2015年4月15日

Post Town Talk・・みたいな。



なんと申しましょうか。
掻い摘んで言うと、
言葉を発することにガツガツしなくなった
そんな気がしてます。
敢えてBlogにたくさんの言葉を羅列せずとも
時折TwitterやFacebookに数行の文字を記す、
それだけでいいような、そんな気分だったんです。

すみません。
Blogが休止状態になっていたことの言い訳でした。

カミさんが身軽に動けなくなったせいで
僕が不器用に家事をこなさなければならなくなり
日々のカリキュラムにはようやく慣れてきたものの
自分の時間が持てなくなったことも理由のひとつではありますがね。

世に問い掛けたり、時に吠えたり、怒りを露にしたり
人としてやらねばならぬことが山ほどあるのですが
決して言葉を呑み込んでしまったわけじゃないのです。
書く(打つ)時間が無いだけで、ジジイの反骨精神は今も健在なのです。

とは言っても・・
政治屋の苦しい答弁みたいですね。
たぶんこんな場面で「粛々」を連発するんでしょうな、奴らは。
便利な言葉があったもんです。悪用ですけど。



今朝、南本宿の地主様から嬉しい連絡がありました。
雨が上がり、ようやく筍が採れたんで持って行ってくださあーいと。
たまたま休日だったので、カミさんを助手席に乗せ
住み慣れた南本宿の旧宅まで戴きに出掛けました。

土からちょろっと顔を出したくらいのやつが食べ頃なので
こんな具合に太くて短いのが柔らかくて旨いんですが
この三本は選りすぐりなのでしょう、見事で美しい体をしています。

数日間は筍三昧の食卓。
我が家の毎年春の風物詩ではありますけど
残念ながらこの楽しみも今年が最後。
南本宿の竹薮は伐採され宅地となってしまいます。
見慣れた大きな松の木や山桜も、惜しまれつつ切り取られてしまうのです。
もちろん、12年間の時を過ごした思い出深い旧宅も。
寂しくなります。

思い出の地、南本宿。
記憶に残る風景と、そこで接した人情を
いつか歌にしたいと思っています。
Post Town Talk・・みたいな。

*

2015年3月27日

足回り二選



この歳になって初めて履いたスタッドレスタイヤ。
備えあれば憂いなし、どころか
一度も雪道を経験しないまま春を迎えてしまいました。

所詮、そんなもんですよ。
毎年サマータイヤで一年を乗り切ってきた僕が
この冬だけは一念発起して購入したんですから。

けど、乾いた道路を四ヶ月ほど走って思いました。
スタッドレスだと制動が効かなくて危ないなあと。
特に雨の日はちょいとヤバイ。

・・なもんで
今日、大奮発してサマータイヤに履き替えました。
オートバックスのオリジナルブランド、エスポルテAB01。
高いタイヤはとてもじゃないけど買えませんから
お店のスタッフと相談して、交渉して、アルミ付きで諭吉3枚にしてもらいました。
ブリヂストンのOEMで、同社のSNEAKER SNK2と全く同じ製品のようですね。
安心安全(この表現は政治屋みたいで嫌らしいですけど)の日本製です。

履き替えて、家まで走った感想としては
軽いです。よく転がります。コーナーリングが滑らかです。
ごっつい横溝が幾つも入ったスタッドレスと比べてなら
そりゃ当たり前かもしれませんけどね(笑)

春先の道を走るのが、ちょっと楽しみになってきました。
きっと燃費も向上することでしょう。
車の運転は、楽しく感じられなければ駄目ですもんね。

エスポルテくん、3年間よろしくね!


気分が良かったせいか、普段履きを衝動買いしました。
レジにて更に半額!のシールが嬉しい西友ブランド。
この色合いの靴、好きなんです。
ジーンズには赤でしょ、赤!

お散歩に出掛けるのも楽しみな季節です。
今年の花見はこれを履いて行こっと♪

*

2015年3月22日

デモ・テープはテレコ持参、な時代の話



70年代初頭、家で音を吹き込むのは小型のオープンリールデッキだった。
いわゆるテレコ、カセットデッキだってまだ普及してない時代だからね。
このテレコをそのまま携えて、
録り溜めた歌を聴いてもらうため僕は音楽舎を訪れたわけさ。
はっぴいえんどや遠藤賢司が注目されていた頃で、マイナーレーベルとは言っても
プロモーションに関わっていた如月さんが幅を利かせてた時代。

その彼がテレコのローファイな音を聴き
「うーん、これじゃわからないからスタジオで録ってみよう」と言って、
後日御苑スタジオ(通称御スタ)にて、デモ・テープのレコーディングとなった次第。

当然モノラル録音、これがまたびっくりするくらいのいい音で録れた。
そのときのスタッフが親切なことに、
わざわざ10インチのリールから5インチのリールにダビングしてくれて、
その「幻のモノラルテープ」を、実は今も所有しているのだ。
40年以上、ダンボール箱に入ったままだけどね。

後日、如月さんから電話があって
「もっとあちこちで歌って、知名度が上がってからもう一度考えよう」と言ってきた。
上から目線ありありの言葉ではあっても、
無名の僕に最上級の対応をして頂いたことに変わりは無い。

けれど、
当時マネージャーとして動いてくれていたカミさん(結婚前ね)に対しては手厳しかった。
「君、マネージャーやってるんなら歌う場所を探して来なきゃ」
僕の旧い友人たちからもある意味責められていた。
「おまえがしっかりしなきゃ駄目だよ」みたいな。

現代みたいに、ハコが無尽蔵に無かった時代。
彼女の落ち込みようと言ったら気の毒なくらいで、
申し訳なく思ったことを今でもはっきりと覚えている。

はは(笑)とんでもないくらい昔の話。。

*

2015年3月21日

歌わなくっちゃ!



実験的とも言える趣だった昨夜のライブ、
お店は閑散としてましたけど、いい雰囲気に包まれて歌えました。
発起人の(大御所)ナマさん、ギター少年の感性を絶やさぬ梅谷くん、
そして寡黙ながらも時には鋭く突っ込んでくるボーマス、
心地好い時間を楽しませて頂いてありがとうございました。

梅谷くんが撮ってくれた昨夜の一枚。
いい感じに写っています。
でもねぇ・・
頭のてっぺんが薄くなってきたのは、ちょっと悲しくて滑稽でもあります。

「膝を抱え しゃがみ込んで
 丘のてっぺんから 転がる石のように」

次は頭のてっぺんも歌にしなきゃね(笑)

遅れてやって来たタケーシーと飲みながら
「おれ、今年で六十三だぜ」て、言ったら
「わあー!聞きたくなかったあー!!」
ですって。

先日もこのBlogに書き記しましたけど
同じ歌であっても、歳を重ねて行くうちに
まったく違った感覚で歌えるものなんですよね。
歳相応に(と言うべきかは確信がありませんが)
意識せずとも、表現の仕方が変わって行くような気がします。
尖ったところが、自然に丸みを帯びて行くんですよね。

この歳になっても、譲れないところは絶対に譲れない。
けれどいつの間にか、一方的なアンチテーゼは影を潜め
物事を受け止める(受け入れる)姿勢に変わってしまったようです。
たぶんこれこそが「歳を取って丸くなる」と言われる所以なのでしょう。

でも勘違いしないでくださいね。
決して保守的になったわけではありませんから。
歌うという行為そのものは、あくまで捨て身なのです。
己の護身に走ることなど無いのです。
歌うという行為は
己の日常の排泄物をひけらかすようなものですから
逃げ場などあるわけがありません。

僕がまだ18歳の青二才の頃に
旧い友人が、説教じみた口調でこう言い切りました。
「かずらよ、たくさんのことを言おうとするな。
 歌の詩は三行で事足りる。綺麗に装飾しようとするなよ!」

今、その言葉を重く受け止めています。
お洒落な言葉で着飾ることは、もうやめにしましょうね。

そう思い立っただけで
この先もまだまだ歌えそうな気分になります。
いや、歌わなくっちゃ!

*

2015年3月16日

13日の金曜日は吉と出た


寒いなあ。
とは思ってみたものの
しんしんと冷える冬の寒さはもうありません。

キーンと張り詰めて
体に突き刺さって来るような
そんな鋭く尖った空気じゃないですもんね。

水ぬるむ、と言われますが
空気も緩くぬるんでいるのを実感する今日この頃です。

そうそう、
2月に続き3月にも13日の金曜日がやって来ました。
二ヶ月連続です。
良からぬ事が起きなければいいのだが・・

起りました。
トイレの排水が詰まってしまい
ラバーカップを用いて奮闘するも
スカッとした流れに戻らないので管理会社に連絡。
業者さんを呼んでの修理となってしまいました。

あいたたた・・
いったい幾ら分捕られるんだろうかと
大変気を揉みつつ仕事場から帰宅してみると思わぬ朗報が。
外の排水溝が老朽化して詰まっていたそうです。

業者さんが大家さん(私の家の隣)に説明してくれたせいもあり
大家さんの負担で全て修繕して頂けることになりました。
ヤッホー!自己負担無し!!

ま、宅外の設備ですから
小躍りするまでもなく、これは当然のことなのでしょうけど
オマケが付いてきたのです。


入居当初から使い難いとカミさんがボヤいていた台所の水栓を
大家さんのご好意でシングルレバーの新しい物に替えて頂けたのです。
これはカミさんの営業力の賜物だと感心した次第。

業者さん、大家さん、カミさんとであれこれ話をするうちに
「私ねえ、夏に骨折して3ヶ月入院して、まだ手首が痛いもんで
蛇口を捻るのがとーっても辛いのよねえ・・
シングルレバーに替えて頂けると有り難いんだけどぉ~」
と、大家さんに言ったらしいのですが
なんと二つ返事で「いいですよ、うちが費用は持ちます」と快諾。
すぐにその場で交換作業が始まったそうです。

デザインはちょっとゴツイ気もしますけど
タダなんだから文句は言えません。はい。
帰宅して光り輝くこれを見て、「いくら掛かった?なに??タダあーっ!?」
嬉しくって思わず万歳しましたもの。
いい大家さんです。
しかも・・

外溝の工事は18日の水曜に決まりましたが
それまでは安心してトイレの水を流せません。
すると大家さん、現在は空いている我が家の隣の家の鍵を差し出し
そこのトイレを使って構いませんよと仰ったそうな。
ひゃあーっ!!こないだルームクリーニングし終えて
ピッカピカになってる家のトイレを使って宜しいですと!?

思わず拝みました。
なんていい人なんでしょう。
南本宿でもそうでしたけど、大家さんには恵まれてます。
ありがたいことですよねえ。

13日の金曜日、まんざらでもありません。



あ、マジか(間近)の告知となりましたが
今週の金曜日、歌う予定です。

3月20日(金) 東白楽 B.C.B.G.
Acoustic Night (かずら元年、ナマアキラ、梅谷英之)
たぶん20時くらいから。
http://www.geocities.jp/noborderyokohama/

お誘い頂いて前から決まってはいたんですけど
実はその日、カミさんの再手術(固定金具の除去)がありまして
19日に入院してみなければ手術の時間がわからないのです。
全身麻酔なので目が覚めるまで立ち会わなければならず
夕方頃の手術となった場合は時間的にライブに間に合わなくなってしまいますんで
ちょっとタイトな状態で困ってるんです。
なので、すみません。19日に改めてお知らせさせてください。

以上、十日ぶりに更新の「かずら的日常」でした。



*

2015年3月6日

繊細さと力強さ改め、か弱さと逞しさ



私事で恐縮ではありますが
今日はカミさんの誕生日ということもあり
本人の承諾を得ないまま写真を掲載させて頂きます。

母ちゃん、誕生日おめでとう!

所用で出掛けた際にシフォンケーキを買って帰りました。
たとえプレゼントの品が無くっても
こんなちょっとしたことに喜んでもらえるのがありがたいです。

ケーキ屋の店員さんに
「プレートのお名前はどうしましょう?」と、尋ねられ
娘たちが「のりちゃん」と呼んでいるのでそう記してもらったところ
一所懸命に書いてくれた熱意が伝わるような筆跡でした。
平仮名って、バランスをとるのが難しいんですよね。
僕としては最後の「ん」の跳ね具合が気に入ってます(笑)

さて、腰軽で変わり身の早い僕はといえば
舌の根も乾かないうちに・・


重量級のFRから軽量級のSAECに替えてしまいましたとさ。
軽いんですけど、ベリリウムワッシャーと三点圧着でアームとのジョイントを強固にした
ULS-2という70年代に一世を風靡した代表的なヘッドシェルであります。
素材はアルミニウム合金、ヤワな印象を抱いてしまいますが無共振設計なのです。
つまり、軽いくせにガッチリと仕上られてるということ。
低域の締まり具合、見た目は弱々しいのにちょっとびっくりしてしまいます。

なぜ、昨晩から打って変わって真逆な方向へと寝返ったのか。
それはですね、バランスウエイトが極限まで後方に下がってしまったことから
針先が浮き足立って、トレースの不安定さが露になったからです。
反りのある盤なんて、波間を彷徨う小舟みたいな感じさえしましたからね。
こりゃいかん!と、方針を転換したわけです。

ま、国会答弁みたいに、ほとんど言い訳にしか聞こえないでしょうけど
ほらね、ウエイトの位置がかなりいい感じになってます。
野球のピッチャーに例えるなら
踏み出した前足にしっかりと重心が乗るってえもんです。


サイズ的にも短いこのシェルに替えてみてわかったことですけど、
今まではオーバーハング(針先とセンタースピンドルの関係)が、かなり超過していたようです。
ざくっと目分量だけで、正確に測ることなどただの一度も無い僕ですから
あくまで聴感上のことですが、最内周の曲の歪が感じられなくなった気がします。

それともうひとつ、軽くなったおかげで
シェルのリード線に重量を気にせず太いOFC線を使うことが出来たことから
音抜けが非常に良くなったことも特筆すべき点ですね。

繊細さと力強さ改め、か弱さと逞しさ。
言葉は変わっても、相反する不思議は共通です。

それにしても・・

昨年の引越しのとき、
大量に捨てまくった品々の中にアナログパーツがかなり含まれていた筈でして
それを思うと後悔の念に苛まれてしまうのです。

*

2015年3月5日

繊細さと力強さ



繊細な音溝をトレースするための
これまた繊細で精巧な作りのトーンアームに
こんなにも無骨なヘッドシェルを装着してしまった。

けど、まんざら悪くない気分。
ずっしりと重くてゴツイ体裁のオルトフォンSPUが好きだったから
頭でっかちなプロポーションは嫌いじゃない。

20数年間、小物入れに仕舞い込まれていたFRの重量級ヘッドシェル。
さすがにDENONのトーンアームには気の毒な気もするし、
バランスウエイトが極限まで後ろに下がってしまってる。
(トレースに悪影響を及ぼすので、良い子のみんなは真似しないでね)


なぜ重いのかというと、裏側はこんな構造になっていて
肉厚のあるシェルに、更に鉛の板が挟まっているからだ。
カートリッジのボディはこの鉛板にがっちりと固定されるので
音を濁らせる元となる共振が起りにくくなる。
振動する物体は安直にゴムを用いて和らげても駄目なのだ。

ちょっとだけよ、の薀蓄(笑)


そして鉛板に固定されたカートリッジを前後にスライドさせて
オーバーハングを調整するためのビスの頭がこれまた巨大。
こりゃあもう笑っちゃうしかないけれど、
侮るなかれ、これはその昔デザイン大賞を受賞しているのだよ。
ほら、見方によっては美しく感じてしまうでしょ?
繊細さと力強さ、アナログオーディオは車に似ているかもね。

明日は休みなので、ちょっと大きめの音で聴いてみよっと。

*