2022年2月1日

八七さんは巣箱から元箱に戻られました

 
















ようやく二月となりました。
そう思えるくらい
今年の一月が長く感じられたのは
さして明るい話題もないままに
凍て付いた空の下で息を潜めて時を刻む
真冬の時計の悪戯なのでしょうか。
時計は止まり
人々は歩みを止めて
笑い声さえ聞こえなくなったとしても
このありきたりな日常の中に
ささやかな幸せを感じていたいものです。

画像とはかけ離れた文章で始まりましたが
相変わらずのマイペースというか
能天気な私は巣篭もり生活を楽しんでおります。

人間てやつは、時間がたっぷりあるとなると
あれこれ試行錯誤を繰り返すものでして
つい先日竣工したばかりの八七式巣箱は
わずか数日で住人が変わってしまいました。




















マークオーディオのOM-MF519という
軽くて薄いアルミコーンと
柔らかなダンパーとエッジが特徴的なユニットで
巷では数年前から人気のある製品です。
バックロードホーンに向いた特性なので
私も気にはなっていたんですが
販売会社が梱包不良の物を安く放出してたのと
八七の低域がどうしても気に入らないので
思い切ってこの機会に入手したわけです。
それが今朝届いたので
薄情にも八七さんには退去してもらい
巣箱を明け渡して頂きました。
今回はユニットが傾くことも無く(円形フレームは楽)
苦手なファストン端子の圧着も上手く出来たので
棟梁はとても気を良くしておられました。

音出しを始めてから数時間ほどしか経ってないので
全くエージングもされてないというのに
新品状態でもいいバランスで鳴ってます。
fo=106Hzでダラ下がりの特性ですから箱との相性は良く
低域もボリューミーで伸びてる感じが好印象。
M800に負けないくらい厚みのある低域に
さっぱりした端正な中高域が乗っかって
このバランスと音調は好きなタイプですね。
例えて言うならM800を上品にしたような・・感じかな。
ちょっと合板の箱鳴りが気になるので
明日は開口部に吸音材を入れてみようかと思います。
ちょっと贅沢な日常かもしれませんが悪しからず。

あ、八七さんには事情を説明して
丁重に元箱に収めさせて頂きましたので。



2022年1月27日

巣箱竣工!

 

八七式巣箱、めでたく竣工しました。
ただね、画像をよーく見て頂くとわかりますが
右のユニットが1mmほど左へ傾き
左のユニットは真っ直ぐになっているものの
全体に1mmほど右へ寄ってしまいました。
屋敷の顔とも言える一番大切な部分が
質の悪い施工によって残念な結果となったのは
いい加減さが際立つO型人間特有のものでありましょう。

はい、それは私です。
何度も計測しながら慎重にやったつもりでも
最後に木ビスを締めて行く段階で微妙にズレて
このような結末となったわけです。
ああ・・残念。

思うにそれは、見えない部分に気を遣いすぎ
難題が解決すると集中力を欠いてしまい
肝心の表側の施工時に気を許してしまったのでしょう。

例えばこの背面のエアー漏れ対策もそのひとつ。
ケーブルを通した穴に生じた隙間を埋めるため
防振ゴムを貼りましたが僅かに隙間が残ってしまい
その箇所が直角に曲げたケーブルの上部だったので
そこを徹底的に押さえ込むようにしながら
同じ材質の防振ゴムを重ね貼りしてようやく解決。
背面を光に当てながらバッフル開口部から覗き込み
光が漏れなくなるまで何度も繰り返しましたから
かなりの労力を費やしてしまったわけです。

スピーカー端子としては厳つい姿ではありますが
ターミナルブロックを代用したので
背面の開口は4mmの穴が二つで済みました。
が、ここまで徹底した裏の対策をしておきながら
事もあろうに表側でしくじるなんて・・
嗚呼、情けなや。

似たようなことをギターの改造や調整の時にも
最後の最後にやらかしてしまうことが多々ありまして
どうやら私は集中力を持続できないようですし
終わりが見えてくると先を急ぐ習性があるみたいです。
結果、わずか1mmの誤差に泣き
落胆しながらも照れ笑いを浮かべるのです。


けれど一夜開ければ全て忘れてしまいます。
いい感じにセッティングされた姿を見ると
ニヤリと不敵な笑みを浮かべながら
アンプのボリュームを上げて待望の音出し。
わーお!いい音だあ!!
12mm厚合板の巣箱はとても締まった音です。
細かなことは日を改めてレポしますが
MDF材とは全く異なる音になりました。
やはり木はいい!






2022年1月25日

八七式巣箱、施工開始しました

 

八七式、こう書くとミリタリーマニアさんが
旧陸軍の八七式軽爆撃機を連想するかもね。

けれどこちらは巣箱の名前。
Fostex FE87が住むことになるこの家を
本日から施工を開始したわけでして
このように入り組んだ内装が特徴なのです。

独り住まいの家ですが
プライベートな暮らしを重視した上に
セキュリティも万全な佇まいとなっています。
国内産の杉材を使った白木(風)がいいですね。


ただ残念なことに
表玄関にあたる丸い穴の施工が悪く
カットされた断面がギザギザだったので
1.5mm厚の戸当たりテープを貼りました。
こんなに薄い隙間テープがあるとはつゆ知らず
アマゾンで見つけた時に感動して仕入れておいたんですが
本来は開口75mmで作られたユニット穴を
数ミリ狭めてFE87に合わせるのが目的でした。
それが今回に関しては一石二鳥だったわけで
雑な施工部分を隠し、開口部の隙間も埋めるという
結果的には重宝する部材となりました。
ユニットを仮に合わせてみましたけど
見事にジャストフィットしてくれました。

難儀したのはファストン端子の圧着。
110サイズには太すぎるケーブルを
無理やりかしめたせいもありますけど
なんたって私の目には小さすぎてトホホです。
今までは端子付きの出来合いの製品を使っていたのに
何を血迷ったのか今回は圧着用の電工ペンチと
3サイズ計60個も入ったファストン端子を購入して
やる気満々で挑んでしまったのです。
(密かにこれを、向こう見ず大作戦と称します)

恥ずかしながら告白します。
左右で4個の圧着を終えるまでに
その倍くらいの数をダメにしてしまいました(涙)

さて、気を取り直して施工現場へ。
ターミナルの端子穴が開いてないので
今回は4mmほどの穴を開けて
ケーブルを裸で取り出すようにしました。
これをアンプ直結にするか迷ったんですが
なあんか素人ぽくってやだなあと思い
子亀に使ったターミナルブロックを外し
背面に取り付けることになりました。
(あとでちゃんと返しますからね)


空気室後方に穴を開けてしまったので
ケーブルの隙間からのエアー漏れは
何としても防がなければなりません。
防振ゴムを半分に切ってから貼り合わせ
これで完璧!・・と思いきや
ケーブル用の切れ込みを入れた部分に
ごくごく僅かな隙間あり!(泣)
こ、これは埋めなきゃなりません。
パテか何か、材料を検討中です。


隙間対策は後日ということで
とりあえずターミナルブロック取り付け。
往年のスピーカーの背面の如く
ネジ止めの端子はゴッツイですね。
でもね、やわなプッシュ式の端子よりも
こっちの方が断然いいと思いますよ。
確実にガッチリと結線できますからね。
よほど頻繁に外したりしない限りは
こちらの方法をお勧めします。


かくして八七式巣箱、裏口の完成でーす!
星いくつ戴けますでしょうか!
(マチャアキの古い料理番組か?)笑

控えめに言うなら自己採点は星ふたつですね。
空気室後方、最初のホーン折り返し地点での隙間、
これは大きな減点となりますから。

と、今宵はここまで。
明日以降は表玄関の施工を仕上げなきゃ。
棟梁、張り切ってますけど
今日一日の作業だけで
腰も肩も腕も、パンパンに張ってます。



2022年1月24日

合板製の巣箱がやって来た!

 


















Fostex FE87のために新調した巣箱、
本日到着しました!
今回は板材の強度を考慮してMDF材を避け、
12mm厚の国産杉構造用合板製にしました。
サイズは現在の親亀さんとほぼ同じ、
板厚が増した分だけワイドが広がってます。
巣篭もり中だし自分で作ろうかとも思いましたが
MDF材のキット製品と変わらぬ安さだったのと
バックロードホーンは組み立てが大変なこともあり
潔く個人制作の完成品を購入したのです。
加工と仕上げには雑なところも見受けられますが
(バッフル開口部なんて断面ギザギザ)笑
箱の作りと仕上げが大変綺麗なので許しましょう。
安かったし文句は言えません、はい。

幸か不幸か、背面のターミナル穴さえ開いてないのは
エアー漏れ対策に好都合だと思うことにして
3mmの穴を二つ開けてケーブルだけ通そうかと。
(明日以降は肩が凝りそうだあ)














合板とはいえ、案外と綺麗な目が出てるんで
これなら塗装しなくてもいいんじゃないかしら?
だとしたなら、作業工程かなり楽ちんです。

軽いMDFから重厚な合板に変わっただけでも
なんか嬉しいし懐かしさを感じるのは
私が古い人間だからなのでしょうが
果たしてその効果は如何に!
またしてもワクワクしております。

けど・・
合板特有の接着剤の軽い刺激臭で
喉がイガイガすることだけはちょっと辛い。
これも我慢、かな。


2022年1月19日

だって、我慢できなかったんですもの












ああ・・何事にもせっかちな私ゆえ
いくら我慢しても、待ちきれなかったんです。
禁断の扉を・・開けてしまいました。

MDF材のミニ・バックロードホーンですから
ネジ穴が緩くなってしまうので
何度もユニット交換を出来ないことはわかってたので
新しい巣箱が手に入るまではじっと我慢していよう
そう決心していたというのに・・

夕刻になった頃、巣箱からM800を外し
強引にFE87に交換してしまったのです。
つまり、一緒に子亀も外してしまったということで
おお神よ、私の罪をお許しください。
だって、我慢できなかったんですもの。

新しい巣箱を探す手掛かりとして
音の傾向を知りたかっただけなんです。
なので、細かな調整は特にしてない仮留めです。
だから、許してちょーだい!

結果は、予想していた通りの
軽く明るく、張り出しの良い音でした。
M800とは真逆の、中高域寄りで華やかな音です。
当然、ツイーターを追加する必要もありません。
巣箱とのマッチングさえうまく行けば
これはかなり面白いことになりそうです。

今夜は頭の中の整理がついてないので
取り急ぎ、懺悔とご報告まで。



2022年1月18日

三日間のご無沙汰でした(玉置宏の口調で)



とあるフリマサイトにて
日曜の午後、ポチッてしまった。
良かったんだか悪かったんだか解らぬうちに
翌日の月曜、午前中には届いてしまった。
未使用・元箱入り
FOSTEX FE87、3本セット。
なぜ3本なのか、余った1本はどうするのか、
考えるいとまもなくポチッてしまった。





動機は単純、安かったから。
近頃お気に入りの8Cmユニットだったから。
同じFOSTEXでもM800とは全く異なる音作りの
元祖FEシリーズを試してみたかったから。
わずか82.5dBと能率の低いM800と比べ
90dB近い高能率のFEシリーズに変えることで
いったいどんな変化が生じるのか知りたかったから。

あらら、理由を並べてみたら
出るわ出るわの盛り沢山じゃないですか。
おそらく日曜の私、
瞬時にしてこれら全てが頭を駆け巡ったのでしょう。

と、己の正当性を自らに訴えかけて
気持ちの整理がつきました。
後悔はしてません、はい。
(これが自己暗示というやつ)笑



たぶん、たぶんですがM800と比較すると
パーン!と軽い音になる筈。
高域も派手に出しゃばって来るでしょうから
再度たぶん、たぶんですが
子亀が必要なくなる・・かも。
げげっ!親子の危機です。





そこで私は考えた。
今ある親子はそのままにしておいて
FE87は新たな巣箱に入って頂こうと。

同じサイズ感で板厚とホーンの折り返し増量の
そんな箱を求めてWEBで監視しているのです。
余った1本をどうするのか
そこまでの考えには至っておりません。



2022年1月15日

3年後の・・これは夢か幻か













本日、結婚47年目となりました。
よもやよもやの長きに渡り
1975年からずっと一緒に暮らしているわけで
公には出来ないことも数々ありながら
よくもまあ今日まで続いているものです。
(画像は1975年頃、前列は母親と姉)














Blogにも度々登場しているこの写真、
発足直前のキャニオンレコードが
アーティストを探しているので行ってみようと
音楽評論家の大森廉雄さんに声を掛けられ
1972年頃のニッポン放送スタジオへと出向き
デモテープを収録した時の一枚です。
この時プロデューサーは女性を探していたらしく
私はボツ、デビューしたのは中島みゆきでした。

そんな当時の私を金銭面とマネージメントで
ずっと応援してくれてたのが右に居る女性。
そ、現在のカミさんなのでした。
















それから色々すったもんだの挙句
子供三人をなんとか世に放り出し
あっという間に30年が過ぎた頃、
TVのジュエリーCMを観ていたカミさんが
「結婚30年かあ、真珠の指輪いいなあ・・」
みたいな独り言を吐いたのを耳にして
これはいかん、なんとかしなくてはいかん。

真珠を買う金など無いのですから
どうすれば喜んでもらえるかと思い悩んだ末、
30周年の記念日に私の復活ライブを催したのでした。
(結婚後は歌の世界から遠ざかっていたのでね)
旧い友人も駆けつけて、作戦通り大喜びしてました。

そして今日は47年目。
つまり3年後は50周年となるのです。
き、金かあ!次はあー!!
大変です。

こうなったら、やるしかないですね。
50周年記念ライブ!
その時72歳になってる私が
五体満足でピンピンしてれば、の話ですが。

その折りは、招待状出しまくりますんで
皆さまこぞってお集まりください(笑)