2015年11月17日

明日なき世界



11月15日、P.F.Sloanが70歳の生涯を閉じた。
数々の名曲を残して逝った彼を偲びながら
未だに何も変わっちゃいない世界を憂いている。

「明日なき世界」
僕が初めてこの曲を耳にしたのは
往年のTV番組、ヤング720(セブン・ツー・オー)であり
早朝から生で演奏するコーナーに出演した高石友也が
バックにジャックスを従えて歌ったときだった。
高校に入りたての頃だったろうか。

でもよォー 何度でも何度でも
おいらに言ってくれよ
世界が破滅の前夜だなんて嘘だろ

このリフが、強烈に突き刺さってきたことを
白黒の画面と一緒に今でもよく覚えている。

あれから50年ほど経ったけれど
世界は何も変わっちゃいないどころか
ますます危うくなってきている。

破滅の前夜は
永遠に続くのだろうか。



https://www.youtube.com/watch?v=YTQhBLDZ24g

東の空が燃えてるぜ
大砲の弾が破裂してるぜ
おまえは殺しの出来る年齢(とし)
でも
選挙権もまだ持たされちゃいねえ
鉄砲かついで得意になって
これじゃ世界中が死人の山さ

でもよォー 何度でも何度でも
おいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんて嘘だろ
嘘だろ

感じねえかよ この嫌な感じを
一度くらいは TVで見ただろ
ボタンが押されりゃそれで終りさ
逃げ出す暇もありゃしねえ
見ろよ
そこの若いのよく見てみろよ
びくびくするのも 当たり前さ

でもよォー 何度でも何度でも
おいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんて嘘だろ
嘘だろ

奴らは俺がおかしいと言う
でも
本当のことは曲げられやしねえ
政治家はいつもゴマカシばかり
法律で真実は隠せやしねえ
そりゃ デモをするだけで
平和が来るなんて
甘い夢などみちゃいねえさ

でもよォー 何度でも何度でも
おいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんて嘘だろ
嘘だろ

狂ってきたこの世は騒がしいぜこんなとこからは逃げるに限る
一週間ほど宇宙旅行に
でも戻って来る場所はもとの故郷
進軍ラッパが闇の中にひびく
潜水艦がジェット機が
国を取り巻く

でもよォー 何度でも何度でも
おいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんて嘘だろ
嘘だろ


*音源と歌詞は高石友也の訳詩に手を加えた清志郎バージョン。


2015年11月14日

その先にあるもの



もはや、相対して向き合うような
そんな解り易い戦いではなくなった。
日常の風景の、いったい何処に敵が潜んでいるのか
それがわからないだけに、防ぎようが無いとも言える。

デマや挑発、陰謀や罠。
戦争は、それを求める愚かな者たちの手によって
いとも簡単に始まってしまうものだ。

売られた喧嘩は買わねばならぬ。
国民感情を煽りながら
正義の名の下に戦争は始まる。
いつの時代もそうだ。

そして誰が利益を得るかというと
巨額の受注が舞い込む武器商人たちであり
それは特需となって国が潤う仕組みなのだ。

大国は
一般市民を巻き込むテロを憎み
小国は
一般市民を巻き込む空爆を恨む。

報復の連鎖。
やられたらやり返す
この繰り返しは永久に終わることが無い。

ましてや現代は、国と国との戦いではないところが
状況を更に複雑なものにしている。
たとえ一国を制圧したとしても
その禍根は世界中の同胞たちに飛び火して
それが再び燃え上がり
更に勢いを増して爆発する。

はっきり言おう。
テロは、防ぎようが無い。
それを憎悪した先にある「報復」という手段だけだ。



今日、アマゾンはホームページのトップにフランス国旗を掲げた。
「団結」を意味するフランス語「Solidarite」が添えられている。
単に哀悼の意だけではなく、テロに屈しない姿勢を打ち出したものだろう。
さすが、大国アメリカを背負って立つ企業である。

さて、義を重んじるニッポンは
連合国の一員として、この先どんな道を選ぶのか。
見えない敵の連中は、その動向を窺っている。

その先にあるものが
途轍もなく怖い。

*

2015年11月12日

鎖国



なあんか
みんなが苛々してて機嫌が悪い。

忙しいのはあんただけじゃないんだよ
と、言いたくなるくらい
せかせかと早口で捲くし立てる連中ばかり。

そんな輩に限って
ちゃんとした日本語を話せない。
いや、そもそも協調性の欠片も無い人たちだから
自分の言いたいことしか口にせず
人の話には耳も貸さないときたもんだ。

何もかもが自分のペースで
その波長を他人に同化させようとするのは
横暴すぎる気がするよ。

「個」が世界の中心にあって
それを取り巻く全ての物事が
自分に都合の良いように動くわけなど無いのにさ。
現代人は思い違いも甚だしい。

災いや試練を受け入れるという姿勢も無く
心が鎖国状態のニッポン国民よ、
もうちょっと
大らかに生きることはできないもんかね。

身の丈に合った
そんな暮らしの中でなきゃ
人を思いやることだって出来やしないんだから。

*

2015年11月10日

また一人・・



夜になってから
アラン・トゥーサンがツアー中に亡くなったというニュースがネットに流れ
嗚呼また一人、偉大なるミュージッシャンが逝ってしまわれたのかと
少々落胆している次第です。

誰もがその年月と共に年老いて行くわけですから
こんな日を迎えるのは至極当然のことなんでしょうけど
数十年前のアルバムを聴いている限り
スピーカーの向こう側に居る者は
何も変わることなく、平然と「今」を生きているかのように
スピーカーのこちら側の者を錯覚させるのです。

そして或る日
生き死にという超現実的な出来事を目の当たりにして
うろたえてしまうのかも知れません。

ライブという鮮烈な印象を植え付けるステージがあったとしても
生き様としてのアルバムが永久に残るミュージッシャンにとっては
「表舞台」なんて、存在しないような気になるのもこんな時です。

仮に目の前から姿を消してしまったとしても
その後の動向が全く掴めなくなったとしても
スピーカーの向こう側には、いつも居てくれるわけですから
舞台に立つか立たないかなんて、関係ないんです。

・・と

いつもそう思いながら
先人たちを何人も見送ってきました。

けど
やはり、寂しいもんです。

*

2015年11月9日

悩ましい・・



バンダイのプラモって、やはり凄いね。
ガンダムで培われた技術力は素晴らしいものがある。
このC-3POも、実に精巧に出来ている。

小学生の孫二人へのプレゼントに
今年はスターウォーズから選んでみようと思い
アマゾンで色々物色してたら自分が欲しくなってしまったわ(笑)


R2-D2とR5-D4のセットも
1/12のスケールながら細部までよく作り上げてある。
部品点数が多いけど、あやつらに組み立てられるだろうか。
ガンダムよりは上級者向けのようだが・・


1/72のXウイング・ファイターレジスタンス仕様も素晴らしい。
なんでも、前作とは違う新たな型を起こしたそうな。
バンダイの拘りように感服!

うーん、
あたしのものにしちゃおうかしら。

悩ましい・・

*

2015年11月5日

お口の恋人



深夜に
ウィスキーを呑みながら
ロッテのラミーチョコを食べているのだと
そう呟いたら思わぬ反響があった。
この懐かしいラム・レーズンの味が
好きな人は多いらしい。

僕がラミーやバッカスを初めて口にしたのは
確か中学か高校の頃だった筈だ。
そんなに歴史のあるチョコだったということなのか?

調べてみた。
何とラミーは1965年、
コニャックを贅沢に使った姉妹品バッカスは
その前年、1964年の誕生らしい。
つまり、今年は生誕50周年ということになる。

すごいね。
しかも、中のお酒が溶け出さないよう
秋冬にしか販売しないという拘りよう。
さすが、お口の恋人と言わしめる哲学を感じさせる。

ちなみに
オリジナルはこんなパッケージだった。


僕はこの方が好き。
出してくれないかな、復刻版。



そして、今夜も僕は
その恋人と呼ばれる冷えた体を
口に放り込んでいちゃついている。


*

2015年11月3日

虎馬(とらうま)



FBからお知らせが来る「過去の思い出を振り返ってみましょう」というやつ。
3年ほど前の(今日の)些細な出来事を書き込んだだけの物であっても
それがいきなり目の前に現れると、何だか新鮮に感じられるから不思議。
いいもんですよね、あれは。

今日は3年前に他界したアナログ・プレーヤーのことを思い出させてくれました。
友人から譲り受け、長らく愛用していたクオーツロックのテクニクス製フルオートが
深夜にレコードを再生中、突然回転が止まってしまい息を引き取ったのです。

あれは驚きました。
再生中なのですから、いきなりウオォォォ~ンとピッチと回転数が下がって行き
いったい何が起こったのか、すぐには理解できずうろたえましたもの。

完成度の高い、良い製品だったので残念でなりませんし
次なるプレーヤーを(安価で)物色せねばならず
突然の出来事に、その夜は途方に暮れたものです。

けれど数日後、現在愛用しているDENONのターンテーブルを
ハードオフにて破格のプライスで入手できたわけですから
出逢いと別れの関係は、うまく作用していたと言えるようです。

で・・


テクニクスが急逝したとき、
ターンテーブルに乗っていたのがこのアルバムでして
それがトラウマとなり、以来掛けることが出来ずにいるのです。

CBSが日本コロムビアからリリースされていた当時のオムニバス盤で
帯のタイトルといい、ジャケットデザインといい
くっさいことこの上ない代物ではありますが、
このラインナップは何だかワクワクさせてくれると思いませんか?


見開きのジャケット内側がこれですよ。
ペラなCDでは味わえない「時代」の息吹が伝わって来るじゃありませんか。

発売当時は見向きもしなかった(くっさい)オムニバス盤、
けれど今はこの手のアルバムが楽しくて仕方ありません。

あとは・・

あの忌まわしい出来事を乗り越えて
これをターンテーブルに乗せられる日が待ち遠しい。。(笑)

*