2021年11月23日

心ウキウキ、ブギウギ〜♪

 











昨晩入れ替えたデスクトップのモニタースピーカーで、トニージョーが歌っています。69年のアルバムですけど、Apple Musicの音源とM800バックロードホーンの相乗効果によってクリアでリアル、それでいて骨太な南部の音が心地好く耳に届きます。我ながら素晴らしいチョイスとセッティングに、心ウキウキ・ブギウギ状態なのであります。














このレイアウトで、ニアモニターとしてデスクに置く案は以前からあったんですが、ミニとは言えバックロードホーンを目の前に置くのも何だかなあ・・と、今まで地団駄を踏みまくってました(これはさすがにちょっと度胸が要りますからね) 決断に至ったのは、ユニットが8Cmと小柄でありながら、聴感上の高域が不足気味のM800であれば、間近で聴いてもやかましくないだろうという予想から。デスクに置けばユニットが耳の高さと同じになるので、高域不足も補える筈だと確信してのことでした。















そうなると居ても立ってもいられなくなり、深夜にガサゴソと配置を替えたりケーブルを引き直したりしながらセッティングを終え、早る気持ちを抑えながら試聴できるまでに至り、これまた深夜に少々大きめの音で鳴らし始めると・・


してやったり!狙った通りの結果でした。太い低域に負けず高域も頑張ってくれてます。いやむしろ、これは絶妙のバランス!ドームツイーターのようにマイルドな高域が、この距離だと刺激が無く自然な響きとなります。スネア、ハイハット、ボーカル、中高域の全てが合格点となりました。すごいぞM800!!


実はユニットを交換しようと思い、軽いコーン紙で能率も90dBくらいあって、高域が少しだけ尖り気味の物を探していたんです。ところが10Cmなら候補は幾つかあるものの、8Cmとなるとかなり厳しい状況で、その計画は暗礁に乗り上げてました。そんな矢先ですから、今回の結果はとても嬉しいのです。ユニット交換は暫く封印します。よかったなM800!


で、音の方はいいとして、デスクに置くとなるとMDF材のままというのも・・なんか色気が無いですよねえ。カラーリング、しちゃおうかな。


2021年11月21日

軍配はAppleに、決まり手は押し出し

 









Amazon MusicとApple Musicの比較検証、楽曲は甲乙つけ難い内容でしたが、私の部屋のオーディオ環境ではAppleに軍配が上がりました。レンジが広いのに中抜けが無く、音圧もAmazonより高くて押し出しが効いてます。やはり「音」を効果的に操作する技を心得ているようで、まんまとしてやられた格好ではありますが、非力な8Cmユニットがメインである現状では受け入れざるを得ませんでした。


















その8Cmユニットがマウントされたミニ・バックロードホーン、あれから色々ありまして、今は縦置きとなり吸音材代わりのキルト芯は本来の吸音・防振材であるニードルフェルトに交換されてます。それは或る夜、10X30Cmの切り売り商品が1枚100円で販売されているのを見つけたのが発端で、早速4枚ほど購入して取り替えてみたわけです。


















二つ折りにしてホーン開口に詰めてみると、うまい具合に土管音の中高域を吸い取って低域が気持ち良く締まりました。素材の密度や重さのせいなのでしょうか、厚みが5mmの薄い製品でしたが、キルト芯とは比較にならないほど的確に不要な音を吸ってくれます。(当たり前・・か?)笑 

いやいや・・でもね、実際にキルト芯を吸音材として推奨してる人も居るんですよ。この間ネットで見かけてびっくりしました。けど話の内容を読んでいるうちに、何だかこそばゆくなって途中で読むのをやめちゃいました。そんなに声を大にして勧められる代物じゃないですからね。あくまで代用品です。














かくしてミニ・バックロードホーンはメインモニターの座を射止め、昼間パソコンに向かっている私の傍で嬉しそうに鳴ってくれてます。Apple Musicの音が、このユニットにピタリと嵌ったということが、比較検証で勝利を得た大きな要因だったわけです。

めでたしめでたし。・・なのか?


2021年11月20日

Apple Musicも試してみた

 








Macユーザーなんだし、Apple Musicも試してみっかとサイトを開いてみたら、Amazonと同じでこちらも3ヶ月無料ときたもんだ。さっそく収録音源を比較してみると、Amazon Musicとほぼ同じなれど内容が微妙に異なっている模様。昨日このBlogで紹介したアメイジング・リズムエイシズやアンクル・ウォルツ・バンドは、関連アルバムも含めてAmazonの半分以下の数だった。もしや古い楽曲はAmazonの方がコレクション数が多いのかしらと思いきや、イアン&シルビアを見てみると逆にAppleの方が圧倒的に多かったりで、両社の気分の問題といったところなのかも。

Macで開いた際の両社のアプリのデザインや構成・使い勝手の印象はどちらも一長一短。ライブラリをアーティスト別に整理整頓してくれるAppleの機能は極めて実用的。Amazon Musicの最大の難点はこの機能が無いこと、あれば便利なのになあとずっと思ってた。けれども、何となくクラシックな画面構成のAmazonの方が私は好き。安心感があるし、操作や表示がシンプルでわかりやすい。ま、これに関しては嗜好性の問題だけどね。

で、肝心の音質。ネットの評価ではAmazonの方が優っているという声が多いのだが、ハイレゾに対応してない私の機材で聴いた印象は圧倒的にAppleが良かった。レンジが広くて音圧も十分なのは好印象なんだけど、これは再生機材や音の好みで大きく左右するんだろうね。(今回はデスクトップのパワードモニターで鳴らした時の感想なので、オーディオで再生した比較検証は後日改めて)

Appleの難点を一つだけ挙げるとしたなら、アルバムによって音量が上下すること。特にリマスター盤の音がかなり大きくなる傾向あり。対してAmazonは設定項目で予めレベルを一定に保つ機能があるので、何を聴いても同じ音圧なのは安心感あり。これまた一長一短で評価が難しい部分だけどね。

そして3ヶ月経過後のコスト面。プライム会員なのでAmazon Musicなら月額¥780、Apple Musicの方は割引が無いので¥980、さあてケチケチ山のタヌキ爺さんの結論はどうなることやら。


2021年11月19日

あれからずっと・・

 











今日のWEB上は、オオタ二サンと月の話題で持ちきりですね。

さて、先日書き記したAmazon Musicと私のその後ですが、日々楽しませて頂いてます。あれこれ探してみると、手放してしまった(地味〜な)アルバムや、リマスター盤が相当数見つかるんで助かっています。と言うよりも、かなりマニアックな物までありまして、それを見つけた時は嬉しくなります。検索のコツは英語表記で行うこと、海外のアーティストは片仮名で入力するより確実にヒットします。珍しい物も沢山あって、お店で餌箱を漁るような楽しさに毎日浸りきっております。

たとえばアメイジング・リズムエイシズなんて、ラッセル・スミスのソロアルバムを含め殆どが網羅されてたり、ABCレコードの1stアルバムも当時のアナログ盤より遥かにいい音なので聞き応えがあります。そして何より、とうに手放してしまった音源に再会できる喜びは格別なのでして・・

すでにライブラリには100枚以上のアルバムをコレクションしたせいか、AIが「お薦めのアルバム」をセレクトしてホーム画面に表示してくれまして、これがまた極めて的を得た内容でびっくりしたり感心したりの繰り返しです。音質もCD並みですし、細かな部分に目を瞑れば十分な品質かと。今や手放せないアイテムとなってしまったどころか、アナログ盤もCDも全く聴かなくなりました。ただし椅子に座ったままの時間が長くなり、過度の運動不足に陥らないかが心配にはなりますがね。


















今日新たに見つけた貴重な1枚は、ニルソン「空中バレー」の全曲モノラル盤!これは素晴らしい内容でした。この音源はニルソンのボーカルが際立って、ステレオ盤では味わえないミックスに感動したくらいです。機会がありましたら是非とも聴いてみてほしい1枚です。


















などと、この文章を打ち込んでいる午後、傍のミニ・バックロードホーンから流れているのはボーナストラック付きのアンクル・ウォルツ・バンド1stアルバム。2年ほど前にリイシューされた物ですが、これもまた素晴らしき内容です。昼下がりのBGMには打ってつけですね。持っていなかったので助かりました。

嗚呼、ありがたや。


2021年11月14日

Amazon Musicが私の部屋にやって来た

 









7000万曲以上を配信してるAmazon Musicは月額¥980、プライム会員だと月額¥780とな。これが安いのか高いのか、いまいちピンと来なかったので今までは無視してました。けれど3ヶ月間は無料と言われれば、ちょいと試してみっかあという気にもなるもんです。日頃からコストにうるさいケチケチな私ですが、重い腰を上げて一昨日から始めてみました。

アルバム検索してみると、そこそこ私好みの(地味な)アーティストのアルバムが揃ってるんで、ちょっと驚きながらもニヤニヤしながらポチリまくり。あっという間にライブラリーには60枚以上のアルバムが収められました。全て高音質HDで音質はまずまず、中にはリマスター盤やスペシャルエディションまであって結構楽しめます。




























DAW用に購入したM-AUDIOのオーディオインターフェース、MobilePreがDACとして活躍してくれてます。LINE OUTをパラってるんで、アンプとデスクトップのパワードモニターを必要に応じて切り替えられるのも便利ですし、手元でレベル調整出来るのが何より楽ちんです(座ったまま、あちこちに手が届く狭い空間は安心感がありますよね)一日のほとんどを、このL字コーナーに座りデスクに向かってますから、私の日常はこの僅かなスペースで完結してるとも言えます。(苦笑)














さすがにこれは無いだろうと検索してみると、え?有るの!?みたいなことの繰り返しで、ちょっとだけハマり気味の傾向ありです。反面、えーっ!無いのー!?なんてことも数多くありますから、得なのか損なのか未だにわかりません。けれど手放してしまったアルバムを中心に集めてますんで、今のところはお得感いっぱいではあります。

そんなこんなで、昼間は右手のミニ・バックロードホーン、夜間は正面のパワードモニターと使い分けながら、しばらくの間楽しんでみたいと思っております。

(追記)
アルバムの再生が終わって、そのまま放置してるとAIがセレクトした曲が勝手に流れて来ます。大きなお世話でもありますが、それがデラニー&ボニーだったりダン・ペンだったりすると嬉しくなるのです。きみ、わかってるじゃないかあ!




2021年11月11日

ハーフ嬢はダンプド・バックロードホーンになった


別れ話を反故にして、晴れてロクハンシステムの一員となったハーフ嬢ですが、キルト芯による低域のチューニングが、どうも今ひとつピンとこない。シャキッとした8Cmらしさの硬質感が物足りないのです。私の理想としては、ホーンから出る低域がウーハーであり、ユニット本体の音が広帯域ツイーターの役割となる2Way構成なのです。ところがそれを妨げるかのように、ホーンからは莫大な量の低域と、モヤついた中域が混ざり合いながら溢れ出て来て全体の音を濁してしまいます。そのための対策として、吸音材代わりのキルト芯を開口部に詰め、ある程度の効果はあったんですが、まだ少しだけホーンから出る低域と中高域が上手くマッチングしてないのです。 
音源がシングルレンジ1発ですから、低域が纏わり付いたようなドロッとした中域ほど気持ちの悪いことはありません。更にそれが高域にまで影響を及ぼして、分解の悪い篭った音になってしまいます。うーん。

(Before)
 

(After)


そこで・・ 開口部奥の吸音材はそのままに、キルト芯で開口部を完全に塞いでみました。塞ぐと言ってもいわゆるフィルターですから、嫌な音だけ濾過してくれるんじゃないかと。(障子一枚閉めるだけでも、外の音の聴こえ方が違いますからね)しかし、バックロードホーンの開口部を塞ぐって、どーなのよ。ダンプド・バスレフならわかるけど、ダンプド・バックロードホーン? 

調べてみると、あるんですねえ実際に。正式にはダンプダクト・バックロード、ホーン開口部にバスレフのダクトを付けたような形状です。文献によると「開口部にダンプダクトを使用することで、中高音の漏れを抑えつつ低域をコントロールすることが出来る。低音から中音にかけてのアバレも減少して、バックロードのクセであるボーボー感(土管音)を抑制する効果がある。ただし、バックロード特有の躍動感や開放感、鳴りっぷりの良さは後退する」と、ありました。 私が吸音材を詰め込んだのは応急処置的なものでしたが、方向性とやり方に関しては間違ってなかったようです。 

やってみると・・ 流石にこれは効果てきめんでした。当たり前かもしれませんが低域がタイトになって、中高域への被りが低減したせいか、小口径らしい本来の音で鳴るようになりました。具体的に言うなら、ボーカルが前に出て、スネアとハイハットの抜けが良くなった、てえところでしょうか。全体が締まった分だけ低音が量感的に少しだけ減少しましたけど、ベースもキックも十分に張り出してくれてます。これならきっと、ハーフ嬢の憂鬱も晴れることでしょう。

(蘊蓄) バックロードホーンというのは、ユニットから出る裸の音と、ホーンから出る土管を通って来たような低域がミックスされて耳に届きます。帯域が違うのでそれぞれの音質は全く異なりますから、バランスを良くするためには量と質のチューニングがとても重要になるわけです。

(オマケ)
1曲だけガイ・クラークのアルバムを空気録音したのでYouTubeに上げてみました。iPhone内蔵のマイクで収録したので低域不足のバランスの悪い音になってしまいました。参考にはならないかもしれませんが・・お恥ずかしい限り!(苦笑)





2021年11月10日

秋の便り

 











帯広の姉から画像が送られて来た。 
実家の玄関から表通りに繋がる20mほどの小路を
風で落ちた紅葉が塞いでしまったようだ。 

後片付けが大変だと嘆いていたけれど
綺麗だね、ずっと眺めていたくなる。

玄関を開けただけで、気持ちが和らぐ。
そんな家がいいよね。


2021年11月9日

「16センチの神様」はいからはくち編

 











予報通り、雨の火曜となりました。 
ハーフ嬢とのやり取りには都合の良い天気です。 

 似合うかどうかは解らないまま 
前日に仕入れておいた40X50Cmのキルト芯を
ひたすらハサミで5Cm幅にカットして
それを四つ折りまたは八つ折りに畳んでは
ホーン開口部の奥に詰め込んで行く地味な展開。 
目分量・当てずっぽの行き当たりばったりですが
吸音材の代用品として、いい仕事してくれる筈。 
黙々と手だけを動かしながら
思い通りの格好にセットできた姿を目にした時、 
とても似合っているようで安心しました。


















このハーフ嬢というのは
あのダメダメさに失望したM-800のことです。 
ダブついてボンついた低域さえ抑え込めたなら
中高域が立って使い物になるんじゃないか? 
恥ずかしながら、何となく諦めきれないまま
数日間そんなことを考えた末の結果なのです。














吸音材代わりのキルト芯のセットを終え
恐る恐る彼女の第一声を聴いてみると・・ 

大成功でした。 
顰蹙を買った箱のボンつきが抑えられ、
おまけに低域も締まって適度な量です。 
これは狙った通りの音、 
中高域も俄然良く鳴るようになり
ボーカルの声質が私の許容範囲となるほどの
大変身を遂げてくれたのです。 
これ、これがフルレンジの音なのだ! 
百均のキルト芯、いい仕事してくれました。














そんなわけで、別れ話は反故にして
私のロクハンシステムに(正式に)
ハーフ嬢を迎え入れることとなりました。 
禁断の横置きですが、今やバランスは問題ありませんし
彼女には一番似合っているんじゃないでしょうか。


















69年に及ぶ私の人生。 
さしたる計画も無いまま、いつも思いつきだけで
トライアンドエラーを繰り返しながら生きて来ました。 
猫の額ほどの僅かな未来と
悔やむことさえ難しいほど遠い過去の
その隙間を縫うようにしながら、能天気に暮らしています。

ざんぎり頭を叩いてみれば、はいからはくちの音がする。 
そう、私は
唐紅の 蜜柑色したひっぴーでありたいのです。


はっぴいえんど「はいからはくち」


2021年11月8日

「16センチの神様」女々しくて辛いよ編

 












まさに、ゴールデンボンバーの歌の如く
私は女々しい男でございます。 
けれどディランの言葉を借りるなら 
男らしいってわかるかい、てえことになるのでして。 

未だに、諦めきれんのですよ。 
好きでも何でもないくせに
ただただ悔しくて。 

おまえなんか嫌いだあ。 
そう言い放って背中を向けたのも
私自身であったというのに。


















あじゃぱあ〜のあの日から
ずっと、心の霧が晴れぬのです。 
裏切られたことを悔やむほどまで
好きでも何でもなかったくせに。 

しかしながら、 
納得できないまま終わりを迎えるなんて
そんな中途半端な振る舞いは好きじゃありません。
 
面と向かって、もう一度話し合おうよ。 
今夜、そう伝えました。 
少しだけ、男っぽく演じてみたのは
たぶん私の後ろめたさなのでしょう。














似合うかどうかわかりませんが
百均の手芸コーナーで
キルト芯を二つ買いました。

触るとチクチクするポリエステルの手触り、
見た感じからしてアレの風合いに似ています。
アレの代わりになってくれればいいのですが。

明日のタイトルは「はいからはくち編」
血塗れの空を弄ぶきみとこかこおらを飲んでいる、か
唐紅の蜜柑色したひっぴーみたい、か
はたして私は、どちらを口ずさんでいることでしょう。


2021年11月3日

「16センチの神様」続・あじゃぱあ〜編

 















往生際の悪い人間ですから、昼間の結果を何となくモヤモヤしたまま諦めきれず、夕食後にエイヤ!とばかり縦置きに換えてみました。相変わらず雑で、いい加減な作業です。隙間の寸法が合わずCDラックも向きを変えることになり、なんだかショップの餌箱みたいになってしまいました。もう、この時点で嫌になってきましたが、気を取り直してセッティングまでは漕ぎ着けたのですが・・ 

音出し。 低域の籠り具合は少しだけ改善されたようですが、ホーンから噴き出す中低域の量は過剰なままで締まりがありません。ユニットの能率もかなり低いので(82.5dB /1m)音の張り出しが弱く、分解能もあまり良くありません。膨らみすぎてボンつく低音と、フルレンジにとっては致命傷とも言える中高域が引っ込む現象など、セッティングを変えたとしても根本的な部分は全く変わりませんでした。センターキャップの大きなユニットは高域が出ないという定説は正しかったようです。 

そんなわけですから明日、片付けて元の絵ヅラに戻します。たぶんオクに出品することになるでしょう。安かったので損はしないと思いますから。


「16センチの神様」あじゃぱあ〜編

 





















よそ見すんな!神様に叱られました。 

到着したミニ・バックロードホーン、前の晩からイメージしていた通りのセッティングを難なく終え、絵ヅラ的にも満足しながら気を良くして小躍り。禁断の横置き、しかもブックシェルフとして押し込むのはどうかとも思ったんですが、所詮8Cmのユニットですから、バックロードをかけても低域不足は否めないだろうと判断しての結果でした。そして待望の音出し、ボリュームを上げて行くと・・えっ?ええーっっ!? 

高域が張り出してシャキーン!と鳴るのかと思いきや、見事に期待を裏切る真逆の音調だったのです。例えて言うなら、ツイーターが断線してウーハーだけで鳴ってるような、抜けの悪いモッコモコの音です。ついさっきまでのワクワク感は一瞬にして失望に変わり、へなへなと力なく椅子に腰を下ろしてしまいました。あじゃぱあ〜です。 

本来の縦置きセッティングではなく、しかもバッフル効果で低域が増していることも原因のひとつかもしれませんが、その量が過剰すぎてバランスを完全に崩しています。試しにホーン開口部を少しだけ塞いでみると若干バランスが良くなり、むしろ完全に塞いでしまった方が、このユニットの持ち味である素直な高域とマッチングして程よい低域量と締まり具合になりました。たぶん、少し大きめのサイズの密閉箱かバスレフの方がバランスよく鳴るんじゃないでしょうか。ONTOMO製作で販売されたこのエンクロージャーキットの音を聴く限り、開口部に相当量の吸音材を入れなければ、まともな音にはならない気がします。設計ミス、なんですかね? 

落胆が大きいので、今は手を加えたり調整したりする気にはなりません。おまけに、ちょっと横道に逸れて8Cmユニットを試したいだけの動機だったのですから、暫くはこのまま放置することにします。 それより何より、あれこれ聴き比べてみると、現在のロクハンの方が上も下もスッキリしていて無茶苦茶バランスよく鳴るもんですから、ここでまた改めて惚れ直してしまいました。手前味噌に思われるでしょうけど、私の中では今や名機!すんげーいい音です。 

やはりフルレンジの醍醐味は、高能率で軽くスコーン!と抜ける開放的な音じゃなくっちゃね。「ワシを誰だと思っとるんじゃあー!」16Cmの神様に叱られてしまいました。はい、反省してます。


2021年11月2日

「16センチの神様」ハーフ編

 









明日、これが届きます。 
FOSTEXの8Cmメタルコーンフルレンジ、M800がマウントされた玩具 みたいなミニ・バックロードホーン。某フリマサイトに送料込み二千円ほどで出品されていたので、迷うことなくポチッた次第。何となくですが、ボーカルの色艶が良さそうな一品です。16Cmの神様のハーフサイズ、いったいどのような表現力で迫って来るのか。これはワクワクしないわけがありません。

取り急ぎ、お知らせまで。 
ああ、楽しみ。。。


2021年11月1日

「16センチの神様」第五章















我が家のロクハン、パンチングメタルを固定しているブチルゴムの粘着力が衰えてきて、角が浮き始めたので外してしまいました。当たり前ですけど、抜けは圧倒的に良くなります。そして音源が一点に纏まったフルレンジユニットの音は、やはりいつ聴いても小気味いいものです。 

先日、隙間対策とCDを収納するために購入したセリアのウッドボックス。収まり具合とサイズ感が良かったので追加購入、2個並列にしてみました。標準的なプラケースのCDだと1個に18枚収まりますから、税込220円の費用で36枚収納できたのは何となく得した気分です。効能的にも、比較的よく聴くアルバムを手の届く範囲に置いておけば、部屋をうろうろしたり探し回ったりしなくて済むので利便性も宜しいかと。 近いうちにもう一声リニューアルしたいと思っております。

さて、これまでシリーズ化して私のロクハン愛を語ってきましたが、特筆すべき点を書き忘れてました。それは所有しているどのアルバムに於いても、エレキギターが繋がれたアンプの音を、とても忠実に再現してくれることです。私の好みのミュージシャンたちは、小型のアンプで少しだけ歪ませて鳴らすことが多いですから、そのチープさというかバタ臭ささが、そのまま再生されてる印象なのです。16Cmシングルコーンの周波数特性や再生帯域が、小型のギターアンプに近いということもありますが、この鳴り方はロクハンならではのものだと思います。大きくてもだめ、小さくてもだめ、16Cmという絶妙なサイズが見事にジャストフィットしているのでしょう。レンジが広大な近頃のデジタルソースには不向きな音かもしれませんが、私の好みである60年代後期から70年代中期にかけてのアルバムが、どれもご機嫌な音で鳴ってくれることに毎回驚かされてます。
昨晩、ギターアンプについてちょっとした閃きがありましたけど、その話は次回にでも。

ところで・・
ロクハンの下に鎮座するダイヤトーンDS-251、現在は「置き台」としての役目だけとなってしまい、リファレンスモニターの座を完全に奪われた格好です。ガッチリした作りの密閉箱なので、共振したり箱鳴りしたりすることが無いため、置き台としてはいい仕事してると思うんですが、ちょっと不憫に思えてしまいます。部屋の反対側にセットしてあるCDラックと入れ換えて、その後は誰かにお譲りしようかとも思うようになりました。ユニットもサランネットも極めて状態の良い251、お安くしますんでどなたか入り用の方いらっしゃいませんかね?