2021年11月10日

秋の便り

 











帯広の姉から画像が送られて来た。 
実家の玄関から表通りに繋がる20mほどの小路を
風で落ちた紅葉が塞いでしまったようだ。 

後片付けが大変だと嘆いていたけれど
綺麗だね、ずっと眺めていたくなる。

玄関を開けただけで、気持ちが和らぐ。
そんな家がいいよね。


2021年11月9日

「16センチの神様」はいからはくち編

 











予報通り、雨の火曜となりました。 
ハーフ嬢とのやり取りには都合の良い天気です。 

 似合うかどうかは解らないまま 
前日に仕入れておいた40X50Cmのキルト芯を
ひたすらハサミで5Cm幅にカットして
それを四つ折りまたは八つ折りに畳んでは
ホーン開口部の奥に詰め込んで行く地味な展開。 
目分量・当てずっぽの行き当たりばったりですが
吸音材の代用品として、いい仕事してくれる筈。 
黙々と手だけを動かしながら
思い通りの格好にセットできた姿を目にした時、 
とても似合っているようで安心しました。


















このハーフ嬢というのは
あのダメダメさに失望したM-800のことです。 
ダブついてボンついた低域さえ抑え込めたなら
中高域が立って使い物になるんじゃないか? 
恥ずかしながら、何となく諦めきれないまま
数日間そんなことを考えた末の結果なのです。














吸音材代わりのキルト芯のセットを終え
恐る恐る彼女の第一声を聴いてみると・・ 

大成功でした。 
顰蹙を買った箱のボンつきが抑えられ、
おまけに低域も締まって適度な量です。 
これは狙った通りの音、 
中高域も俄然良く鳴るようになり
ボーカルの声質が私の許容範囲となるほどの
大変身を遂げてくれたのです。 
これ、これがフルレンジの音なのだ! 
百均のキルト芯、いい仕事してくれました。














そんなわけで、別れ話は反故にして
私のロクハンシステムに(正式に)
ハーフ嬢を迎え入れることとなりました。 
禁断の横置きですが、今やバランスは問題ありませんし
彼女には一番似合っているんじゃないでしょうか。


















69年に及ぶ私の人生。 
さしたる計画も無いまま、いつも思いつきだけで
トライアンドエラーを繰り返しながら生きて来ました。 
猫の額ほどの僅かな未来と
悔やむことさえ難しいほど遠い過去の
その隙間を縫うようにしながら、能天気に暮らしています。

ざんぎり頭を叩いてみれば、はいからはくちの音がする。 
そう、私は
唐紅の 蜜柑色したひっぴーでありたいのです。


はっぴいえんど「はいからはくち」


2021年11月8日

「16センチの神様」女々しくて辛いよ編

 












まさに、ゴールデンボンバーの歌の如く
私は女々しい男でございます。 
けれどディランの言葉を借りるなら 
男らしいってわかるかい、てえことになるのでして。 

未だに、諦めきれんのですよ。 
好きでも何でもないくせに
ただただ悔しくて。 

おまえなんか嫌いだあ。 
そう言い放って背中を向けたのも
私自身であったというのに。


















あじゃぱあ〜のあの日から
ずっと、心の霧が晴れぬのです。 
裏切られたことを悔やむほどまで
好きでも何でもなかったくせに。 

しかしながら、 
納得できないまま終わりを迎えるなんて
そんな中途半端な振る舞いは好きじゃありません。
 
面と向かって、もう一度話し合おうよ。 
今夜、そう伝えました。 
少しだけ、男っぽく演じてみたのは
たぶん私の後ろめたさなのでしょう。














似合うかどうかわかりませんが
百均の手芸コーナーで
キルト芯を二つ買いました。

触るとチクチクするポリエステルの手触り、
見た感じからしてアレの風合いに似ています。
アレの代わりになってくれればいいのですが。

明日のタイトルは「はいからはくち編」
血塗れの空を弄ぶきみとこかこおらを飲んでいる、か
唐紅の蜜柑色したひっぴーみたい、か
はたして私は、どちらを口ずさんでいることでしょう。


2021年11月3日

「16センチの神様」続・あじゃぱあ〜編

 















往生際の悪い人間ですから、昼間の結果を何となくモヤモヤしたまま諦めきれず、夕食後にエイヤ!とばかり縦置きに換えてみました。相変わらず雑で、いい加減な作業です。隙間の寸法が合わずCDラックも向きを変えることになり、なんだかショップの餌箱みたいになってしまいました。もう、この時点で嫌になってきましたが、気を取り直してセッティングまでは漕ぎ着けたのですが・・ 

音出し。 低域の籠り具合は少しだけ改善されたようですが、ホーンから噴き出す中低域の量は過剰なままで締まりがありません。ユニットの能率もかなり低いので(82.5dB /1m)音の張り出しが弱く、分解能もあまり良くありません。膨らみすぎてボンつく低音と、フルレンジにとっては致命傷とも言える中高域が引っ込む現象など、セッティングを変えたとしても根本的な部分は全く変わりませんでした。センターキャップの大きなユニットは高域が出ないという定説は正しかったようです。 

そんなわけですから明日、片付けて元の絵ヅラに戻します。たぶんオクに出品することになるでしょう。安かったので損はしないと思いますから。


「16センチの神様」あじゃぱあ〜編

 





















よそ見すんな!神様に叱られました。 

到着したミニ・バックロードホーン、前の晩からイメージしていた通りのセッティングを難なく終え、絵ヅラ的にも満足しながら気を良くして小躍り。禁断の横置き、しかもブックシェルフとして押し込むのはどうかとも思ったんですが、所詮8Cmのユニットですから、バックロードをかけても低域不足は否めないだろうと判断しての結果でした。そして待望の音出し、ボリュームを上げて行くと・・えっ?ええーっっ!? 

高域が張り出してシャキーン!と鳴るのかと思いきや、見事に期待を裏切る真逆の音調だったのです。例えて言うなら、ツイーターが断線してウーハーだけで鳴ってるような、抜けの悪いモッコモコの音です。ついさっきまでのワクワク感は一瞬にして失望に変わり、へなへなと力なく椅子に腰を下ろしてしまいました。あじゃぱあ〜です。 

本来の縦置きセッティングではなく、しかもバッフル効果で低域が増していることも原因のひとつかもしれませんが、その量が過剰すぎてバランスを完全に崩しています。試しにホーン開口部を少しだけ塞いでみると若干バランスが良くなり、むしろ完全に塞いでしまった方が、このユニットの持ち味である素直な高域とマッチングして程よい低域量と締まり具合になりました。たぶん、少し大きめのサイズの密閉箱かバスレフの方がバランスよく鳴るんじゃないでしょうか。ONTOMO製作で販売されたこのエンクロージャーキットの音を聴く限り、開口部に相当量の吸音材を入れなければ、まともな音にはならない気がします。設計ミス、なんですかね? 

落胆が大きいので、今は手を加えたり調整したりする気にはなりません。おまけに、ちょっと横道に逸れて8Cmユニットを試したいだけの動機だったのですから、暫くはこのまま放置することにします。 それより何より、あれこれ聴き比べてみると、現在のロクハンの方が上も下もスッキリしていて無茶苦茶バランスよく鳴るもんですから、ここでまた改めて惚れ直してしまいました。手前味噌に思われるでしょうけど、私の中では今や名機!すんげーいい音です。 

やはりフルレンジの醍醐味は、高能率で軽くスコーン!と抜ける開放的な音じゃなくっちゃね。「ワシを誰だと思っとるんじゃあー!」16Cmの神様に叱られてしまいました。はい、反省してます。


2021年11月2日

「16センチの神様」ハーフ編

 









明日、これが届きます。 
FOSTEXの8Cmメタルコーンフルレンジ、M800がマウントされた玩具 みたいなミニ・バックロードホーン。某フリマサイトに送料込み二千円ほどで出品されていたので、迷うことなくポチッた次第。何となくですが、ボーカルの色艶が良さそうな一品です。16Cmの神様のハーフサイズ、いったいどのような表現力で迫って来るのか。これはワクワクしないわけがありません。

取り急ぎ、お知らせまで。 
ああ、楽しみ。。。


2021年11月1日

「16センチの神様」第五章















我が家のロクハン、パンチングメタルを固定しているブチルゴムの粘着力が衰えてきて、角が浮き始めたので外してしまいました。当たり前ですけど、抜けは圧倒的に良くなります。そして音源が一点に纏まったフルレンジユニットの音は、やはりいつ聴いても小気味いいものです。 

先日、隙間対策とCDを収納するために購入したセリアのウッドボックス。収まり具合とサイズ感が良かったので追加購入、2個並列にしてみました。標準的なプラケースのCDだと1個に18枚収まりますから、税込220円の費用で36枚収納できたのは何となく得した気分です。効能的にも、比較的よく聴くアルバムを手の届く範囲に置いておけば、部屋をうろうろしたり探し回ったりしなくて済むので利便性も宜しいかと。 近いうちにもう一声リニューアルしたいと思っております。

さて、これまでシリーズ化して私のロクハン愛を語ってきましたが、特筆すべき点を書き忘れてました。それは所有しているどのアルバムに於いても、エレキギターが繋がれたアンプの音を、とても忠実に再現してくれることです。私の好みのミュージシャンたちは、小型のアンプで少しだけ歪ませて鳴らすことが多いですから、そのチープさというかバタ臭ささが、そのまま再生されてる印象なのです。16Cmシングルコーンの周波数特性や再生帯域が、小型のギターアンプに近いということもありますが、この鳴り方はロクハンならではのものだと思います。大きくてもだめ、小さくてもだめ、16Cmという絶妙なサイズが見事にジャストフィットしているのでしょう。レンジが広大な近頃のデジタルソースには不向きな音かもしれませんが、私の好みである60年代後期から70年代中期にかけてのアルバムが、どれもご機嫌な音で鳴ってくれることに毎回驚かされてます。
昨晩、ギターアンプについてちょっとした閃きがありましたけど、その話は次回にでも。

ところで・・
ロクハンの下に鎮座するダイヤトーンDS-251、現在は「置き台」としての役目だけとなってしまい、リファレンスモニターの座を完全に奪われた格好です。ガッチリした作りの密閉箱なので、共振したり箱鳴りしたりすることが無いため、置き台としてはいい仕事してると思うんですが、ちょっと不憫に思えてしまいます。部屋の反対側にセットしてあるCDラックと入れ換えて、その後は誰かにお譲りしようかとも思うようになりました。ユニットもサランネットも極めて状態の良い251、お安くしますんでどなたか入り用の方いらっしゃいませんかね?