日に日に痩せ衰えて行く姿には
かつての気品ある容姿や愛くるしい瞳の輝きが見られなくなったどころか
数日前からは歩くこともままならない状態にまで陥ってしまいました。
それでも家族が集まるのを待ってくれていたのか、
金曜には末娘が来て、土曜には一番可愛がっていた長男が来て、
ひと通りのお別れをすることが出来ました。

昨夜、30分おきくらいに痙攣が始まり
3時頃までは私と女房と長女が皆で体を擦っていましたが
朝の5時頃、添い寝していた女房に看取られ息を引き取りました。
享年13歳、お嬢様の道を貫き通した見事な生き様だったと思います。

夏の盛りですから、今日のうちに荼毘に付すことになり
今までの他の家族と同じように阿久和のペット葬儀場へ向いました。
我が家から車で15分ほどの場所、今回で10回目です。


不思議なことに、ここへ来るときはいつも快晴。
青い空から燦々と陽が降り注いでいるのです。
20年以上前から変わらぬ風景のこの一角、
ここに立つと、いろんなことが思い出されます。

生前のピィちゃんを可愛がって頂いた皆様、
そしてお悔やみの言葉を掛けてくださった皆様、
この場を借りましてお礼申し上げます。

*

2013年8月3日

見舞い客


末期の猫を見舞いに、娘がポンタを連れて泊まりに来た。
今朝、家まで送って行ってあげたかったけれど
私が病院を予約してあったため、膨大な荷物をバギーに乗せて
午前中の暑くならないうちに電車で帰って行った。
ポンタはちょいと熱あり、それでも元気に悪ガキぶりを発揮していた。

私はシャワーを浴びてから松島病院へと向う。
予定通りちょこっと切開、麻酔注射は噂通りに痛かった。
処置はわずか10分ほど、30分休憩した後に止血を確認して終了。
ちょっとだけ切った割には大袈裟なサイズのガーゼを貼るもんだなあと思っていたが
帰宅して夜になってから剥がしてみると・・
あらら、結構な出血の跡があるじゃないですか。
看護士さんに指示された通り、患部と下着の間にガーゼを挟み
しばらくしてから見てみると、ほんのちょっとだけ血が混じった汁が出ていた。
いったいどれくらい切られたんでしょうね?
処置後の傷みが無いのが幸いとは言え、見えない場所だけに皆目見当がつかない。
明日の午前に診察を受けるので、その時に聞いてみようかな。

今夜はシャワーも酒もダメ。
一晩くらいなら我慢もしますが、明日は平気なのかしら。
蒸し暑い時期だけに、シャワーだけは浴びたいなあ。

夕方(猫を)見舞いに長男がやって来た。
もうほとんど餌を口にせず、お水もほんの少しだけしか飲まない。
ニャアと口は開くものの、声にはならない様子。
あと幾日の命なのか・・

*

2013年8月2日

明日は飲めないのです


父の日に息子から頂いたマッカラン12年、
開けるのが勿体なくてずっと箱に入れたまま置いてあったやつを
思いきって今夜初めて口にしてみた。
(高級酒なので度胸が要るんだよなあ、貧乏性だから)

一杯目はロックで。
あらら、こりゃ芳醇な香りと口当たりだわ。

二杯目は水で割って。
いやいや、これはロックでしょう。

日頃は発泡酒と焼酎ばかり飲んでるもんで
舌が安酒に慣れてしまってるせいか
シビレル・・(笑)
やはり私には場末の飲み屋と安酒が似合うのでしょうか。



さて、明日は松島病院パート2の日。
日帰りでちょぴっと切ってきます。
麻酔の針がイテェんだろうなあ、きっと。
なんたって、デリケートでやわやわのところですもん。

女房や娘に笑われた。
出産に比べたらどうってことないじゃん!
・・そんなの、比較できないし。

男は切られたり血を流したりするのは大の苦手なのさ。
みんな、そうだよね?

明日の己の姿を想像すると
なんだか情けなくなってきた。

今夜は飲むぞ!
明日の分まで飲むぞ!

あ、マッカランは2杯でおしまいにします。
勿体ないから。

*

2013年8月1日

美味い煙草をくれないかい

なあんか鬱陶しいです。

好景気にあやかり、儲かってそうなオヤジは偉ぶった口調だし
暮らしが楽にならないのは社会のせいだと卑屈な若者はグレちゃうし
中流階級を気取る者たちは家族旅行とゴルフで見栄を張るし
口の軽いアホな政治家は相変わらず失言を繰り返すし。

なあんか馬鹿馬鹿しい世の中です。
暦の上ではオーガスト。



美味い煙草をくれないかい
紅い色の炎をつけて
体の奥が冷えているから
燃える炎をからだにつけて

うまい話はないのかな
宝島の地図が最後の望み
キャプテンクックの様に俺は今
住所不定無職おまけに低収入


*

2013年7月31日

知らぬが仏

昨晩に続き、今回のエアコン設置について。

ネット上では極めて評判の悪い「量販店の設置業者」
その資質に差はあるものの、いわゆる配送+α的な程度のレベルだと言われています。
私の家に来た業者さんは、1台当たり2時間ほど掛けて丁寧に作業して行きましたが
悪質な場合は壁を傷つけたり、雑な作業で30分ほどで終わらせる者も居るようです。
ただ、如何に生真面目で丁寧な仕事をしたからと言っても
取付施工以外のエアコンの専門知識と技術に関しては疑問が残ります。

そのひとつがコンセント。
2階は元からセパレート型で壁に専用コンセントも付いてたので問題無いのですが、
私の部屋は旧い窓用エアコンで、その電源は一般の二口コンセントから取っていました。
ここに住んで10年、夏が来る度に当たり前のようにそこへ繋いでいましたけど
ブレーカーが落ちたり、プラグやコンセントが発熱することもありませんでした。
しかし今回はそれを撤去して、セパレート型の室内機が壁に取り付けられたので
当然専用コンセントが追加料金で設置されるものだと思っていたのです。
ところが業者曰く「15Aの延長コードでそのコンセントに繋いでも構いませんよ」
(え?いいの??)一瞬耳を疑いましたが、
ああそうなんだあ、今までもそうだったしなあ~と、納得してしまいました。

後から考えると、仮にそのとき専用コンセントの工事をお願いしたとしても
今どきの繁忙期の設置業者は電気工事士の資格を持ってませんから
あっさりと断られていたでしょうけどね。

ちなみに私の部屋に設置したエアコンは小型・低能力の物で
冷房能力2.2Kw、消費電力545W、運転電流6.41Aと、かなり小さな数値ではあります。
日頃から他の家電製品を併用しないよう心掛けてましたから
これから先も問題は無いと思うんですが、安全を考えると専用回路は必要でしょうね。

それともうひとつの疑問が室外機のアース。
側面にアース端子はあるのに何も付いていません。
マニュアルでは単相100Vの製品でも義務付けられてると思うんですけどね。
今日、気になって(虫除けスプレーをかけてから)見てきましたが
配管類は綺麗に施工されている反面、室外機からアース線は出てませんでした。
省いても良い条件はあるみたいですけど、地面置きの我が家は必要なのでは?
ついでに古くから有るリビングの室外機を見てみると
これまたアースは取られていませんでした。謎が深まります。

単相100Vのエアコンて、こんなもんなんですかね?
どなたか電気工事に詳しい方、事の真相をご教授願います。

余談ですが・・
リビングのエアコン、すでに20年ほど経過してると思うんですけど
その室外機の設置場所はと言うと、なんとプロパンガスのボンベ直近!!
今まで全く気にしたことはありませんでしたが、
今回様々な文献を目にするうち、完璧にNGであることに気付きました。
知らぬが仏、怖い話ですよね。

*

2013年7月30日

真空引き??

昨日取り付けられたエアコン2台、
いったい幾らなんだろうと思いヤマダ電機を検索してみると
(大家さんがヤマダ電機に発注したと言っていたので)
あららら・・この店舗の取付業者、評判悪いようですねぇ。
相当数の書き込みがありました。
丁寧に作業して行った我が家に来た業者は
他に比べると当たりだったのかも知れません。

ただ、気になる点がありました。
取付前の真空引きという作業、初めて耳にしましたけど
空気と水分を抜いて冷房効率を高める大事な工程らしいのですが
たぶん、これはやってませんね。
しっかりした業者なら真空ポンプを使って必ず行うそうです。

で、それを省略して現場で横行してるのが
設置後のチェックと称して最大出力で数分間作動させること。
エア抜き、なんですかね?
そういえば、配管を延長して室外機を1階に置くようにした2階のエアコンは
設置後20分くらいギンギンに冷えた風を吐き出していました。
一方、私の部屋はそれさえも無し。

せっかく褒め称えたといのに、だめじゃん。

ちなみに・・
一般的な標準設置の費用1万円の内、委託業者の取り分は4千円だそうです。
我が家は2台だったので8千円なんでしょうけど
追加工事の料金は全額業者の懐に入るらしいですね。
2階から1階までの配管延長(約6mほど延長)で14700円請求されましたが
ネットで調べるとm/2000~3000円が相場のようなので、まあ妥当な金額だったんでしょう。
(大家さんの名前で領収書をもらってるので後日戻って来ますけどね)

エアコンの設置なんて、一生の間に何度も経験しないでしょうから
見過ごしたり、無駄な費用を掛けたりしかねませんので
自分で費用を負担する場合は事前にあれこれ勉強した方が良さそうだなと
今になってから思うのでありました。

*

2013年7月29日

えあこん


雑然とした部屋をちょっとだけ片付けて、旧い窓用エアコンの撤去と
新しいエアコンを取り付ける作業が出来る程度のスペースを作りました。
そう、今日は待ちに待った工事日だったのです。

1時半頃になってから、やたら物腰の低い職人さんがやって来て
設置方法や取付位置を確認した上で工事開始。
室外機が屋根に乗っかっていた2階の方は思った以上に難工事のようで
今回は無難な策として1階の地面に室外機を置くことにしました。
配管の延長は10mちょっと、さすがに追加料金となりましたが
実はこの追加分も大家さん負担だったのであります(感謝!)

ただし竹薮と隣接した2階の屋根ですから
苔が生え、おまけに午前中の雨で濡れたせいで滑って危険な状態でしたが
二人の職人は笑顔を絶やさず、とても丁寧な仕事をしてくれました。
(たぶん、やぶ蚊にかなり刺されたと思います)

足場の悪い2階の作業に手間取ったこともあり、
私の部屋が終わった頃、時刻は5時半になろうとしていました。
計4時間黙々と作業してくれた彼らに感謝です。
まだ次の現場があるというのに、手を抜かず雑になることもなく
きちんと仕事をやり終えて行く職人気質の姿勢は立派ですよね。
これぞプロ!私も見習わなきゃ。

財布に余裕があればチップを差し上げたいところでしたが
冷たいお茶しか振舞えなかったのは申し訳なく思います。
「終わってから一杯やんな!」と、札を差し出し
若い衆にそんな台詞を吐くのも、歳相応にちょっとした願望なのですが・・


私の部屋、場違いなくらい立派な室内機が取り付けられました。
古い木造の家の、この部分だけ異彩を放っています。
ふと目に入ると違和感があって、ドキッとするくらい落ち着きません。
大家さんからの思わぬプレゼント、ほんとに戴いちゃっていいんでしょうかね。

夜、シャワーを浴びてから電源を入れてみました。
設定温度28℃、微風、おまけにパワーセーブ、省エネを通り越したその「貧乏設定」
さすがに外気温と同じでは快適な涼しさを実感できませんでした(笑)
サッシを開けると心地好い風が入って来るくらいの夜ですしね。
果たしてその実力を発揮する日は来るのでしょうか?


2階のカミさんと長女の寝室もハイテク化されました。
これでようやく蒸し暑い夏と厳しい寒さから解放されると喜んでおります。

めでたしめでたし。

*