2023年8月26日

70年代の玩具箱(#10)

当Blogの主、かずら元年でございます。
すっかりご無沙汰してしまい、かれこれ半年以上も放置しましたことをお詫び致します。病気療養説、はたまた死亡説など、とんでもない情報が飛び交っていたとしましたら、当方変わりなく淡々と日常を過ごしておりますのでご安心ください。
そんな日々の中でも様々な出来事がありましたけど、半年分はすっ飛ばして近況からご報告させて頂きます。

八月はヤフオクで超格安の改造エンクロージャーを見つけたことから始まりまして、12mm厚の合板に開口145mmの加工済バッフルが取り付けられた代物です。これが何と2本1組で送料込み三千円という超々格安の即決商品だったので落札した次第なり。

手持ちのロクハンの箱が容積不足だったので、もう少し大きめの箱に入れてダイヤトーンのDS-251と入れ替えたいと思ってましたから、これはとても良いタイミングで入手できたというわけです。しかもこのボックス自体は高密度パーチクルボード製のメーカー品ですから、ずっしりと重くバッフル加工や取付も丁寧に出来ていて申し分のない仕上がりです。当然、移設したユニットから出る音も素晴らしくバランスが良くなり、大変満足できました。

メインシステム交換作戦を終えてからサブのFE87をプチ改造、8CmウーハーのPW-80の低域が弱いので思い切ってフルレンジのM-800に換えた次第。そもそもFE87はエッジが硬化して低域が全く出ないので、高域だけのツイーター状態で鳴らしてたんですよ。それで低域増強のためウーハー代りのユニットをパラってまして、今回の改造で幾分バランスは良くなりましたけど、まだ納得が行かないので余ってるバックロードホーンに入れちゃうかもです。

そんなこんなの折、今度はメルカリでこれまた超々格安のハイグレードなセレクターを発見してしまい、思わずこれもポチッてしまいました。巷のショップでは最安値のサイトでも7700円のDouk Audio製が僅か2900円でゲット出来たのです。切替スイッチの精度など部品構成が良く入出力は全てバナナ端子の1IN-4OUT、がっちりした金属製の外観なのでずっしりと重く、感覚的にも安心感が湧いてきます。現在使用中のセレクターはスイッチ精度が悪くて頻繁に接触不良(片側の音が途切れるなど)を起こしてまして、あれこれ探してはいたんですけど当然のことながら良い物は高い!なんとか三千円以内で見つからないかなあと思ってた矢先だったのでとても助かりました。

実際に使用してみると硬めのスイッチがカチッと小気味よく決まり、堅牢な部品と音の安定性が伝わって来るようです。いやあ、これも予算内でとても良い買い物でした。今回のグレードアップ大作戦、締めて5900円!してやったりです。ニヤニヤ。

こんな具合の近況ですけど、相変わらずチマチマした日常ですよね。不定期すぎるBlog更新ですが皆さまご贔屓に。



*内容がオーディオ談義に終始しましたので、タイトルを「70年代の玩具箱」シリーズにさせて頂きました。


2023年2月2日

あれやこれやと色んなことがありました












オーディオ談義の続編をほのめかしつつ

昨年の11月以来、すっかりご無沙汰してしまい

年末年始のご挨拶もままならず申し訳ありませんでした。

Blogでしか繋がっていない方々に遅ればせながらお知らせします。

まずは12月後半、愛猫の病状が急激に悪化して

一年半に及ぶ腎不全との闘いを終え

家族に見守られながら元日の早朝に息を引き取りました。

享年13歳、最後の数日は投薬も全てやめたので

寿命が尽きて行くかの如く、静かに静かに逝ってくれたことが

私たち残された者も、また彼女にとっても

激しく苦しむ姿を見ずに済んだことが幸いでした。

1月4日荼毘に付され、家族が一人居なくなったことに慣れるまで

随分と時間が掛かってしまいましたけど

今は以前と変わらぬ暮らしに戻っております。


私はと言えば、11月に受けた健康診断の血液検査で

PSAが通常の4倍近くまで数値が上がっており

1月31日に精密検査を受けましたが限りなく濃いグレーの診断。

生検のため今月中旬に検査入院となりました。

結果はまたお知らせしますけど、たぶん黒だと思います。

酒も煙草も食べ物も、変わらず美味しく戴けてるのになあ。。


そしてもうひとつお知らせが。

20万Kmのジムニー君、オイル系も足回りもガタガタとなり

車検を通すには莫大な費用が掛かることがわかって

12月の中旬にやむなく乗り換えと相成りました。

(愛猫の通院がまだまだ続く予定でしたから送迎車としての役割です)










ダイハツのテリオスキッド、以前にもこれの四駆に乗ってましたけど

今回は敢えて(メカがシンプルで部品点数の少ない)二駆にしました。

外装もメカも綺麗で程度が良く、安かったので即決。

この車種で初めて見たオプションデカールとか

車体色に至るまで好みと違う部分は多々ありますけれど

破格のお値段だったので目を瞑りました。

(チェッカーフラッグみたいなデカールが恥ずかしいけど)笑


およそ三ヶ月ぶりくらいのBlog更新、

あれやこれや色んなことがあったのですよ。

そしてこの先も、あれやこれや色んなことがあるわけです。

遅くなりましたけど、2023年もよろしくお願い致します。



2022年11月8日

70年代の玩具箱(#9)

 


思うところありまして、マークオーディオの8Cmユニット

OM-MF519をマウントした美しき自作バックロードホーンを

某フリマサイトに出品して三日後に滞りなく販売できました。

予め梱包しておきましたので(大袈裟と思うほど厳重に)

午前中のうちにヤマト運輸の営業所までジムニーくんを走らせて

ネコピットをピピッとタッチして発送手続き完了です。


え?なにゆえ売却したのかって?

さしたる理由は無いんですけど、ブツが増えすぎてしまったもんで

売り物になりそうなものを整理しただけです。

バックロードホーンは、もう1セットありますからね。

マークオーディオの半分くらいの価格のユニットで

自己主張が強くて、とても癖のある音質なんですけど

ツイーターを追加したり、あれこれ手を加えたせいなのか

天塩にかけて育てたような愛着がありましてねえ。

ヤンチャな子ほど可愛いもんです。

たぶん、こちらはずっと手元に残しておくと思います。

ちなみに現在のメインモニターはダイヤトーンDS-251、

デスクトップとしては大型で極限状態のニアフィールドですけど

ツイーターを内側にセットして横位置で置いてますから

耳元でフルレンジが鳴ってるような感覚で聴こえます。

今やすっかり玩具箱と化した私の部屋では

70年代の音を構築するのに欠かせない存在となっているのです。

(続く)



2022年11月5日

70年代の玩具箱(#8)

現在、私が愛用しているレコードプレーヤーYP-400は

60年代中期から70年代初頭にかけて各社の主流だった

ACシンクロナスモーターで駆動するベルトドライブです。

このモーターが交流電気の周波数に同期して回ることから

ローコストな割には正確な回転数が得られることで

当時のプレーヤーの駆動源として多くのモデルで採用されました。

ところが或る時期からACモーターの振動や回転に伴うゴロ音などが

音楽信号に干渉して音質に悪影響を及ぼしていると囁かれ始め

静寂さと正確な回転をサーボで電気的に制御できる利点から

駆動源がACモーターからDCモーターに取って代わり

精度の高い部品設計や回転機構を必要としない

ダイレクトドライブの製品へと移行してしまったのです。

でも、ACモーターがさほど劣っていたわけでもなく

DCモーターとの違いなんて聴き分けられるものじゃありません。

いわゆるこれは流行という世の流れ、

CDが台頭してアナログ盤が追いやられて行ったのと同じです。

よほど精度の低いベルトドライブじゃなければ

33と1/3回転が大きくピッチを変えることはないんですけど

やがてシンクロナスモーターを使ったプレーヤーは

悲しいかな、あっという間に市場から消えて行きました。

かく言う私も20代でオーディオに目覚めて以来

そのほとんどの期間、DCモーターのお世話になっていました。

数年前、構造がシンプルで無骨なシンクロナスモーターに

ふと哀愁のようなものを感じて購入したのがYP-400でして

使ってみると、やはりこれが一番アナログ的だと思えるのです。

だって、凄いことだと思いませんか?

このストロボスコープの縞目がほぼ静止する定速状態で

モーターシャフトの細いプーリーがベルトを介して

アルミダイキャストの重たいターンテーブルを回すんですよ。

しかも回転を制御する電気部品など一切無く、

ただひたすらに電源周波数に同期してるだけだなんてね。

モーターのトルクやターンテーブル内周の径を計算して

正確な回転を保つプレーヤーを作り上げた当時の技術陣に

途轍もないアナログのロマンを感じてしまうのです。

(まだまだ続く)



2022年11月3日

70年代の玩具箱(#7)

 

手元に残っている旧いカートリッジ群を

玩具箱という倉庫から出して並べてみました。

左からSHURE M44G、同じくSHURE M97HE(別名ERA Ⅳ)

MC型のオルトフォンMC10super、オーディオテクニカAT-32Eです。

M44Gだけは購入後10時間程度しか使ってませんから問題ありませんが

他はかなり使い込んでるので状態が良くないと思います。

特にMCの王様オルトフォンに関しては

残念なことにダンパーの劣化で使い物になりません。

数年前に実装した際、アルバム2枚目で盤面に腹を擦ってました。

それを考えると、日本製品の耐久性はすごいものですね。

現在使用中のDENON DL-103も、テクニカのAT-32Eにしても

未だに音溝を難なくトレースしてくれるんですから。


この中からオルトフォンをジャンク扱いで出品しようかなと思い

公式サイトで針交換(ユニット交換)の価格を調べてみたら

なんと¥37400ですって。高いなあ、売れるかなあ。

ついでにヘッドシェルもご紹介しましょう。

左から、今ではあまり見かけないFR(フィデリティリサーチ)FR-S/5、

オーディオテクニカの代名詞的存在のマグネシウム合金製MG-10、

一世を風靡したSAECのアルミニウム合金製ULS-2などなど。

テクニカのMG-10は使い勝手が良かったので手元に数個ありますが

実は今でも販売されていて、¥4000ちょいで新品が買えるようです。

(とは言っても当時の倍の価格ですけどね)


この先、使うことが無さそうな物ばかりなので

終活を兼ねて、この辺りもフリマサイトに載っけてみようかしら。

わたし亡き後、我楽多扱いで捨てられるのもなんだしねえ・・

(続く)まだ続くのかい!



2022年11月2日

70年代の玩具箱(#6)

DAWとDACを兼ねたオーディオインターフェースとデジタルアンプ、

何気なくアンプの天板に直置きしてたんですが

黒の艶消し塗料が吹かれていたもんで

熱の影響で足の跡が残ってしまうことに気付きまして

急遽小型のスノコを仕入れました。

ホームセンターにて2枚セットで198円也、

百均で売られている物よりも質と工作精度は良さそうです。

たかが三千円のアンプといえども

気に入ったものに対しては手間と出費を惜しまないのが私の流儀、

ちまちましたことが好きなんです。

ふと、DCA-301のカタログデータを見てみると

トーンコントロールのターンオーバー周波数が

低域は50Hz、広域は20KHzに設定されてました。

一般的なこのクラスのアンプだと通常は100Hzと10KHzですから

低域広域のどちらも、これは極めて稀な設定値ですよね。

このアンプが中低域の持ち上がった音響特性であることから

元々100Hz近辺と10KHz辺りをブーストした設計なんでしょうね。

敢えて50Hzと20KHzに設定されたことが頷けます。

この手法はもしかするとモジュラーステレオの流れなのかもしれませんが

そうではないとしたなら、OTTOの技術陣さん攻めてますね。

真相はいずれ調べてみることにしましょう。

(続く)



2022年11月1日

70年代の玩具箱(#5)

 


旧いOTTOのアンプを迎え入れたことによって

少し離れた場所に在ったレコードプレーヤーも近くに移動して

座ったままで全ての機材に手が届くようになりました。

このL字コーナーに身を置くと、つい時間を忘れてしまいます。

なんたって、ちょいと椅子を右に回転させるだけで

ターンテーブルにレコード盤をセットできるのが快適すぎて

寝たきり老人ならぬ座ったきり老人の度合いが加速しそうです。

魔のL字コーナー、迷い込んだら人間をだめにするかも。

入口をMCカートリッジに替えてからというもの

楽しくて夜な夜なレコードを聴き漁るようになりましたが

(座ったまま掛けられるというお気楽感も大きな要因)

現在使用している40歳のDL-103 GOLDがあまりにも高齢なので

はて、現在は如何程くらいで買えるのだろうかと思い

あれこれ調べてみると、最安はアマゾンの¥39800でした。

私のGOLDは1982年製の発売20周年限定モデルなので

現在はオリジナルの黒いボディのDL-103のみとなりますけど

価格が数年前と変わってないことにちょっとだけ安心しました。

(とは言っても高いから新品は買えませんけどね)

ならばと、中古市場を見てみると

フリマサイトの平均価格が20000〜22000円、

カンチレバーが折れて針先の無い物がジャンク品で5000円前後でした。

特にジャンク品の数が多く、よく売れてるようですが

これはMCカートリッジの針交換が構造的に不可能なため

メーカーや代理店で本体ごと新品と交換してもらうシステムなので

ジャンク品を購入して針交換すれば新品よりも少々安く上がるからです。

現在の針交換がメーカー標準価格だと¥27000ですから

アマゾンで新品を購入するより8000円ほど安く入手できます。

これは売れて当然でしょうね。

そんな市場を目にすると、私の我楽多箱の中にも

売り物になりそうな品が幾つか有ると思いますんで

整理・換金して針交換の費用を捻出したいと思っています。

こんな具合にあれこれサイトを開き、

カートリッジの価格動向を見ていると衝撃的な発見をしてしまいました。

かつては5000円前後で買えた庶民的MMカートリッジSHURE M44Gが

アマゾンの正規品でなんと¥47800もしてたんです!

一瞬、桁を間違えたかと思うくらいびっくりしました。

天下のSHUREがフォノカートリッジの生産を終了したのが2018年、

わずか四年の間に市場の在庫が枯渇して高騰したようですが

いくらなんでも10倍もの値上がりとはねえ。

70年代、ドンシャリで押し出しの効く音がウケて

MMカートリッジの中で爆発的に売れた商品ではありますが

「価格の安さ」が最大の魅力だったんですからね。

私が所有してるのは2016年頃のメキシコ生産の個体ですけど

生産終了の噂が流れ始める前だったので4700円ほどで購入できました。

今は使ってませんが(金欠に備えて)大切に保管しておきます。


あ、今日から11月ですね。

(続く)



2022年10月31日

70年代の玩具箱(#4)

 


Apple music、広帯域で空間系の独特な音作りが施されてますから

再生機材がオーディオ製品ではなくても広がりのある音が楽しめます。

ただし、これもいわゆる「癖」の部類。

私のようにレンジの狭い旧い機材でアナログ感を楽しむ者にとっては

それが弊害となり逆効果になってしまうような音源が多々あるのです。

しかしながら私が聴きたいと思うミュージシャンやアルバムの殆どが

レアな物まで網羅されていて月額¥980というお得感が先立ちまして

多少のことには目をつぶりながら毎日活用させて頂いてます。


これを45年前のアンプ、OTTO DCA-301で再生してみました。

如何に高音質を謳うハイレゾ音源であっても

旧型アンプの再生帯域は現行モデルより遥かに狭いわけですから

音の面で恩恵にあずかることはないだろうと思いましたが

空間系の細めの音がアンプ側の音質と相まって

意外なほどバランス良く鳴ってくれました。

というより、出て来る音は完全にDCA-301が支配しています。

これは癖の強いアンプの本領発揮といったところでしょうか。

仮に以前利用していたAmazon musicだったとしたなら

おそらく中低域がダブついてしまっただろうと思います。

タイムリーにApple musicに替えたのが良い結果となったようです。

よし、合格!

前回、アナログ盤の再生で課題となったカートリッジ問題。

SHUREのMMカートリッジとフォノ・イコライザの相性が悪く

そこにアンプ固有の音質が重なりザラついてしまったものですから

長らく仕舞い込んだままだった旧いMCカートリッジに登場して頂きました。

1982年製DENON DL-103GOLD、40歳の老練です。

カンチレバーさえヘタってなければ十分活躍してくれるだろうと

まるで根拠のない思い込みと期待だけで事を進めることに。

ただし、DCA-301にはMCの増幅回路がありませんから

これまた倉庫の奥から旧い昇圧トランスを引っ張り出してきたのです。

1982年製SONY HA-T10、端子間に直結できる優れ物で

小ぶりですが正真正銘のステップアップトランスなんです。

けれど実は私、こちらを使うのは初めてでして

果たして問題なく作動してくれるのかが最大の心配事でした。

が!期せずして結成された40歳の老練コンビ、

結線を終えた時点でハムノイズは出てません。

これは行けるかも・・いざ、レコード盤スタート!


おお!ノイズも無く微弱なMCカートリッジ出力を増幅して

全く飽和することなくアンプへ信号を送り込んでくれてます。

インピーダンスのマッチングもいいのでDL-103との相性も抜群です。

やるじゃないかHA-T10クン!見直したぜ!


とは言っても、最大の問題点は40年を経過したDL-103の劣化状況。

喜んでばかりはいられません。

盤が回り始めて暫くは針先のトレース状態に神経を集中させました。

幸いなことに足腰は弱ってないようで完璧に音を拾っています。

心配していた歪みや嫌な音が出てないどころか

不安を吹き飛ばしてくれるように音溝をトレースしてくれてます。

なんじゃこの40歳コンビは!?すげえじゃないか!!

そしてそして、MCカートリッジに変えたことでザラ付きも無くなり

中高域の荒さや派手さを抑え込むことにも成功しました。

これなら楽器やジャンルに関わらずオールマイティに再生できそうです。

いやあ、やはりアナログは楽しい!奥が深くて達成感があります。

嬉しさのあまり、アルバム10枚ほど立て続けに掛けてしまいました。

(続く)



2022年10月30日

70年代の玩具箱(#3)

 


あらま。

浮かれていたせいか、Macを起動することをすっかり忘れてました。

Apple musicのチェックは後回しにしてCDとアナログ盤から始めることに。

近場にあったSOMETHIN' ELSEをダイヤトーンDS-251で再生してみると

わーお!音に厚みがあってデジタル臭さがありません。

中低域を持ち上げた音作りがされているようでアナログっぽい音場です。

パワー感もカタログデータ以上の張り出しを感じるほどで

まるで球のアンプで鳴らしているような錯覚に陥ります。

さすが白物家電メーカーの製品ですね、音に堅苦しさがありません。

フラットで癖のない特性を競い合うオーディオ専門メーカーであれば

こんな音作りは邪道だと決めつけて絶対にやらないでしょうけど

OTTOは家電メーカー(サンヨー)の地味なブランド製品であり

特性や回路技術を他社と張り合う必要性が無かったのでしょうから

モジュラーステレオの延長線として自由にやれたんだと思います。


でもね、アンプに限らず当時のオーディオ製品て

畑違いの会社から大傑作が生まれたりしたものなんですよ。

流行りだからウチでも作ってみるか、みたいなノリで

世に出してみると大ヒットしてバカ売れしたとか

白物家電メーカーの発想の自由さによる斬新な製品や

専門メーカーに負けじと開発された製品など、当時は多々ありました。

松下のテクニクスを筆頭に(技術力でいうと他社とは格が違いますけど)

東芝のオーレックスや日立のLo-D、少し遅れてテクノロジーのNECとか

家電各社のオーディオブランドが一斉に登場したのが70年代です。


話が少し逸れてしまったかもしれませんが

オーディオ製品に限らず、癖の強い物ほど楽しみが増すことがあります。

このアンプの分厚い音も、言ってみれば色濃く表れる「癖」であって

それが音を楽しませてくれる重要なファクターとなっているわけですから

無味無臭で上品な音の製品よりも劣るということは決してありません。

野暮でバタ臭いと言われるかもしれないこんな音、私は好きですね。

これはたぶんApple musicを再生した時にも同じように感じる筈です。

楽しみですね。


さて、フォノ・イコライザはどんな感じでしょう。

カートリッジのわずか3mmV前後の微弱信号を増幅する回路ですから

パーツの良し悪しが音質に大きく影響してきます。

ローコストに重点を置いて設計されるエントリーモデルにとって

こればかりは上位機種に敵いっこないのですが・・


聴き慣れたStuffのファーストアルバム、少々音が荒くなりました。

前述の通りフォノ・イコライザが非力なせいもありますけど

カートリッジがこのアンプと同じような音響特性を持つSHUREなので

相乗効果となって中低域が強調されすぎてしまったのでしょう。

ここはむしろフラットな特性のカートリッジに変えたいところです。

例えばDENONのMCカートリッジ、DL-103とかね。

如何に癖の強いものが好きだとは言っても

それは増幅系であるアンプや音に変換するスピーカーの話であって

元となる入口だけはフラットな特性の物をチョイスするのが

オーディオに関しては上手くバランスが取れるものなんです。


空間系の音作りが施されたApple musicではどうなりますかね。

(続く)



2022年10月29日

70年代の玩具箱(#2)

 


待ち遠しくて、到着前日に既存の機材の配置換えと配線を済ませ

最適な設置場所を準備するほどの意気込みで迎え入れました。

DCA-301、こだま西瓜の箱に収まり札幌からの長旅を経ての到着です。


丁寧な梱包を解き、まずは外装のチェックから。

フロントパネルには目立った傷も無く、ツマミもすこぶる綺麗で

リアパネルや端子類もとても綺麗な状態であることに驚きました。

キャビネットには説明通り艶なしの黒が吹かれていて

念のため内部も覗いてみましたが、トランスや配線を含め

丹念に清掃したことが窺える予想以上の内容です。

商品概要に記されていた通りパイロットランプはLEDに交換されていて

程よい明るさでチラつきもなく点灯しています。

これだけ見ても、送料込みでわずか三千円という価格設定に

趣味で修理や調整をされている出品者さんの良心を感じます。

近頃はレトロとかヴィンテージ、昭和の希少品などと煽り

ボロクソなジャンク品を数万円もの値段で出品する輩が多く

いつも苦々しく思いながら見てますが呆れた状況です。

そんな流れに乗らず格安で提供してくださる札幌のお爺さまって

いったいどんな方なんでしょうね。気になります。

・・などと思いを巡らせながら

そそくさと、予め準備しておいたケーブルを繋ぎ終え

ワクワクしながらの通電、緊張が一気に高まる瞬間です。

電源スイッチはレバーが長めのトグル形状でしなやかな動き。

カチッでもなければパシッでもなく、カシャッでもない。

シュルッかな?ツルッかな?とにかくユルイ音がします。

それはともかく、軽やかに引き上げるとモニターからわずかにポツ音!

スピーカー保護のリレー回路が割愛されてるローコストモデルなのに

ショックノイズがほとんどありません。これは意外でした。

古いアンプはリレーの劣化でトラブルが起きやすいので無い方が助かりますが

リレーが無いと電源ONの際にはパツン!とかボッツン!とか

かなりのレベルで盛大にショックノイズが出るものですから

予想外というか、この小声で呟くようなポツ音が意外すぎて驚きました。


通電してから数分経過。

ハムノイズやガサガサ音が出てないことを確認して

いよいよ動作状態の確認と音出しです。

マスターボリュームは40接点が刻まれたクリックタイプですが

ゴリゴリせずとても滑らかに軽く回ります。

回して行くと、時折ジリジリ音の微かなノイズが出ましたが

古い個体なのでこれは許容範囲、ゆっくりと回してあげれば大丈夫ですし

接点復活剤で改善できると思います。でもこの程度なら気になりません。


さあ、オーディオインターフェースを介したApple musicの音源と

離れた所に置いてあるCDプレーヤーからのケーブルを繋ぎ込み

フォノ・イコライザの力量を確かめるためのアナログ盤もセットして

いよいよ待ちに待った試聴開始です。

いったいどんな音を奏でてくれるのでしょうか。

(続く)



2022年10月28日

70年代の玩具箱(#1)

 


先日、フリマサイトでOTTOの旧いアンプを目にしまして

それが送料込み三千円という潔い売り値であることと

札幌在住のお爺さまが趣味で調整や部品交換をされてることや

この個体も内部清掃やボンネット塗装などが施された上に

パイロットランプをLED球に交換したりしてあって

プロポーションも顔つきも70年代そのものとあっては

これはもうポチるしかないじゃないですか。

私の好みが見透かされているかのようにドンピシャなんですもん。

とは言いながら「いや、ちょっとだけ冷静になろう」

天の声が聞こえた気がして、ポチる前にあれこれ調べてみました。

OTTO DCA-301、1977年発売のエントリーモデルです。

W400mm/H155mm/D255mm、やや小ぶりなミディアムサイズは

往年のマランツやDENONの風貌にも似た感があります。

そして興味深いのは経年劣化が著しいトランジスタを多用せず

パワー段もイコライザ部もICで構成されていることでした。

発売当時の価格が¥27800という安価な製品ですから

コストを抑え込むために必要な手段だったとは思いますが

45年経過した今、これが幸いして動作不良が起きにくい気がしたのです。

この時代の多くのアンプはトランジスタやコンデンサの劣化によって

購入後暫くするとノイズの発生や不安定な動作になりがちなんですよね。

これは部品点数が多く回路も複雑な中級機や高級機ほど顕著であって

ある日突然プッツンしたり、ブツブツボソボソ言い出したりするのです。

そんな悔しい思いを今までに何度も経験しましたから

主要部品がIC構成で回路保護のリレーも入ってないということは

シンプルさゆえの良い結果が生まれるだろうと確信したのです。

けれどあくまで冷静を装う私は、その夜はそのまま床に就き

「売れていたなら縁がなかったということで良しとしよう」

そのまま眠りにつきまして、翌日の朝になってからポチリました。

わずか三千円の買い物に慎重すぎる、そうは思いましたけど

なにぶん根っこの辺りまでケチ臭い人間なものでして(笑)


しかしながら・・

翌日まで購入を待ったのにはもうひとつ理由がありました。

実はこのお爺さまがヤマハのCA-400も同時に出品されていて

コンデンサと抵抗を交換して綺麗に整備された個体が6600円だったんです。

こちらも好きなモデルですし、とても割安なので大いに悩んだわけですよ。

つまり本命はこちら、OTTOは補欠みたいな優先順位でしょうか。

翌朝サイトを開いてみると、やはり人気のあるCA-400はSOLDでした。

やっぱりなあ・・不思議と悔しさは全く感じませんでした。

負け惜しみではなく、それは私にとって良い結果だったと思うのです。

CAシリーズは音と美貌に定評があって私も一目置いていましたが

パワー部が高熱を発生するためなのかトラブルが多いんです。

よほどしっかりとメンテナンスされた個体じゃなければ

おそらく使い始めてじきに不具合が生じることでしょう。

そう考えると、回路がシンプルなOTTOの方が長く使えそうに思えて

当初の予定通り(確信を抱いて)購入したのです。


その日のうちに出品者さんから発送のお知らせがありました。

札幌からの到着は発送日の翌々日、期待がぐんと膨らみます。

わずか三千円の45年前のアンプ、果たしてその実態は如何に!

(続く)



2022年10月27日

Obihiro on My Mind



気がつけば、とうの昔に夏は過ぎ去り

秋を実感する間もなく冬が訪れようとしています。

今年もあと二ヶ月ほどしか残っていませんが

私はというと、相変わらず緩い日常を過ごしております。

九月の後半に帯広へ帰り、家仕舞いの打ち合わせを済ませ

いよいよ実家や土地の処分を始めることになりました。

母の亡き後、一人で住んでいた姉は市営住宅に移り住み

古い家は、かつて家族が暮らしていた痕跡だけを残し

やがて解体され更地となるのでしょう。

私にとっての帯広は

帰る家の無い「ふるさと」となったわけです。

でも、たまには「帰る」つもりでいますからね。

帯広の町と皆さん、その折には何卒よろしく。


およそ二ヶ月ぶりの近況報告でした。

つい先日購入した古いアンプの話は次の機会にでも。


2022年9月2日

KAZURA HOUSEの母屋はjimdoへ

 

新しき我が家、KAZURA HOUSEのその後ですが

先日呟いた通り再度jimdoに引越しを敢行致しました。

住所はhttps://kazura1952.jimdofree.com/となりますので

ブックマークやお気に入り登録して頂いた方がおいででしたら

お手数ですが変更をお願い致します。ごめんなさいね。

音楽ファイルとミュージックプレーヤーはWix.comで運用しますが

本宅はjimdoのアカウントになりますのでご注意ください。

ちなみに、Wix.comに新たに制作したSONG専用ページなんですが

本宅ロゴが赤なので黒背景に太い赤いラインを入れてみたら

予想していた以上にカッコ良く出来上がってしまいました(笑)

こんな感じです。

https://kazura1952.wixsite.com/kazura-songs

コンテンツが少ない、内容に乏しい、そんな薄っぺらいページは

黒背景にすることで大いに助けられるもんですよね。

本宅MENUからも開けますので、これからはご贔屓にしてください。

今後の予定では、新たに焼き直した歌や新曲と併せ

20年以上前に関わっていた子供ミュージカルの音源や

その当時にお付き合いのあった少女たちの歌声など

私が制作した歌の数々を惜しみなく発表させて頂くつもりです。

え!かずら元年がミュージカルの歌を作ってたんですって!?

さぞかし意外に思われることでしょうけど本当です。

ライブから遠ざかっていた30数年間は自宅で色々やってまして

1990年代の後半はミュージカル用の歌を数多く制作したものです。

そしてこの経験があったおかげで

2005年、私はライブに復帰することが出来たわけですから

今でもとても大切な思い出となっているのです。

編集作業が終わり次第、順次UPして行きますのでお楽しみに!

以上、再転居のお知らせとその他諸々でした。



2022年8月29日

二軒のKAZURA HOUSE、本宅はどっちだ!


さて、今回の家作りに何故こんなに時間が掛かってしまったのかという件。
私が凝り性ということもありますけど、それだけではないのです。

当初は2012年から放置していたjimdoのアカウントを使い
その場所で改築を始め、案外とすんなり完成したのです。
jimdoは構造がシンプルで、尚且つ国内サーバーという利点もあって動作も速く
おまけに10年も放置してたというのに、Googleでかずら元年と打つと
何故か必ずjimdoのそのサイトが最初に出て来るのも好都合でしたから
半永久的に存続させる立地条件が整っていたわけなんです。
ただし利用できるコンテンツが少なく、音楽ファイルもUPできないので
その辺りは別のサイトに置いてリンクで何とかする手筈だったのですが
いざやってみると、PC表示では全く入らないバナー広告が
スマホで開くと大量の広告ラッシュでとんでもないことになってまして
こりゃだめだわあ。。と、落胆する結果に。
私のサイトデザインはPC表示を主体にしてますが、
今時はスマホで開く方が圧倒的に多いでしょうから大きな問題となります。

これではいかあーん!
急遽、これまた数年前から放置していたWix.comで改めて工事を始めました。
こちらは海外サーバーで構造が少し複雑になるため動作はやや重めの印象ですが
コンテンツが多いのとエディタの使い勝手がいいので改築作業は捗ります。
(機能が増えたせいで凝り性として時間を掛けすぎる結果となりましたけどね)
そして今回初めて知ったのがミュージックライブラリーの存在、
Wixオーディオプレーヤーを埋め込んで再生できる機能があったことです。
サポートファイルはMP3、M4A、WAV、WMA、FLAC、AAC、AIFなど
無料なのにトータル360MBまで収められるというので驚いてしまいました。
このおかげで広告の多い別サイトにリンクを張る必要もなくなり
KAZURA HOUSEの建屋内に全てが収まるという好結果が生まれたのです。

ああ・・でも
別の敷地に建てたjimdoの家も捨て難いです。


建て主の今の心境としてはこんな感じ。
コンテンツや機能が少なくても、ヘッダーに広告が入らないので
玄関口がとてもすっきりして見えるんですよ。


ミラーサイトと呼べるくらいほぼ同一のデザインなんですけど
こちらの方がTOPを開いた時のインパクトが強くないですか?
画像の発色も鮮やかで綺麗な気がするし、何と言ってもヘッドがすっきりしてます。
この際、音楽ファイルは潔くSound Cloudにお任せするか
或いはWixをファイル置き場にしてプレーヤー機能だけを利用するとかして
こちらのjimdoを本宅にしようかしら・・などと、悩み始めてます。
うーん、これは困ったぞ。
新宅をお披露目した早々に転居となる可能性が浮かび上がって来ました。

検討に検討を重ねて早急に対処したいと思います。
(役人口調で締めてみました)


2022年8月28日

KAZURA HOUSE、お披露目です!



試行錯誤を繰り返しながら、およそ一ヶ月に及ぶ工事がようやく終わりました。
WEB上に私の新しい家、KAZURA HOUSEが完成したのです。
いわゆる(ありきたりな)ホームページではありますけれど、
HOMEというよりは地に足がついたHOUSEと呼べるものにしたかったので
あれこれ手を加えたりやり直したりで随分と時間が掛かってしまいました。
その経緯につきましては、後日改めてBlogに纏めたいと思っております。


かずら元年の新しいホームページKAZURA HOUSE、本日からご覧になれます。
案外と軽い動作のミュージックプレーヤーを設置してありますので、
過去の曲ばかりで恐縮ですが是非お聴きになってみてください。
完成祝い?を兼ねて、ちょいとばかりレアな曲調の歌も収めてあります。
MenuのGARAGE SONGにアルバム形式のプレーヤーをセットしてますが
TOP中段のミニプレーヤーでも、そのレアな一曲だけはお聴きになれます。

そして今回のHOUSEは読み物が増えておりまして、
20年ほど前に書いた自叙伝という名の回顧録「Kazura in his own write」や
当Blogに連載した「一喜荘時代」など、70年代初頭の私的物語など
拙い文章ですが、お時間がありましたら読み進んで頂きたいと思っております。

古希を迎えた私、近頃は身辺を整理し始めています。
KAZURA HOUSEと名付けたWEB SITEも、実は墓標を兼ねてのものでして
昔、こんな男が居たんだぜ。覚えておいてくれよ。
みたいに、気取ってみたのが実際のところで
それゆえ、納得が行くまで時間を掛けて工事を続けたのでありました。
その辺りのことも、暫く休んでいたBlogに書き綴りたいと思っております。

どうか皆さま、以後もご贔屓に!

2022年7月11日

ここ数日間のあれやこれや

 


とある方が(教団絡みの)凶弾に倒れ亡くなられたこと

主義や思想は違えども心からお悔やみ申し上げます。

この事件を踏まえ、誰もが声高に叫ぶのが

民主主義への冒涜だ!という決まり文句。

確かに、暴力的な行為は許されないことですが

それを与党の皆さんが口にするのは違和感を覚えます。

あなた方の今までの政治姿勢や国会での説明責任、

国民が真に求めている事案に対して実直に応えて来ましたか?

民主国家には程遠い現状を恥ずかしく思い

答弁の内容に怒りを覚えることばかりでした。

ですから、気安く「民主主義」なんて口にしないでくださいね。

多くの国民は法律を遵守して真っ当に生きているのですから

あなた方自身のこと、もう一度見つめ直してください。

今に至るまで民主主義を冒涜してきたのは誰でしょうか?

政治家諸氏が忖度に背中を向けて

常に国民へ目を向けてくださることを願います。


やなこと色々あった数日間でしたから

冒頭の画像を載せて、さて近況でも・・

軽い気持ちでMacに向かったのですが

ぶわあーっと得体の知れない感情が込み上げてきて

脳味噌と指先が勝手に文章打ち込んでました(笑)


さて、本題に移りましょう。

我が家のインターネット環境ですが

SoftBank Air3から最新のAir5に替わりました。

おそらく擬似でしょうけど、表示を見ると5Gで受信してます。

けれど仮に擬似であっても、速度測定するとかなり速くなってます。

混み合う時間帯の21時頃でも130Mbps前後出てました。

以前の(遅い)Air3と比較すると10倍くらい。

私にとっては驚異的なスピードです。

なんか嬉しい、こんな時だから余計嬉しい。

近況報告でした。



2022年6月30日

M-AUDIOらぶ

 



オーディオインターフェース、入れ替えました。

今までのと同じM-AUDIO製、発売時期もほぼ同じですが

Mobile PreからFast Track Proに若干のグレードアップ、

入出力とコントロール系が増えたおかげで

作業効率が格段に良くなったと思います。

ちなみにこれ、某フリマサイトにて送料込み二千円!

10年以上前の製品ですけど、格安だったのと

M-AUDIOに対する密かな信頼感があったので即決した次第。

Mobile Preも使い易かったしMacとの相性が良かったんでね。

サンプリングデプス24bit、サンプリングレート48kHz、

旧型機なのでスペック的には現行機よりも劣りますけど

現在使用中のDAWソフトやAmazon musicの再生には

音質的に全く支障ないので目を瞑ることにしましょう。

いい買い物でした。


さてさて、不要になった機材を整理しなきゃね。

とは思いつつ、毎日の猛暑でヤル気が起きません。

例年にないほど真夏と化した六月は今日で終わり、

一年の半分が過ぎてしまいました。

早いなあ・・



2022年6月1日

あんはあんでもデジアンなのだ

 


今回の配置替えに乗じて、

デジアン(デジタルアンプの略)導入しました。

DAWのモニター用に、以前から使ってみたかったんですよ。

無駄に電気を食って室温が上がるオーディオアンプてえのも

狭い部屋に篭る(貧しき)高齢者にとっては

高騰する電気料金も悩ましいことですし、ねえ。


そんなこんなで今回仕入れた省電力デジアンは

フリマサイトで見つけた個人製作の小出力パワーアンプ。

サイズはW12、H7、D19Cm、MDFのボックス入りで

ご丁寧に木目シートまで貼ってある代物。

小ぶりではあっても電源トランスやコンデンサー、

ヒートシンクに至るまで割と大きな部品が使われてます。

出力は(たぶん)定格5W前後でしょうけど

私の部屋の窮屈な環境ならば十分すぎる音量です。

しかも音がいい!シンプルな構成なので透明感があります。

分離が良いせいか、ややハイ上がりな印象の音ですが

どっこいダンピングの効いた低域もしっかり出ています。

期待した通り、DAWのモニターに打って付けですね。

これでわずか三千円だなんて驚きです。

従来のオーディオアンプなんて必要なくなります。

回路構成と部品数を最小限に纏めると

こんな瑞々しい音になるんですね。


オーディオの概念から言うと良いアンプの定義として

大型のトランスと電解コンデンサーを有した強力な電源部、

それに加えて放熱効果の高いヒートシンク搭載となりますから

デカくて重たいアンプが重宝されてきた経緯があります。

けれど数年前からその牙城を揺るがす勢いで

小型でDC駆動のデジタルアンプが台頭してきました。

私は古い人間ですから、如何に巷で評判になろうとも

小っぽけで玩具みたいなアンプには

ハナから興味を抱くことなどありませんでした。

正直、馬鹿にして見下してましたけど

いざ実際に聴いてみると、完敗でした。

音の色艶とか、細かなことを言い出すと問題点はありますが

モニターとしてなら、これでいいんじゃないでしょうかね。

やや複雑な気持ちながら、認めざるを得ない結果です。

でも、ちょっとだけ悔しく感じるのは

ガソリン車がハイブリット車に負けたみたいな

そんな感覚に思えるところ。

まあ、お互いの良いところを学び合いながら

先へ進んで行かなければね。



2022年5月27日

ダブルマックと相成りました。

 


「老人と猫」以来、ご無沙汰してしまいました。

あれから色々ありまして私の部屋のパソコン事情、

現在はこんなことになっております。


はい、ダブルマックです。

当初、Mac miniはフリマサイトで売却する筈でしたが

私のと同じLate2014は出品数がやたら多く

ノーマル仕様では値を下げなければ勝ち目がないため

無理して安売りすることもなかろうと思い

そそくさと退散させて頂いたわけです。

けれど、これからどうしよう?

ならば、普段使いのiMacとDAW専用でMac mini

2台とも使っちゃおうじゃないか!

ちょっとばかり贅沢な気もしますけど

こうしてダブルマックと相なった次第なのです。


売却するため初期化したMac miniですから

中身は空っぽ、軽くなってます。

余計なアプリを入れて重たくならぬよう

GarageBandとAmazon musicだけインストール。

いわば音楽専用、といった趣きです。

それが功を奏したのか、以前より速くなった気がします。

幾つも有ったGarageBandの(作りかけ)ファイルも

AirDropのおかげでiMacからサクッと引っ越し出来まして

いやはやWiFi経由のファイル転送はすこぶる便利ですねえ。

ただし、配置換えに伴う機材の移動は大変でした。

オーディオアンプやレコードプレイヤーの場所を換えたり

ケーブルの差し替えやら交換やら掃除やらに汗をかき

古希の爺さんは慣れない力仕事で

腰も肩もパンパンになってしまいました。

その甲斐あって、使い易い形には収まりましたけど

腰にはロキソニンテープ、肩にはアンメルツと

あたしの体、湿布臭いわ!!(笑)



2022年5月15日

老人と猫

 


フォーマットを終え、OSの再インストールも済ませたので

その労に感謝しながらMac miniを綺麗にしてあげました。

Late2014、わずか一年ほどの付き合いでしたけど

Big Sur〜Montereyと至る間、随分お世話になったものです。

これから先、一体どんな人に仕えることになるのやら

良きご主人様に巡り逢うことを願いつつ

そっと元箱に収めたのでありました。


Mac miniと入れ替わって新たな相棒となったのが

先日お知らせしたiMac Retina4K Late2015、

今のところとても快調です。

ただ、付属のマジックキーボード2がどうしても馴染めず

今まで使用していた電池式の1に換えました。

この傾斜角とキーのタッチ感、こちらの方が好きです。

電池もおよそ半年くらいは持つ省電力型なので

交換の煩わしさも気にならないことでしょう。

けれどマウスの方は充電式のマジック2のままにしてあります。

半年ならまだしも、電池の消耗が激しいマジック1では

月に一度の頻度で電池を交換しなければなりませんからね。


デスクからMac miniが居なくなり

スペースがちょっとだけ広がった気がします。

無駄な物を置かないように心がけましょう。


さてと、明日は愛猫の通院日。

なんと今回は3週間ぶりの点滴です。

こんなに長く間を開けることが出来たのは初めてで

昨年の危篤状態から、まさかここまで回復してくれるとは

あの日の失望感が、まるで悪い夢だったかのように

今なら思えてしまいます。


忘れもしない7月3日、

熱海で起きた土砂崩れのニュース映像が流れていた日

生きる力の全てを失ったような眼をして

ぐったりとしたまま横たわっていたのですから。

このまま、悪い夢の記憶が消え失せることを願ってやみません。