2012年3月7日

百五十円也


じわじわ、じわじわと上がってきてるのは感じていましたが
1号線沿いのスタンド各社の前を通過する時、とうとう目にしてしまいました。
L/150円の看板、それもいたる所で。
昨日より3円~4円も高くなってしまいました。
イラン情勢を考えると、いつかこの日が来るであろうことは予測できましたが
いざ目の当たりにしてみると、やはりショックです。
これから先、いったいどこまで上がって行くのでしょう。
胸がざわざわしてきます。

そんな夜ですから
高田渡を掛けてみました。
いつの時代も、庶民は困難を受け入れることしかできないのです。
乗り越えようなんて、誰も思っていません。
ただただ呆れて、へへと嘲笑って酔い潰れるのです。


高田渡「ごあいさつ」




2012年3月6日

西向きが好きなんです。


今日は女房の誕生日、私より一足早く還暦を迎えました。
twitterやfacebookを通してお祝いの言葉を戴きましたこと、ありがたく思います。
お互いにかなりガタは来てますが、おかげ様でまだしばらくは元気に過ごせそうです(笑)

彼女の所用で大田区役所まで車を走らせた帰り道、
北寺尾の1号線沿いに在るスターバックス鶴見店に立ち寄りました。
国道沿いでドライブスルーまであるなんて、ふだん見慣れたスタバとは違いますし
丘の上に建ち夕日を受けたこの店の前を通るたび、一度行ってみなくてはと思っていたのです。

予想した通り、素敵なお店でした。
広い駐車場からウッドデッキのエントランスを抜けて入口へ向かうと
眼下に第2京浜を見下ろすオープンデッキがいい感じです。
西向きなので、夕方は沈み行く太陽が眩しいかも知れませんが
自称「西日好き」な私にとっては、またとないロケーションなのであります。
暖かだった今日は、その西日を堪能できたことも収穫ですし
コーヒーを飲みながら心置きなく煙草が吸えたのも有りがたいことでした。
(二人とも喫煙者ですからね、煙草が吸えない店では寛げません)

1号線を挟んで向かい側のライフから見るとこんな感じです。
ご興味のある方、近くを通りかかる方、是非一度覗いてみてください。


ね、いい感じでしょ。
晴れた日の午後がオススメですが、朝7時から翌朝の4時まで営業してるそうです。
http://www.starbucks.co.jp/store/search/detail.php?id=730&search_condition=%E7%A5%9E%E5%A5%88%E5%B7%9D%E7%9C%8C%E3%80%80%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E5%B8%82%E9%B6%B4%E8%A6%8B%E5%8C%BA&pref_code=14&city=%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E5%B8%82%E9%B6%B4%E8%A6%8B%E5%8C%BA&store_type_3=&search_by_address_flg=&x=73&y=15

陽気が良かったせいか、私の愛車も終始ご機嫌な走りでした。
エンジンもミッションもタイヤも、やはり春先が一番調子がいいようです。
660CCのロープレッシャー・ターボが気持ち好く吹き上がる
そんなドライブ日和の一日の締めは、昨夜に続きディランです。



2012年3月5日

0と1の魔法


もしかすると・・
開封しただけで、一度も聴いてなかったかも知れません。
2007年の10月に発売された3枚組のDYLAN [Limited Edition]
布製のクラシックな箱に収められたリマスターのベスト盤です。
装丁も素晴らしいし、ジャケットやライナーの写真もいいし
(今さら)へえ~と、感嘆している自分に呆れています。

オーラトーンがどうだこうだと書き記しておきながら
実は私、家で音楽を聴くことはごく稀なのであります。
年に一度くらいだけ無性に聴きたくなって、数日間に手持ちのアルバムを一気に掛け
そしてまた一年くらい全く聴かない状態が続くような、そんな暮らしぶりなのです。
そんなわけですから、このアルバムのように持っていることを忘れている物も多々あります。
ちなみにこれはどこに埋もれていたかというと、
ブルースハープを数本入れたケースの「台」になっていました。
今夜ふと、はて?あの赤い箱は何だったかしら?と思いながら上の物をどかしてみて
4年半ほど眠ったままだったことに気付いたのでした。

これも今さらですが、対訳は中川五郎氏の手によるものでした。
後で老眼鏡を掛け、じっくり読んでみたいと思います。
それにしてもデジタルのリマスターって、素晴らしく艶やかな良い音になりますね。
DISC ONEの声もギターも、とってもリアルに聴こえます。
アナログの時代はマスターテープの音質とカッティング技術に頼らざるを得なかったものですが、
現代はデジタル処理を施すことによって、後からどうにでも加工できるんですからねぇ。
たかが数字の0と1の組み合わせで、いったい何ができるって言うんだい!!などと、
日頃はややデジタルに対する反骨精神みたいなものを抱いてはおりますが
このように60年代初期の音を生々しく感じるほどに聴いてしまうと
(ちょっとだけ)デジタルの罠に溺れてみたくなってしまいます(笑)

でもねえ、その0と1を読み取れなくなってしまったら
目の前に有っても一切のデータが取り出せなくなるようなことは困りものです。
パソコンのハードディスクにも同じようなことが言えますし、
ちょっとしたトラブルでデータを失ってしまうような事故は頻繁に耳にします。
それも原因が全く分からないまま。
けれどアナログであれば、レコード盤もテープも「目の前に有れば」何とかなります。
しかもお金をかけずに自分の手で。
この差は比較にならないほど大きいのです。

リスナーに手間を取らせない諸々のデジタル技術が、
自分で何とかしようという発想と行為を奪ってしまいました。
便利になったとは言え、あらゆる局面で己が行動を起こす意志が希薄になってしまったような
そう思う私は大袈裟に考えすぎなんでしょうかね?

ああ、やめたやめた。
私が何を言ったところで、価値感てぇやつは複雑すぎるのですから。
最後に、今夜もボロボロのFE-103は絶好調なのであります。
わ、今「JUST LIKE A WOMAN」!



2012年3月4日

BLUE RIVER


今夜はエリック・アンダースンの「ブルー・リバー」を聴いています。
72年にリリースされたこのアルバム、ふと無性に聴きたくなる時があるんですが
曲や詩もさることながら、プロデューサーであるノバート・プットナムが好きな理由もあります。


ナッシュビルのスタジオ・ミュージシャン達が集まって結成されたエリアコード615というバンド、
彼はそこのベーシストで、私の好きなJ.J.CALEやトニー・ジョー・ホワイトなどのバックも務めています。
シンプルなフレーズなんですが、J.J.CALEの「REALLY」で聴かれるような音が大好きでして
この70年代の最高傑作と評された名盤「ブルー・リバー」に辿り着いたのも
人とはちょっと違い、クレジットに彼の名前を見つけたからだったような気がします。

そんな裏話はともかく、いかに偶然辿り着いたとは言え、これは素晴らしいアルバムなのです。
うまく表現できないんですが、俗っぽい言葉を用いるなら心が洗われるというか
タイトル通り、清らかな水が荒んでしまった心を優しく包んでくれるかのようで
少々疲れている時には2~3回続けて聴いてしまいます。
私にとっては一種の清涼剤と言えるのかも知れません。

ああ、それにしても
ナッシュビルの音は素敵です。
前述のエリアコード615の2枚組UK盤を聴きたくなって探してみましたが
レコードは見つからず、残念ながらすでに手放してしまっていたようです。

それではもう一度「ブルー・リバー」を。。



2012年3月3日

誤算


昨晩ご紹介したニア・モニターの銘器、オーラトーンの5C。
ガラクタの宝庫である私の部屋の押入れから早速それを掘り出してきました。
いい面構えじゃありませんか、何だかワクワクしてきます。

締め切ったままの押入れというのは、保管場所としては湿気が篭り易く、あまり感心できませんが
幸いにもコーン紙の黴も無く、エッジの弾力も残っていてとても良い状態でした。
ただ、ひとつだけ誤算が・・
大きさの記憶はあまりにもアバウトな感覚だったようで、
実際にデスクに置いてみると想像していた以上のサイズだったのです。
各辺165mmのキューブ体、スピーカーボックスとしてはかなり小さい部類ですが
私の感覚としては10Cm角くらいのイメージしかなかったので、かなり大きく感じられます。
(12.5Cmのユニットがマウントされてるんですから、10Cm角なんて有り得ない話なんですけどね)
このあたりが人間の感覚のいい加減なところです。

そしてその誤算は、置き場所としての候補地をも振り出しに戻してしまいました。
耳の高さと同じくらいの位置にあるCDを入れるスペースを予定してたんですが、
最低でも180mmくらいのクリアランスは必要なのに高さが足りません。
高さと距離を考えると非常に良い場所だっただけに残念です。
このスピーカーは顔のすぐ傍で鳴らしてなんぼのものですからね。


私の場合、ラックは棚板を組み合わせて、いつでも分解・変更できるようにしているのですが
お気に入りのCDはセラミック・ブロックに乗せたモニタースピーカーの下のスペースに置いてあります。
今回は安直にここに置いてやろうと目論んでいました。
ところが・・ブロックの高さは160mm、NGとなったわけです(泣)

今あるこのセラミック・ブロックは音響用のオーディオパーツとして売られていた物で
340X160X100mmと少々特殊なサイズで作られています。
一般的な建築用のブロックなら390X190X100mmなので、これと入れ替えるとちょうど良いようです。
昔はスピーカーの置き台用に7~8個くらいゴロゴロしていましたが
引越しの折にみんな捨ててしまったので手元にはこれしか残っていません。
30年ほど前に買った時は1個が80円程度でしたが、今じゃ400円もするそうですから
今さら新たに購入する度胸はありません。
ではどうしたら良いのか・・
中途半端なサイズで箱を自作しようものなら、配置換えの折に困る状況が必ず来ます。
さりとて頑丈なのはよいのですが、ブロックの幅がスペースを狭くしている現状もありまして
最良の方法とやらを、ちょっと悩んでみることにします。

オーラトーンが音を奏でるまでには、かなり時間が掛かりそうな気配です。



2012年3月2日

押入れの中の銘器


音楽聴くならFOSTEXのFE-103がいい!と何度も呟きながら
ここしばらくはずっとそれで聴いていたんですが
「おい、なんか忘れてないか?」と、背後から言われたような気がして思い出しました。
そうです。オーラトーンの5Cという、これまたナロー・レンジの一品があったのです。

仕舞い込まれたまま、押入れの中でずっと眠っていたそれは
12Cmほどのユニットが窮屈なほどに小さな密閉箱に押し込められ
FE-103以上に上も下も出ない(中域オンリーの)代物です。
たぶん十人に聴かせると、ほぼ全員が顔を顰めるであろうローファイな音ではあるのですが
どっこいこれでボーカルやアコースティック楽器を再生すると素晴らしく良い音で鳴るんです。
(私の部屋の押入れ、楽器その他ガラクタの宝庫でもありますからね!)

前にもこのBlogの中で少しだけ書いたことがありましたが、
アナログ時代のレコーディング現場やラジオ局のニア・モニターとしてコンソールに置かれていました。
いわゆるラジオ・モニターとしてミックスダウンの音決めの参考にしたり
アナウンサーの声の確認用に使われたり、当時はとても重宝されていたのです。
けれどもそれはあくまで「サブ・モニター」であって、スタジオの主役ではありませんでした。
なぜなら驚くほどに帯域が狭く、中域以外はストーンと削ぎ落とされたような音だったからです。
現代の広帯域でシャープな音に慣れてしまった方には苦痛とも言える音かも知れません。

私が所有しているのは5C-Vという、キャンセリング・マグネットの後期型で
箱もバッフル面も全てが真っ黒なモデルですが、オリジナルはこんな素敵な風合いでした。


木目調であっても、これはおそらく中期型で
サランネットの固定用に小さなマジック・テープが使われています。
初期のモデルは何本かの尖ったピンでネットを止める(乱暴な)構造でしたから
指先に刺さって痛い思いをしたことが何度もあります。
PL法が無かった時代とは言え、極めて危険で物騒な物だったんですよ(笑)

さあ、次の休みにはこれを引っ張り出してみましょう。
FE-103の好結果に気を良くした私、かなり期待が膨らんでいます。
でも、いかに小さいとは言っても現状では置くスペースがありません。
ましてやこのモデル、あくまでもニア・モニターなのですから
耳というか顔というかに、一番近い場所に置いてあげなくてはなりません。
すでに候補予定地は決まってるんですが、今そこに在る物をどこへ移すかが問題なのでして
片付け仕事が一番苦手なO型人種としては頭の痛いところであります。

無事にセッティングが済みましたらレポートさせて頂きます。
わあ、楽しみ。



2012年3月1日

続 パブ・ロック

クックハウスの鈴木クンからメールが来ました。
ブリンズレー・シュワルツを聴きながら、ずいぶんご無沙汰しちゃったなあと思いながら
昨日のBlogに(ちょっとだけ)書いてみたのを目敏く見つけたようです。
他愛もないことかも知れませんが、こういうのってとても嬉しくなります。
ここ3年くらいは会ってない気がするんですが、ありがたいことに彼の近況も添えられていました。

かつて彼と顔を合わせるタイミングが、私のターニング・ポイントとなる節目のような時期が多く
それゆえ、ずいぶんと助けられたり楽しい思いをさせて頂いたものです。
顔の広い彼のおかげで、数え切れないほどの素敵なミュージシャンと出逢うこともできましたし
まさに感謝と尊敬に値するナイス・ガイなのであります。(お世辞じゃないよ)

ちなみにクックハウスとは、玄人受けしそうな渋い曲をレパートリーとする彼のバンド名。
パブ・ロックの真髄を私に教えてくれた素晴らしいバンドです。
鈴木クンの口癖「うちはカバーじゃなくてコピーバンドですからあ~」
この潔さがいいし、演奏も毎回すごく楽しいんです。
小さなハコで観ていると、ロンドンの下町辺りに居るような錯覚に陥りそうで
何故だか私、飲んでいるとニヤニヤしてしまうほどです。

届いたメールにはパブ・ロックの雄、ダックス・デラックスの来日が決まったことが書かれていました。
聴いたことが無かったのでちょっとググッてみると、ブリンズレー・シュワルツとも縁があり
その後ルーモアやモーターズが結成される源となったバンドのようです。


ジャケット、いい雰囲気です。
この金を掛けてないような安っぽさに最近は惹かれますね。
私が近頃感じているカッコ良さって、こういうことなんじゃないかなあ・・と。
一度解散したとは言え、媚たりブレたりせずにここまで貫かれると天晴れです。
70年代の映像を載せますが、最近のライブもこのまんまでした。



むちゃくちゃカッコいいです。
そして(お世辞抜きで)クックハウスとダブリました。
鈴木クン、ありがとね!