2015年2月5日

ロー・ファイ万歳!



そりゃあ欲しい気持ちだってありますよ。
僕の手元には発売当時のアナログ盤が残ってないんですから。
でもねえ、いくらダイレクトカッティングされたアナログ盤2枚と
リマスタリングを施されたCDが2枚入ってるからと言われても
12960円てえ値段を見ると、つい後ずさりしてしまうってもんですよ。
おまけに、おっかなくって針を乗せられない(笑)

・・昨年末に発売された「はっぴいえんどマスターピース」
の、ボヤキでした。あしからず。

昔、金に困ってURCのオリジナル盤を売り払ってしまった僕は
今じゃこんな情けないCDしか持ってないのです。
「ゆでめん」と「風街」がカップリングされた
SMSがURCの版権を持っていた一時期の代物であります。
デザインもへったくれも無い、笑っちゃうようなジャケットではありますが
(負け惜しみを含め)今の僕にはこれで十分だと思っています。

来週のライブで「ゆでめん」から1曲やることになったもんで
部分的な確認のため久しぶりに再生してみたんですけど・・

ひゃあーっ!なによ、この粘りっけたっぷりな音!!
遠い昔に聴いた、そのまんまの音が流れ出て来て驚いてしまいましたわ。
(わかりやすく言うと、大昔の家具調ステレオみたいな感じね)
70年代の初頭にカミさんの実家のステレオで聴いていた頃を思い出しました。
ビクターのSX-3Ⅱでこのアルバムを掛けるのは初めてだったことに気付きましたけど
いやあ、こんなところにもこのスピーカー効果が表れるとはねえ。
デジタル・リマスタリングもハイレゾもくそ喰らえです。
ロー・ファイ万歳!!そう叫びたいくらい。


そんな僕が今夜ポチッたのはこれ。
重量盤アナログ・ディスクとCDがセットになって3558円。
新譜でもあることだし、この価格はやむを得ないところ。
ディランの「今」を聴くのです。

*

2015年1月21日

似非



似非オーディオ評論家のかずらです。
尻軽男の浮気話、
そう解釈されても構いません。
けれど、惚れたからには
やっぱり書き記しておきたいのです。

初代SX-3を返品して新たに購入したSX-3Ⅱ、
先代のコンディションがあまり良くなかったとは言え
比較にならないほどの高音質に驚いてます。
70年代万歳!その時代のアルバムの音が瑞々しく鳴り響くんですから。

先代も良かったんですが、
どこか重たく粘っこさが強すぎる感がありました。
ソフトドームのツイーターが改良され、
クロスオーバー周波数が1.8KHzに変更されただけなのに
こんなにも音の表情が変わってしまうことにびっくりです。

たっぷりとした低域はブーミーにならず適度に締まり
評価の高いソフトドーム・ユニットの高域は癖が無く
アッテネーターを全開にしてもやかましくなりません。
初代SX-3はややドンシャリ気味でしたから
二代目となったSX-3Ⅱの音作りは成功してると思います。

たぶん・・ですが
発売当時、クラシック愛好家からは弦の音に艶があると脚光を浴びたものの
ロックやジャズを聴いていた連中からは敬遠されていたことから
分解能と張り出し感を加えてオールマイティな所を目指したんじゃないでしょうか。
事実、僕も今回に至るまでこのスピーカーを信用してなかったくらいですから。
後にも先にも、これを使っていた友人知人の類では
ナイアガラ・ムーンの裏ジャケに写る大瀧詠一氏、ただ一人でした。
(さすが御大!目の付け所が違う!!)

でもね、決してカラッとした明るい音じゃないんですよ。
どこか憂いを含んだような、いわゆる色艶を感じるあたりが
JBLなどとは違って「日本の音」なんだろうなと受け止めてます。
今の自分は、そこが心地好い理由なのでしょう。
以前このBlogで、SX-3は日本語が綺麗に聴こえると記したことがありましたけど
それはきっとこのスピーカー独特の艶に起因してるんでしょうね。


とは言っても、英語だってもちろんいい。
たとえばこのボビー・チャールズ、篭り気味の声もハモンド・オルガンも
ベアズヴィル・スタジオの空気感まで上手く表現してくれます。
このアルバムを持ってる人ならわかると思いますけど
スピーカーによってはボーカルのsやthの発音が強調され過ぎて
ほんのちょっとだけ歪んでしまうんですよね。
ところがSX-3にはそれが無い。
その辺りの音作りが実に巧みで感心してしまいます。
往年の日本ビクターの技術力は凄い!

さて、
お誘いを受けたライブ・イベントが刻々と迫って参りました。
一日のほとんどをリスナーとして過ごした休日ではありますが
少しだけ楽器に触れてみました。


やはりこれが、一番信頼のおける相方なのだと
改めて実感した次第なり。
さてさて、何を演りましょうかねぇ・・

明日は孫(2号機)の学芸会観覧のため
鎌倉まで行って参ります。

*

2015年1月20日

Peace!


街角で
合法的に拳銃をぶっ放して
躊躇うことなく射殺できる国もあれば

どんなに危機が迫っていても
腰の拳銃を抜くことさえできない国もある

テロには屈さずの言葉通り
多くの人質の命が犠牲になろうとも
大量の火器を用いて強行突入する国があれば

まず第一に説得を試みて
命が失われることなく穏やかに
事を終わらせようとする国もある

この差は大きい

諸外国と我が国の間には
決して埋めることのできない大きな相違があるのだから
今さら集団的自衛権なんてことは
言い出さない方が良かったに決まってる

じゃあどうするんだと問われれば
Peace!と言い放てばいいじゃないか
僕らは戦いを好まぬ人間なのだから
それも立派な「思想」と成り得るのだ

無抵抗の人間にバンバン銃弾を浴びせても
法が定める処であればそれが許される国とは
あまりにも違いすぎる国民性の島
それが日本だ

中立の姿勢は
卑怯者でも腰抜けでもない
小さな島国の外交手段なのだと
僕は思う

*

2015年1月18日

根っからの浮気者ですから


愛おしいほど気に入ってしまったSX-3
ではありましたが、
購入当初から時折現れるウーハーの音切れ症状。
さすがに40年以上も前の代物ですから
電解コンデンサーが駄目になっているのは明白です。
いくら音が良いからといっても、将来的な不安が拭えない毎日でした。
(レストアすると数万の費用が掛かりますからね)
今回は3ヶ月間の返金保証が付いてましたから
ぎりぎりのところまで鳴らし込んで、
それでも駄目なら返品して程度の良い物を探してみようかとも考えておりました。

そんな矢先・・


ヤフオクで、えらく程度の良い物が見つかりました。
某ショップの出品なんですが相場の半額以下の破格値!しかも即決あり。
送料負担があっても、今ある物を返品すると相殺できる金額だったので
このチャンスを逃すまいと、思わずポチッてしまったのであります。
(決して酔った勢いとかではありません)

初代SX-3の改良型、SX-3Ⅱでありまして
クロスオーバーが2KHzから1.8KHzに(微妙に)変更され
低域をカットする背面のスライドスイッチが省かれた仕様になっています。
たぶん、ほんのちょっとだけ音が細くなってるんじゃないかと思いますけど
この時代の物ですから聴感上の大きな違いは無いでしょう。

いやはや、これは良い物が手に入ったものです。
メッシュのカバー越しに見えるユニットも綺麗そうですし
何よりスプルースの表面材がさほど焼けてません。
見た目的には今あるSX-3よりも数倍美人!(笑)

我が家への到着は火曜日あたり。
はたして出音は如何に!
結果は後日のレポートをお待ちください。

ハードオフさん、堪忍ね。
そして短い付き合いではあったけれど
SX-3初代機さん、ごめんなさいね。
あっしゃあ、根っからの浮気者ですから!!

*

2015年1月16日

大きな声では言えないけれど



娘が竹鶴を買って来た。
結婚40年の祝いだそうで
照れ臭いが有り難く頂戴しておいた。

そう、あまり大きな声では言えないけれど
私ら夫婦は昨日で40周年を迎えたのだった。
長い、あまりにも長いその歴史は
ルビー婚と称されているらしい。

実を言うと
この日を祝うために(いや、さほどめでたくはないのだが)
ちょいとしたライブ・イベントを計画していた。

10年前、真珠婚と呼ばれる30年目のその日に
何かプレゼントしなきゃなあ・・と思いあぐねた末、
かつてはマネージャー兼付き人として活躍(暗躍?)していた
そんな在りし日のカミさんを喜ばせるには歌うしかないだろう。
と、極めて安直な発想から、僕は三十数年ぶりのステージに立ち
以来、昔の名前で出ていますと言わんばかりに
70年代初頭に名乗っていた「かずら」の呼称で
その後も歌い続けることになった経緯があるのだ。




記念すべき2005年1月15日、
その日を境に再出発した意味を込めて名前を「かずら元年」と改め
近頃では気の向いたとき以外は歌うことも無くなってしまったけれど
なんとか細々と(辛うじて)ミュージシャンの肩書きだけは保っている次第。

あれから10年。
事故で大怪我をしたり、その後遺症なのか片目の視力を失い
いろんな出来事に遭遇したりしながらも、ずいぶんと楽しい思いをさせて頂いた。
関わった全ての方々への感謝の気持ちを忘れないためにも
結婚記念日と重なるその日を盛大に祝うイベントを
去年の春頃から密かに計画を練っていたのだ。

ところが・・

8月に思わぬアクシデントが発生。
カミさんが自宅で転倒、三箇所を骨折する大事件が起り
11月末に退院はしたものの、現在もリハビリが必要な状況で
気軽に外へ出歩くことも儘ならない状態では
さすがに断念せざるを得なくなってしまったのである。

残念ながら無期限延期。
けれど、いつかは40周年と10周年を祝いたいと思っているので
どこぞで噂を耳にしたなら皆で祝ってちょーだいね。



娘から貰った竹鶴、
勿体なくて開けることができない。
・・寝かすか(笑)

*

2015年1月11日

OUT ON THE WEEKEND


昨晩の貧乏暇なし!頼むコーラス!!
(正確には貧乏きりなし)
わかりにくかったですかね。
大瀧詠一氏の「びんぼう」から拝借したフレーズでした。
オリジナル音源が見当たらなかったので
ウルフルズのカヴァーでご勘弁を。





そして今夜はティム・ドラモンドの訃報が・・
ディランやJ.J.CALEとの絡みもいいですが
やはりニール・ヤングの「ハーヴェスト」が印象に残ります。
派手さはありませんけど、好きなベーシストでした。
冒頭のOUT ON THE WEEKENDのシンプルさ、
これがたまらない魅力でもありました。

ご冥福をお祈り致します。

*

2015年1月10日

貧乏暇なし!頼むコーラス!!


よほど疲れていたのでしょうか。
昨晩パソコンに向かい、いつものようにBlogを書き込んでましたら
すーーーっと意識が無くなり、しばらくすると我に返り
またしばらくすると、再びすーーーっと意識が無くなり
そんなことを繰り返しながら、我に返る度にBlogを書き進み
いつの間にかUPを終えていたという、不思議な不思議な夜だったのです。
もしや魂が体から出たり入ったりしてたのかしら?
朝起きてからサイトを開いてみると、
まるで何事も無かったかのような(当たり前の)文章だったので驚いてます。
状況からして、話題や文脈があちこち飛びそうなもんですけどね(笑)

ま、働きながらの主夫稼業も半年近くになりますから
知らず知らずのうちに疲労が蓄積しているのかも知れません。
昨日も朝から病院まで送り、リハビリを終えてからスーパーへ買出し。
帰宅してから家の掃除をして、その後に珍しく時間ができたので
夕暮れ頃にアルバム数枚を聴いたり、ギターを弾いたりしてたんですが
そんなことしてないで昼寝でもしなさい!・・て、ことですかねぇ。

貧乏暇なし!頼むコーラス!!
びーんぼびんぼ びんびんぼびんぼ


今夜は意識がはっきりしてるので、先日の「マスウェル・ヒルビリーズ」に続き
「この世はすべてショービジネス」を聴きながらパソコンに向かっています。
このアルバムも大好きなのです。
アナログ盤は2枚組でしたけど、CDだと1枚に収まっちゃうんですよね。
お手軽で便利、とも言えますから、決してCDを否定することは出来ません。
用途や環境に応じて上手く使い分けましょう。

そして、またしてもスピーカーの話になってしまいますが(シツコイ?)
ビクターのSX-3が72年のこのアルバムをとても気持ち良く鳴らしてくれます。
僕の部屋にある音源は、そのほとんどが60年代末期から70年代初頭の物ですから
この時代の音作りにはよくマッチするんですよね。
ちょっとウエットな響きがたまらない魅力で、聴いていて楽しくなってきます。
ええ買い物しましたわ!

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