2014年9月15日

やさしさなんかぢゃないよ



カミさんが入院してから今日で28日が過ぎました。
早いもんです、あれから間もなく一ヶ月が経とうとしています。

頭が混乱して、始めは億劫になることもあった毎日の見舞いですが
今ではすっかり僕の日常に組み込まれてしまった感があります。
人間て馬鹿ですから、慣れてしまうとそれが当たり前のように思えてしまうんですよね。

これが日常なんだ。
そんな風に受け入れてしまうと、煩わしさや面倒臭さは全く無く
病室に着くと、いつもの決まった用をさくさくとこなせるほどになりました。

毎日同じ時刻に、欠かさずやって来る僕を見て
「やさしい旦那さんですね」と、周囲からカミさんは言われるらしい。
それを彼女から聞かされると、僕は猛烈に反発したくなるのです。
照れでも何でもなく、そう言われてもにっこり笑うことすら出来ません。

「やさしさなんかぢゃねえよ」

僕は・・
降りかかる災いや試練を
そのまま受け入れているだけなんです。

本当に彼女を想う気持ちがあったとしたなら
あの夜、救急車を呼んでくれと本人から言われるまで
呆然と立ち竦んでいたりはしなかった筈ですから。

一部始終を見ていた僕の目の前で起きた事故を
未然に防ぐことさえ出来なかった後ろめたさが
「やさしさ」などと言われてしまうことで、とても憂鬱になってしまいます。

男の女々しさです。

僕の代表曲でもある『134号線の夕陽』は
「南へ下れ」と、命令口調の詩で綴られてはいますけど
男の弱さと、どうにもならない過去と未来を歌ったものなのです。



あの日・・
8月18日といえば、夏も終わりを迎える頃ではありましたが
陽射しも強く、まだまだ暑かった記憶だけは残っています。

それがもう、秋の気配を漂わせるようになり
季節の移ろいと時の流れが、いつもの年以上に早く感じられます。

お空の上では、夏と秋とが鬩ぎ合いの様相を呈していて
モクモクと力強く天に昇ろうとする雲が行く手を遮られているようで
それを見ていると何だか滑稽でもあり、寂しくも思えてしまうのです。

さらば夏よ、また来年ここで逢おうな。


今年はもう使うこともあるまい。
エアコンが無い僕の部屋の暑さ対策に一役買ってくれた扇風機、
埃を払い分解して、元の箱に収めてあげました。
そのまま収納してしまうと、無駄なほどスペースを占領してしまいますから
シーズンオフにはこうして箱詰めすることを予てから考えていたのです。

丸くて大きな物を四角い箱に収めると、ベッドの下の僅かな空間に入るだけじゃなく
埃や汚れからも守ってあげられるので、きっと来年も元気に活躍してくれることでしょう。

去り行く夏を見送りながら
人も、町も、空も、みんなご苦労さまでした。
そう呟く夜なのです。

それは・・
やさしさなんかぢゃないよ。

*

2014年9月12日

束の間の憩い



iPhone 6、オンラインで予約しました。
16時ちょうどくらいでしたが、サーバーへの接続もスムーズで
混み合い覚悟で臨んだだけに、なんだか拍子抜けの気分です。
けれど2年前、5に機種変更するための予約をした時はショップまで赴き
順番待ちでかなり長い時間を待たされた経験がありますから
今回のオンライン予約のシステムはとてもありがたいことでした。
(もしかして、5Sの時もそうだったのかしら?)

気になる料金設定は出遅れたDoCoMoを除き
SBもauも基本的な部分はほとんど違わないようですけど
予約開始時刻に合わせてSBが早速仕掛けて来ました。

「タダで機種変更キャンペーン」
http://www.softbank.jp/mobile/d/iphone/pdf/Free-Smartphone-Upgrade.pdf

従来の下取りに似てますが、端末代金が大幅に安くなり
iPhone 6の64GBの場合、端末の月額分割金はわずか百円となります。
既存の顧客を他社へ逃がさないための策なんでしょうが
おそらく明日になればauもDoCoMoも似たようなキャンペーンを打ち出して来る筈です。

iPhoneが新製品を発表する度、その発売日までにSBとauは鎬を削ってきたわけで
そこへ今回はDoCoMoが加わり、3社の競合となったのですから
19日の発売日までの1週間は熾烈な戦いが展開されることでしょう。
予約開始初日の今日は、まずはSBがリードする形となっています。
ありがたいことですね、孫さんがんばれ!!


ちなみに、これがオンライン予約の完了画面。
事前受付番号(一部削除)の最後が050となってますが
これはもしかして50番目ということなのでしょうか。
受取まで気長に数週間待つ覚悟だったんですが
この順位なら19日に入手できるのではと、淡い期待を抱いてしまいます。
(指定したショップの50番目、かもね)笑

とは言っても、
2年前、5に機種変更したときもそうでしたが
来月の誕生日までに手元に来てくれればいいんです。
(前回は少し遅れて10月11日でしたけど)
それまで淡々と待っています。

毎日の見舞いを欠かさず、家事に追われる我が身。
こんな楽しみがたまにはないと、やってられまへん!!

*

2014年9月11日



あれから13年。

陰謀説まで囁かれたあの日の真実が
いったい何処にあるのか解らないまま
「強いアメリカ」は正義を旗印に
武力で制する姿勢は変わることがありません。

先の大戦のパール・ハーバーがそうであったように
国民感情を高揚させるための罠だったとしたなら
なんて恐ろしい国家なのでしょう。

亜米利加・・
その国の文化には今でも強い憧れの気持ちがあります。
個々の人間の大らかさは、正に大陸そのものです。
けれど戦いに挑むとき、その姿は豹変します。

原爆や焼夷弾、ナパーム弾や枯葉剤など
残忍で非人道的な武器の開発と
躊躇うことなくそれらを使用する凶暴さに
僕はいつも戸惑い続けてきました。

「国家」として括られたとき
狂気へと突き進むことを誰も止められない
そんな恐怖を抱くのです。

それが戦争という魔物。
間違いに気付くのは、多くの血を流し
街が瓦礫と化した後になってからのことです。

アメリカの「大国」としての存在感が薄れた今、
抑止力と成り得たであろう力関係が崩れ
その際どさは更に深刻なものとなっています。
地球上の貧富の差と宗教問題がそれを加速させ
一触即発であることは否めない現実なのです。

正義として語られる言葉の数々は、
いつの時代も攻める側の口実であることを
僕らは忘れないようにしなければなりません。

しかしながら、闇に蠢く陰謀というやつは
どんなに目を凝らしてもその姿が見えないだけに
不気味であり、怖いのです。

陰謀・・
なんて卑劣な行為なんでしょう。

*

2014年9月10日

林檎教



発表前から、あれこれ噂されていた通りのスペックと
丸みを帯びたエッジのデザインの美しさにうっとりするような
新型iPhone 6の全容が明らかになりました。

なんでしょうね、この興奮。
これはiPhoneユーザーにしか解らないことでしょうけど
この日のために、僕らは2年間待てるんだと思います。

年に何度もモデルチェンジしなければユーザーに見捨てられる。
ほとんどのモバイル・メーカーはそのことに躍起になるばかりですが
どっこいAppleは、じっくりと時間を掛けて製品開発を進め
そしてその間ユーザーは(浮気もせずに)ずっと待っていてくれるのです。

世界中の何処にでも無数に居るそんなiPhone信奉者。
そう考えると、これはすでに神なのではと思ってしまいます。
林檎教・・?
僕もその信者の一人なのでしょう。

さて、予約開始は12日の16時。発売日は19日と決まりました。
ショップには信者が殺到して予約だけでも長い時間を待たされ
そしてまた初回入荷の数が限られているために
製品を受け取るまでには更に長い時間を待たなくてはなりません。

そのことに苛々することもなく、
殆どの方たちは気長に待つことが出来るのも
iPhoneユーザーの特徴的なところかも知れません。

僕も、待ちますよ~

*

2014年9月9日

Moon on the wire



間もなくです。
アップルの新製品発表会。
ホームページのトップではカウントダウンが始まっています。
2サイズ展開となるiPhone 6、楽しみですねえ。
僕のiPhone 5はスリープボタンが初期不良のまま
交換もせずに2年近く使っていましたけど
もう限界、早く新しい物に替えてすっきりしたいものです。
直前の情報では、発売日は9月19日が濃厚とか。
真相は如何に!


カミさんのリハビリ用装具が出来上がりました。
装具・・聞き慣れない名前ですよね。
僕も初めて耳にしたときは何だかよく分かりませんでしたけど
要は靴です。
骨折した踵部分に体重が一切掛からない構造で作られた
プラスチック製の靴(サンダル?)です。
外側の布地で出来た部分は屋外用のカバーでして
内部は本人の足を型取りした「ぴったりサイズ」となっています。
云わばシンデレラのガラスの靴?
本人曰く、あまりにぴったりすぎて履くのが大変だそうです。

いよいよ来週の火曜から歩行訓練が始まりますが
肘や手首以上に頑丈なギプスでずっと固定されていた右足ですから
足首だってすぐには動かせないに決まってます。
一説には最低90日間のリハビリが必要とか。
退院はおろか、日常生活に戻れるのは遥か先の話です。
ここは気長に構えることにしましょう。

とは言っても、降りかかる大問題はその治療費。
入院が長引けば経済的な負担はより重く圧し掛かって来るのです。
なんとかやりくり・・できるのでしょうか。
ちなみにこの右足だけの装具、現金払いで¥45000もしました。
申請すれば後で7割は返ってきますが、その値段には驚かされますね。
医療と介護、金が掛かりすぎます。
またまた楽器が幾つか減って行くかも知れません。
とほほ。。。


今夜は月見て酒飲んで忘れましょ。
あはは、電線に引っ掛かってらあ。

「Bird on the wire」ならぬ
「Moon on the wire」て、ところですな。

*

2014年9月8日

SEVEN CAFE



丹精込めて淹れてらっしゃる珈琲専門店さんには申し訳ないのですが
僕は百円で飲める手軽なこれが一番好きなんです。

セブンイレブンのドリップ・コーヒー、
数あるコンビニの中で、ホットに関しては味も香りも最高ですよね。
特筆すべきは、カップの底に残った最後の一滴まで味が変わらないこと。
渋みが溜まらないのは立派です。

味もさることながら、カップ表面の凹凸が手に持ったときに熱さを感じさせなかったり
飲み口の穴が大きく開いて飲み易かったりなど、
パッケージのデザインや素材の面でもとてもよく出来ていると思います。

涼しくなった昨今、ホットの美味しい季節がやって来て
カミさんを見舞いに行くときの手土産として毎日買うようになってしまいましたが
この味に出逢ってからはスタバにも行かなくなりました。

喫茶店の椅子に腰掛け、その時間を楽しみながら飲むのも好きですけど
百円という懐に優しい金額が、贅沢な気分を超越してしまいます。

日本人の味覚に合うと言われているペーパードリップで淹れられるSEVEN CAFEの珈琲。
巷にファンは多いようですが、僕もまさしくその一人です。
もちろん、毎日それを楽しみに待っているカミさんも。

無機質な病室に漂う珈琲の香り、
いいもんです。

*

2014年9月7日

転がる石のように



休日の今日は、のんびりと午後から病院へ。
ひとしきり強く降った雨も、出掛ける頃には上がってました。

セブンのドリップ・コーヒーを手土産にカミさんの部屋を訪れると
さしたる事件も無かったようで、比較的落ち着いた様子に一安心。
少しは慣れてくれたのかしらね。

日常ってやつを煩わしく感じたとしたなら
何事も拒絶するばっかりじゃなくて
受け入れることも必要なのよ。

僕なんか、何でもかんでも受け入れちゃってる。

夜、洗濯物を干しに庭へ出てみると
雲の切れ目からお月様が顔を出していました。
もうすっかり秋の空です。

短い夏でしたね。

おもむろに、ギターに触れてみました。
あの日、あの人が歌う「134号線の夕陽」に合わせて
ちょっとだけ弾いたとき以来、手に取ることも無かったのですが
少しだけ、心にゆとりができたのかも知れません。

無性に歌いたくなってきました。
転がる石のように。

*